明日の株式相場に向けて=米6月CPIとTSMCに揺れる市場
13日の株式市場は、日経平均株価が前日比142円高の2万6478円と反発。様子見気分が強く、東証プライム市場の売買代金も、何とか2兆円に乗せた程度と薄商いだった。
この模様眺め気分を膨らませた要因は、何といっても今晩発表予定の米6月消費者物価指数(CPI)だ。先月10日に発表された米5月CPIは前年同月比8.6%上昇と40年5カ月ぶりの高水準となった。事前には4月と同水準の8.3%が見込まれており、インフレピークアウト説も浮上していただけに、ネガティブサプライズからの株価急落につながった。
それだけに、米6月CPIに対する関心は高い。市場には同8.8%上昇と5月を上回る結果となり、インフレの一段の加速を予想する見方が出ている。この高水準の予想と同水準か、あるいはそれ以下なら相場は落ち着くのか。その結果に対する反応を市場は確かめようとしている。ただ、このCPIを通過したとしても15日の米6月小売売上高、米7月ミシガン大学消費者マインド指数といった注目の経済指標の発表は続く。
加えて、見逃せないのが米国企業が決算シーズンに突入することだ。14日には、JPモルガン<JPM>やモルガン・スタンレー<MS>の決算が発表される。更に、14日は台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算発表も予定されている。DRAMを中心とする半導体は品不足から一転、供給過剰に向けた警戒感も台頭している。今後の半導体市場の行方を探る意味でTSMCの決算からは目が離せない。また、バイデン米大統領は13日から中東を訪問する。国内では、14日にはファーストリテイリング<9983>やSansan<4443>などの決算発表が予定されている。