株価指数先物【引け後コメント】 底堅さが目立つなか、引けにかけてロングオーダー執行で下値を切り上げる動き

市況
2022年8月1日 18時18分

大阪9月限

日経225先物 28000 +250 (+0.90%)

TOPIX先物 1960.5 +23.0 (+1.18%)

日経225先物(9月限)は、前日比250円高の2万8000円で取引を終了。寄り付きは2万7920円とシカゴ日経平均先物(2万7975円)にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった。開始直後につけた2万7930円を高値に軟化し、現物の寄り付き直後には2万7730円と下落に転じる場面も見られた。ただし、5日移動平均線が位置するオプション権利行使価格の2万7750円近辺での底堅さも意識されており、前引けにかけて持ち直して寄り付き水準を回復。ランチタイムでは2万7870円~2万7930円と若干ながらレンジを切り上げる動きを見せており、後場半ばには2万7970円と朝方につけた高値を突破。さらに、引けにかけてはロングオンリーのポジションによる下値を切り上げる動きが強まり、2万8000円を回復して取引を終えた。

朝方は下方修正を発表したソニーグループ <6758> [東証P]がウリ気配から始まったほか、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の弱い値動きが日経平均型の重荷となった。一方で、東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]の上昇がこれを吸収する形となったため、短期のショートカバーなども誘い込む動きにつながったようだ。

東証プライムの売買高は3営業日連続で3兆円を上回っており、6月の急落局面でポジションを解消したロングオンリーのファンドによる持ち高を戻す動きが継続していると見られる。そのため、こう着ながらも底堅さが意識されるなか、引けにかけてオーダーを執行したため下値を切り上げる動きとなったようだ。ピーク感が高まってくるようだと、2万8000円回復で達成感が強まる可能性もあるため、引き続きボリュームを意識する必要があるだろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.28倍に低下した。ソニーグループの下落影響により想定された低下である。一方で、200日線のほか52週線を支持線として推移しているため、NTロングのリバランスが強まるというよりは、調整後のNTロングによるスプレッド狙いの動きを想定しておきたい。

グローベックスの米株先物はマイナス圏で推移している。直近の強い上昇に対する利食いは意識されやすいところであろう。ただし、小幅な調整にとどまるようだと、ヘッジファンドがショートカバーを強めてくる可能性もあり、ナイトセッションでショートは仕掛けづらく、6月10日の高値2万8350円を目先のターゲットとした押し目狙いのロングスタンスが継続しそうだ。

手口面では、日経225先物はABNアムロが960枚、三菱UFJが470枚、ソジェンが450枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが990枚、野村が520枚、モルガンSが480枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は、ソジェンが1920枚、BNPパリバが1550枚、モルガンSが1130枚、ABNアムロが1000枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが2430枚、ゴールドマンが2410枚、バークレイズが1340枚程度の買い越しだった。TOPIX型の商いが膨れており、プログラム買いによって裁定買い(先物売り・現物買い)へと波及した格好であろう。

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