こう着ながらも底堅い相場展開に/オープニングコメント

市況
2022年7月15日 8時29分

15日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが142ドル安だった。前日の6月消費者物価指数(CPI)に続いて、朝方発表された6月の生産者物価指数(PPI)も予想を上回ったため、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)での1%利上げ確率が上昇し警戒感から売り優勢の展開となった。JPモルガン・チェースの決算が嫌気され、他の金融株なども売られた。その後、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が市場の1%利上げの憶測は時期尚早との見解を示し、金利が低下するとハイテク中心に買戻しが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの26700円。円相場は1ドル139円00銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。ただし、昨夕に決算を発表したファーストリテ<9983>が強い動きを見せてくる展開が期待されるなか、日経平均の底堅さは意識されそうである。また、米半導体株は軒並み買われ、SOX指数は上昇しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの底堅い値動きも意識されやすいところであろう。もっとも、昨日はTSMCの予想を上回る決算を手掛かりにハイテク株のリバウンドが強まっていたこともあり、織り込まれている状況ではある。

そのため、全体として底堅さは意識されるものの、上値追いは慎重になりやすい。また、東証プライム市場の出来高は連日で10億株を下回る薄商いが続いており、米国で本格化する決算を前に様子見姿勢は強まりやすいだろう。とはいえ、VIX指数は低下しており、リスク回避には向かわないと考えられる、物色の流れとしてはファーストリテの値動きを睨みながらの展開になりそうだが、ハイテク株への見直しが継続する可能性により、日経平均型優位の展開が想定される。

また、中小型株についてもリスクを取りに行く動きが意識されやすく、業績良好ながら低迷していた銘柄などには、見直しの動きが強まる可能性はありそうだ。そのほか、新型コロナウイルスの感染が拡大しているものの、現時点では行動制限などは行わないようであり、いったん利食いに押されていた内需系の一角へもリバウンドの動きは期待されそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.