株価指数先物【寄り前コメント】 利食い優勢も2万8000円を支持線とした底堅さは意識されやすい

市況
2022年8月8日 8時00分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 28110 -60 (-0.21%)

TOPIX先物 1944.5 -2.5 (-0.12%)

シカゴ日経平均先物 28135 -35

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

5日の米国市場は、NYダウが上昇する一方で、 S&P500ナスダックは下落。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が52万8000人増と、6月(39万8000人)から拡大し、25万人程度を見込んでいたコンセンサスを大きく上回った。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向け積極的に利上げを継続するとの見方から長期金利が上昇し、これを受けて売り先行で始まった。ただし、同時にリセッション(景気後退)懸念が和らいだことにより底堅さが意識され、NYダウはプラスに転じ、S&P500、ナスダックも下落幅を縮めた。S&P500業種別指数はエネルギー、銀行、電気通信サービスが上昇した半面、自動車・同部品、メディア、半導体・同製造装置は下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比35円安の2万8135円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円安の2万8130円で始まり、米雇用統計待ちのなか2万8050円~2万8100円辺りで保ち合いを継続。米雇用統計の結果を受けて2万7980円まで売られたものの、その後は急速に切り返し、一時は2万8210円まで買われた。買い一巡後は軟化し、終盤にかけては2万8080円~2万8160円辺りで保ち合い、2万8110円で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り優勢で始まることになりそうだ。もっとも、2万8000円を上回って終えていることから、同水準が支持線として意識されるだろう。足元で上値を抑えられていた2万8000円を上回り、ナイトセッションでも同水準がサポートとして機能していることから、押し目待ちの買い意欲は強そうである。

また、本日は指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の決算発表が予定されているため、ショートを仕掛けてくる動きは限られよう。日経平均株価が6月高値に接近する一方で、東京エレクトロンは半値戻しにも達していない。相対的な出遅れ感から決算を前に買い戻しが強まる可能性もあるため、これを受けた日経平均型の底堅さも意識されやすいところだ。

先週のNT倍率は先物中心限月で14.46倍に上昇し、52週線を明確に上放れ、1月高値水準を回復した。達成感によるリバランスは想定されるものの、昨年9月以降の抵抗線だった14.60倍台に向けたトレンド形成となる。ハイテク株の出遅れ修正が見込まれるなか、リバランスで低下する局面では、引き続きNTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)のポジションを積み上げるタイミングと見ておきたい。

VIX指数は21.15に低下し、4月20日以来の水準まで切り下がってきたことで、リスク選好に向わせよう。52週移動平均線を抵抗線に変えてきたため、トレンドとしては4月前半につけた18.57倍辺りを意識させる。ナスダックは反落したが、チャート上では8営業日連続で陽線を形成しており、減速懸念から売られていたハイテク株に対してリスクを取りに行く動きは継続している。

日経225先物の想定レンジは、オプション権利行使価格の2万8000円~2万8375円とし、2万8000円を支持線に、3月30日と6月10日につけたダブルトップ水準となる2万8350円を目先的なターゲットとしたトレンド形成が見込まれる。

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