株価指数先物【引け後コメント】 押し目待ちのロングもレンジを切り上げざるを得ない需給状況に

市況
2022年7月21日 18時56分

大阪9月限

日経225先物 27780 +100 (+0.36%)

TOPIX先物 1952.0 +4.0 (+0.20%)

日経225先物(9月限)は前日比100円高の2万7780円で取引を終了。寄り付きは2万7560円と、シカゴ日経平均先物(2万7575円)にサヤ寄せする格好から、利食い先行で始まった。しかし、前日の大幅な上昇に対する反動安の動きは限られ、オプション権利行使価格の2万7500円を割り込まず、底堅さが意識された。前引けにかけてはショートカバーが入り寄り付き直後につけた2万7660円辺りまで回復。ランチタイムでも2万7600円を上回って推移するなか、日銀が金融政策決定会合の結果を発表し、大規模な金融緩和政策の維持を決めた。サプライズはないものの、日米金利差を手掛かりとした資金流入への思惑が再燃し、一気に2万7700円台を回復。後場は2万7700円~2万7750円辺りで保ち合い、引けにかけて上げ幅を広げ一時2万7810円まで買われる場面も見られた。

前場半ばに2万7530円まで軟化した後は、これといった調整もなく、ほぼ高値圏で取引を終えた。オプション権利行使価格の2万7500円を下回らなかったこともあり、押し目待ち狙いのロングも買わせてもらえなかった格好だ。ランチタイム中に朝方につけた高値を更新してきたことで、ロングの水準を切り上げた格好だろう。また、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が弱含みで推移していたものの、ファーストリテイリング <9983> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、ダイキン工業 <6367> [東証P]などの上昇で指数に対するマイナス影響を吸収しており、ショートも入れづらい状況であった。

NT倍率は先物中心限月で14.23倍だった。75日移動平均線を上回っての推移を継続しており、一時14.26倍まで切り上がる場面も見られた。これにより6月27日の直近戻り高値14.27倍に迫ってきたほか、一目均衡表の雲下限を突破し、雲上限を捉えてきた。テクニカル面では、いったんNTロングのリバランスが意識されやすいところだが、トレンドは転換してきたため、調整場面ではNTロングのポジションを積み増すトレードが入りやすいだろう。

明日は週末要因のほか、改めて来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅を見極めたいとして、様子見ムードが強まる可能性がある。ただし、底入れ期待からFOMC通過後を意識した動きを見せてきたことでショートは振りづらく、底堅さが意識される局面ではロングの動きに向かいやすいと考えられる。

手口面では、日経225先物はABNアムロが1880枚、野村が1150枚程度の売り越しに対して、BofAが1070枚、クレディスイスが950枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが1120枚、モルガンSが1060枚、ABNアムロが990枚、BNPパリバが940枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが3440枚程度の買い越しだった。昨日同様、裁定などプログラム売買に絡んだ動きである。

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