株価指数先物【寄り前コメント】 2万7750円~2万8000円辺りの狭いレンジ推移を想定、リバランスでNT倍率は低下

市況
2022年8月10日 8時17分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 27850 -110 (-0.39%)

TOPIX先物 1933.5 -1.5 (-0.07%)

シカゴ日経平均先物 27820 -140

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控えるなか、持ち高を調整する売りが優勢だった。同日、520億ドル(約7兆200億円)の補助金・奨励金を盛り込んだ国内半導体業界支援法案が成立したが、前日のエヌビディア<NVDA>に続いて、マイクロン・テクノロジー<MU>も6-8月期の売上高見通しを引き下げたことで収益懸念が高まり、半導体を中心にハイテク株が軒並み売られた。S&P500業種別指数はエネルギー、保険、公益事業が上昇する一方で、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、自動車・同部品が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比140円安の2万7820円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万7940円で始まり、一時2万8000円を回復しプラスに転じる場面があった。ただし、2万8030円辺りに位置する5日移動平均線を超えられず、戻りの鈍さが嫌気されて、その後はじりじりと下落幅を広げる動きとなった。米国市場の取引中盤には2万7780円まで売られたが、終盤にかけてはやや買い戻しも入り、2万7850円で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになろう。再び半導体業界の減速懸念が高まるなか、前月のTSMC<TSM>の決算をきっかけとした足元での半導体株物色によって積み上がった持ち高を調整する動きが、指数の重荷になりそうだ。

昨日は第1四半期業績がコンセンサスを下回った東京エレクトロン <8035> [東証P]の下落影響が目立っていた。25日線までの調整でリバウンドが期待されるなか、同線を明確に下回ってくるようだとセンチメントを冷ます格好となり、指数インパクトの大きさから日経225先物へのショートに向かわせよう。

また、米CPIの発表を控えているほか、明日の東京市場は祝日で休場となるため、ポジション調整の商いが中心になりそうだ。そのため、短期的なショートに対してはリバウンド狙いの買いも入るものの、ロングに傾けてくる動きは限られると見られる。米半導体株の弱い値動きによりTOPIX型優位になると考えられ、NTロングのリバランスによりNT倍率は低下しやすいだろう。

もっとも、VIX指数は21.77と前日の21.29から上昇したが、依然として直近のボトム圏での推移であり、ハイテク株安に対する過度な警戒感は高まっていないと見られる。NT倍率の低下についても7月11日の13.93倍をボトムに8月8日には14.50倍まで上昇したため、あくまでも利益確定に伴うリバランスの範囲内だろう。

なお、日経225先物の想定レンジとしては、オプション権利行使価格の2万7875円を中心とした上下の行使価格となる2万7750円~2万8000円辺りでの狭いレンジ推移になりそうだ。

株探ニュース

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