話題株ピックアップ【夕刊】(1):大塚商会、TDK、双日

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2022年8月2日 15時13分

■大塚商会 <4768>  4,845円  +655 円 (+15.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

大塚商会<4768>が大きくマドを開けて上昇。1日の取引終了後に上期(1~6月)決算を発表し、売上高、営業利益とも小幅減での着地となった。ただ、直近4~6月期でみると前四半期比ベースで増収増益に転じており、通期計画に対する進捗も堅調なことから、過度な警戒感が後退し買い戻しの動きが優勢となったようだ。上期決算は、売上高が前年同期比4.6%減の4453億3600万円、営業利益が同7.4%減の307億7800万円だった。企業の底堅いIT投資需要が追い風となった一方、半導体不足やサプライチェーンの混乱による商品供給面での影響が出た。また、会計基準の変更に伴う減収も響いた。

■TDK <6762>  4,750円  +565 円 (+13.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

TDK<6762>がマドを開けて買われた。1日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期比42.4%増の446億300万円と大幅な増益で着地しており、これを好感した買いが入ったようだ。売上高も同21.5%増の5105億400万円と増加した。自動車市場向けや産業機器市場向けでコンデンサーなど各種製品の販売が伸びた。また、円安による収益の押し上げ効果も寄与した。なお、通期見通しは据え置いた。

■松風 <7979>  1,927円  +108 円 (+5.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

松風<7979>が急伸。上昇加速し2000円大台を視野に捉えている。同社は歯科材料・器具の大手でネイル関連にも展開している。海外展開に傾注しており、売上高の半分は海外で稼いでいる。今期は海外での積極的な拡販戦略が奏功しているもようで、為替の円安進行も追い風となっている。1日取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の27億3200万円から33億800万円(前期比2.8%増)に増額した。これまでの減益予想から一転して増益予想に変わり、連続ピーク利益更新見通しとなったことで、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。

■セントラル硝子 <4044>  3,465円  +175 円 (+5.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

セントラル硝子<4044>が大幅続伸し年初来高値を更新。1日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を750億円から770億円(前年同期比21.5%減)へ、営業利益を30億円から60億円(同2.3倍)へ、純利益を65億円から90億円(同3.1倍)へ上方修正した。ハイドロフルオロオレフィン製品や医薬関連製品などの主力製品の輸出価格が円安に伴い上昇していることに加えて、リチウムイオン電池用電解液製品の販売好調や価格改定が収益を押し上げる。また、持ち分法投資利益の増加や円安による為替差益の計上なども寄与する。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高1600億円(前期比22.4%減)、営業利益90億円(同23.9%増)、純利益250億円(前期398億4400万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高373億3100万円(前年同期比26.2%減)、営業利益36億3500万円(同90.8%増)、純利益62億2900万円(同4.5倍)となった。欧米自動車ガラス事業会社2社が連結対象から外れたことで減収となったが、業務の効率化・合理化施策を推進したことが寄与した。

■双日 <2768>  2,148円  +107 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

双日<2768>が後場急上昇しプラスに転換。午後0時30分ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、純利益が451億5000万円(前期比2.7倍)と大幅増益となったことが好感された。石炭価格の上昇に伴い金属・資源・リサイクル部門が伸長したほか、木材取引の増加による生活産業・アグリビジネス部門での増収やメタノール価格の上昇による化学部門の増収が寄与し、売上高は6185億1100万円(同25.5%増)となった。また、鉄鋼事業会社の増益などによる持ち分法投資利益の増加なども利益押し上げに貢献した。なお、23年3月期通期業績予想は、純利益850億円(前期比3.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■そーせいグループ <4565>  1,500円  +70 円 (+4.9%)  本日終値

そーせいグループ<4565>が急伸。この日の寄り前、米バイオ医薬品企業アッヴィ社(イリノイ州)と新規創薬提携及びライセンスのオプション契約を締結したと発表しており、これが好感された。両社は20年6月に炎症性疾患及び自己免疫疾患を標的とした創薬提携契約を締結しているが、今回の契約はその範囲を更に拡大するもの。契約に基づき両社は、神経疾患を対象にGタンパク質共役受容体(GPCR)に作用する低分子の研究開発と商品化を目指すとしており、そーせいグループは新薬臨床試験開始申請(IND)までの研究開発活動を行い、研究開発資金を負担する。また、契約締結時に約53億円を受領し、22年12月期第3四半期から一定期間に分けて計上するほか、オプション、開発・販売の達成に応じた最大約1595億円のマイルストンに加えて、グローバルでの販売高に応じた段階的ロイヤルティーを受領する権利を有することになる。

■オルガノ <6368>  9,830円  +450 円 (+4.8%)  本日終値

オルガノ<6368>が続伸。同社は1日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比65.8%増の22億1900万円となり、上半期計画40億円に対する進捗率が55.5%となったことが好感されたようだ。売上高は同24.8%増の278億3500万円で着地。主力の水処理エンジニアリング事業で、大型の半導体プロジェクトなどの工事が国内外で順調に進捗していることや、メンテナンス及び加工受託契約などソリューション事業も好調に推移していることなどが主な要因となっている。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■飯野海運 <9119>  778円  +31 円 (+4.2%)  本日終値

飯野海運<9119>は後場急動意。午後2時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1120億円から1230億円(前期比18.2%増)へ、営業利益を70億円から118億円(同56.8%増)へ、純利益を70億円から141億円(同12.6%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各10円の年20円としていた配当予想を中間・期末各20円の年40円(前期36円)へ引き上げると発表したことが好感された。ケミカルタンカーやドライバルク船市況をはじめとした海運市況が高い水準で推移したことに加えて、為替のドル円レートが想定より円安となっていることが要因としている。更に、見込んでいなかった船舶の売却益を計上予定となったことも寄与するとしている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高335億8300万円(前年同期比42.3%増)、営業利益42億6400万円(同3.9倍)、純利益51億7100万円(同57倍)だった。

■住友化学 <4005>  549円  +18 円 (+3.4%)  本日終値

住友化学<4005>が続伸。1日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を1兆5500億円から1兆5700億円(前年同期比18.5%増)へ、営業利益を850億円から1000億円(同30.7%減)へ、純利益を600億円から850億円(同4.4%減)へ上方修正したことが好感された。南米での農薬販売が好調に推移していることに加えて、石油精製事業の交易条件が良好であることが要因という。また、想定為替レートを円安方向に見直したことや、円安による輸出手取りの増加や在外子会社の邦貨換算による増益も見込むという。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高3兆1200億円(前期比12.8%増)、営業利益1800億円(同16.3%減)、純利益1250億円(同22.9%減)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高7741億3400万円(前年同期比21.2%増)、営業利益662億8200万円(同13.6%増)、純利益699億9200万円(同96.3%増)だった。

■ヒロセ電機 <6806>  19,420円  +340 円 (+1.8%)  本日終値

ヒロセ電機<6806>が3日続伸。同社は1日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比42.6%増の129億7100万円となり、上半期計画215億円に対する進捗率は60.3%に達した。売上収益は同21.2%増の465億7400万円で着地。民生用機器市場向け、産業用機器市場向け、自動車市場向けビジネスを中心に売り上げが伸長したことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

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