富士フイルムが4日続落、23年3月期業績予想を上方修正もサプライズ感に欠ける
富士フイルムホールディングス<4901>が4日続落している。10日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆6500億円から2兆7000億円(前期比6.9%増)へ、営業利益を2450億円から2500億円(同8.8%増)へ、純利益を1920億円から1950億円(同7.7%減)へ上方修正したが、修正幅が小幅でサプライズ感に欠けるとの見方から売られているようだ。足もとの為替動向などを考慮し、想定為替レートを1ドル=120円から126円へ、1ユーロ=132円から134円へ見直したことが要因としている。
同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高6258億6000万円(前年同期比7.4%増)、営業利益495億5000万円(同12.0%減)、純利益413億6400万円(同27.8%減)だった。医療ITや内視鏡などの分野を中心にメディカルシステム事業が売り上げを伸ばしたほか、電子材料事業でCMPスラリーやフォトリソ周辺材料などの販売が好調に推移し売上高は増収となったが、前年の新型コロナウイルス感染症関連需要の減少や、部材・エネルギーコストの高騰などが利益を圧迫した。