話題株ピックアップ【夕刊】(3):NESIC、サイバー、三菱電

注目
2022年7月28日 15時21分

■NECネッツエスアイ <1973>  1,824円  -168 円 (-8.4%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

NECネッツエスアイ<1973>が急落。同社はきょう午前11時30分ごろに、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比49.2%減の14億9900万円となり、上半期計画77億円に対する進捗率は19.5%にとどまった。戦略に沿った積極的な費用投入や、想定以上の円安により調達コストが上昇したことが影響した。なお、売上高は同0.1%減の676億2800万円となった。上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いている。

■サイバーエージェント <4751>  1,279円  -78 円 (-5.8%)  本日終値  東証プライム 下落率8位

サイバーエージェント<4751>が下落。27日の取引終了後に22年9月期第3四半期累計(21年10月~22年6月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比27.9%減の558億9800万円となった。直近4~6月期で前年同四半期比77%減と大幅減益になっていることもあり、これを嫌気した売りが出たようだ。スマートフォン向けゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」が好調だった前年同期からの反動減が響いた。インターネット広告事業が堅調だったほか、ネットテレビ「ABEMA」も先行投資が寄与する形で売り上げを伸ばしており、売上高は同9.8%増の5343億4800万円と増収を確保した。

■三菱電機 <6503>  1,401.5円  -85.5 円 (-5.8%)  本日終値  東証プライム 下落率9位

三菱電機<6503>が後場下落。午後1時過ぎに23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期比59.0%減の339億6500万円で着地しており、これを嫌気した売りが出たようだ。上海のロックダウン(都市封鎖)の影響により中国向け売り上げが減少したことや、空調・家電を中心に部材調達難の影響が継続したことが利益を押し下げた。一方、円安効果などで売上高は同0.1%増の1兆677億円と前年同期並みを確保した。

■カゴメ <2811>  3,190円  -170 円 (-5.1%)  本日終値

カゴメ<2811>は大幅続落。27日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、営業利益を133億円から108億円(前期比22.9%減)、純利益を88億円から69億円(同29.3%減)へ下方修正しており、これが嫌気された。国際事業において米国や欧州での増分が見込まれ売上高は1990億円から2020億円(同6.5%増)へ上方修正した。ただ、国内事業の売り上げ計画未達に伴う利益減に加えて、予想を上回る原価の上昇も利益を圧迫するとしている。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高957億9000万円(前年同期比4.2%増)、営業利益55億4800万円(同20.1%減)、純利益35億6000万円(同24.9%減)だった。

■タツタ電線 <5809>  461円  -11 円 (-2.3%)  本日終値

タツタ電線<5809>が安い。27日取引終了後、23年3月期の連結業績予想の下方修正を発表したことが警戒されている。売上高は697億円から676億円(前期比12.9%増)に見直したほか、営業利益は36億円から32億円(同10.9%増)、純利益は27億円から25億円(同7.3%増)に修正した。電線・ケーブル事業では、販売価格上昇に伴う買い控えや価格競争激化による販売低迷、それに販売価格見直しの遅れなどが響く。電子材料事業では、機能性フィルムの主用途であるスマートフォンの販売低迷に加え、中国の都市封鎖(ロックダウン)や半導体不足などによる販売減などが減益要因となる。

■トヨタ自動車 <7203>  2,125円  -44 円 (-2.0%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株やデンソー<6902>などその周辺株に売りがにわかに目立つ展開となった。外国為替市場で足もと急速にドルを売る動きが強まり、1ドル=135円20銭近辺まで円高が進行、これが株式市場でも輸出セクター中心に重荷となった。特に為替感応度の高い自動車株にはネガティブ要因として売りを誘発した。市場では「FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見で、先行き利上げに対するトーンが下がったことが、米リセッション懸念を想起させドルを売る流れにつながった」(中堅証券アナリスト)としている。このほか、朝方買われていた半導体関連の一角などハイテク株にも売り急ぐ動きが顕在化した。

■AOKIHD <8214>  647円  -10 円 (-1.5%)  本日終値

AOKIホールディングス<8214>が3日続落。きょう昼ごろ、東京地方検察庁による家宅捜索を受けたと発表しており、先行き不透明感が強まったようだ。同社を巡っては、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元理事に対して金銭を提供したとされる問題が連日メディアで報じられている。前日27日には同社の元会長が東京地検の家宅捜索を受けたことが明らかとなっている。今回、家宅捜索を受けたことについて会社側では「事態を厳粛に受け止めており、引き続き、当局の捜査に全面的に協力していく」としている。

■SHOEI <7839>  5,450円  -50 円 (-0.9%)  本日終値

SHOEI<7839>が朝高スタートもマイナスに転換。27日の取引終了後、22年9月期の連結業績予想について、売上高を264億3000万円から289億3000万円(前期比21.8%増)へ、営業利益を66億2000万円から80億6000万円(同33.8%増)へ、純利益を47億2000万円から56億5000万円(同28.2%増)へ上方修正し、あわせて88円を予定していた期末一括配当を105円へ引き上げたが、株価は6月以降上昇基調にあり、いったん利益を確定する動きとなったようだ。特に先進国における二輪車市場の好調を受けて、受注に基づく生産能力増強が順調に推移していることや、為替が想定より円安で推移していることが要因。また、新型コロナウイルスの影響で予定していた海外出張や一部イベントが中止になり、販管費が予想を下回っていることなども寄与するとしている。同時に発表した第3四半期累計(21年10月~22年6月)決算は、売上高211億3300万円(前年同期比20.6%増)、営業利益64億円(同31.7%増)、純利益43億6900万円(同27.4%増)だった。

■山陽特殊製鋼 <5481>  1,864円  -8 円 (-0.4%)  本日終値

山陽特殊製鋼<5481>は底堅い動き。午後1時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、非開示としていた売上高は3830億円(前期比5.4%増)を見込み、あわせて経常利益を従来見通しの140億円から160億円(同26.1%減)へ上方修正しており、これが好感された。年度当初に急騰した鉄スクラップなど原材料価格は想定を下回ったほか、スウェーデン連結子会社Ovakoの収益改善も寄与する。なお、未定としていた配当予想を中間45円・期末30円の年75円(前期90円)とした。あわせて発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1040億5200万円(前年同期比5.9%減)、経常利益92億8200万円(同9.5%増)だった。

■ムラキ <7477>  1,633円  +300 円 (+22.5%) ストップ高   本日終値

ムラキ<7477>は前日比300円高はストップ高となる1633円に買われた。同社は自動車用補修部品などの卸売大手だが、27日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は、営業利益が前年同期比69%増の7400万円と急拡大し上期計画の4700万円を大幅超過した。これがサプライズとなり投資資金が集中する格好となった。仕入れコスト上昇分を価格転嫁で吸収し、効率的な仕入れコントロールに努めたことが利益の大幅な伸びにつながった。

■ピアズ <7066>  978円  +150 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値

ピアズ<7066>がストップ高。同社は店舗運営コンサルティングやセールスプロモーションなどを行うが、近年は業績面で苦戦しており、オンライン接客サービスなどで新境地を開拓し巻き返しを図っている。そうしたなか、27日取引終了後に東京大学と早稲田大学発のスタートアップであるSuishow(東京都中野区)とメタバース領域で業務提携することを発表。SuishowはNFTマーケットプレイスや法人向けメタバース構築サービスを展開しており、今後は提携に伴う業容拡大に期待した買いを呼び込んだ。

■ワンダープラネット <4199>  3,500円  +502 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値

ワンダープラネット<4199>が急騰、502円高はストップ高となる3500円まで買われる人気となった。「クラッシュフィーバー」などのスマホゲームの開発及び運営を手掛ける。22年8月期はトップラインが2ケタ伸長をみせる一方、営業損益は収支均衡圏を見込んでおり、ここ株価下落を見込んだ外資系証券経由の空売りが膨らんでいた。きょうは全般地合いの変化で個別株も短期筋のショートカバーの動きが目立つなか、同社株に対しても買い戻しの動きが誘発された。直近ではJPモルガン経由の空売り残が増加しており、この反動が株高を助長した。同社はブロックチェーンゲーム領域への参入に前向きで、海外展開を視野にシンガポールに子会社を設立するなど、同分野における今後の展開に思惑がある。なお、同社は前日にヤミツキ光速パズルRPG「アリスフィクション」を全世界同時に正式サービスを開始したことを発表している。

●ストップ高銘柄

fonfun <2323>  519円  +80 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

光・彩 <7878>  3,485円  +504 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値

GMOアドパートナーズ <4784>  563円  +80 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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