FOMC議事録を受けダウ平均は下げ渋る=米国株後半

市況
2022年8月18日 4時50分

NY株式17日(NY時間15:39)

ダウ平均   33999.28(-152.73 -0.45%)

ナスダック   12948.02(-154.53 -1.18%)

CME日経平均先物 29010(大証終比:-180 -0.62%)

NY時間の終盤に入ってダウ平均は下げ渋る動きが出ている。午後になって7月開催分のFOMC議事録が公表され、多くが必要以上に引き締めるリスクを認識していることが示されたほか、利上げペースが遅くなる可能性を見ていることも明らかとなった。

7月FOMC以降のFOMC委員の発言は、従来通りにタカ派姿勢を堅持していたが、その割に今回の議事録に慎重な表現が含まれていたことは若干の驚きとなっている模様。ただ、9月FOMCに対する市場の見方に変化はなく、0.50%ポイント利上げの確率が60%、0.75%ポイントは40%となっている。ダウ平均は瞬間的にプラスに転じる場面が見られたものの、上げを維持できていない。

前半のダウ平均は300ドル超下落する場面が見られた。取引開始前に発表になったターゲット<TGT>の決算を嫌気した面もあったようだ。また、米国債利回りが上昇しており、IT・ハイテク株に戻り売りが強まっている。

ターゲットについては、インフレに苦しむ顧客が一般消費財の支出を抑制したことや在庫適正化から90%の減益となった。前日のウォルマート<WMT>やホームデポ<HD>とは対照的な内容となった。

取引開始前に7月の米小売売上高が発表になっていたが、ガソリン価格の下落が圧迫し、前月比で横ばいとなった。ただ、個人消費は堅調で、米経済はすでに景気後退しているという懸念を和らげる可能性がある。

市場からは、「上値へのブレークを試みるよりも、ボラティリティの高まりを予想している。インフレが本当に鈍化しているのか確認する必要があり、今週の小売企業の決算はインフレがピークに達したという事実を確認する内容ではない」とのコメントも聞かれた。

電子計測機器メーカーのアジレント・テクノロジー<A>が決算受け上昇。通期見通しを上方修正している。中国での販売が好調だった。

英サッカー・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド<MANU>が上昇。テスラ<TSLA>のマスクCEOが同社を買収するとツイートしたことを材料視。マスク氏はその後否定した。

建設コンサルタントのヒル・インターナショナル<HIL>が60%急伸。同業のグローバル・インフラストラクチャーが1株2.85ドルの現金で公開買付け(TOB)を開始すると発表した。前日終値よりも63%高い水準。

アウトドア用の調理機器のウェーバー<WBER>が下落。アナリストが投資判断を「中立」から「売り」に引き下げた。

ドーナツのクリスピー・クリーム<DNUT>が決算受け大幅安。通期のガイダンスを下方修正している。

半導体のアナログ・デバイセズ<ADI>が好決算も下落。不安定な経済状況が受注に影響し始めたと警告したことが嫌気されている模様。

ピーナッツバター、ショートニングなどの加工食品を手掛けるJMスマッカー<SJM>が4日続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。目標株価もウォール街で最高の155ドルとしている。

ターゲット<TGT> 175.40(-4.79 -2.66%)

マンU<MANU> 13.65(+0.87 +6.77%)

アジレント<A> 141.95(+9.18 +6.91%)

ヒル<HIL> 2.79(+1.05 +60.34%)

ウェーバー<WEBR> 7.85(-0.62 -7.32%)

クリスピー・クリーム<DNUT> 12.86(-1.67 -11.47%)

アナログ・デバイセズ<ADI> 170.13(-8.91 -4.98%)

JMスマッカー<SJM> 139.46(+1.93 +1.40%)

アップル<AAPL> 174.69(+1.66 +0.96%)

マイクロソフト<MSFT> 291.24(-0.86 -0.29%)

アマゾン<AMZN> 142.21(-2.57 -1.78%)

アルファベットC<GOOG> 120.67(-1.84 -1.50%)

テスラ<TSLA> 910.84(-8.85 -0.96%)

メタ・プラットフォームズ<META> 175.47(-4.00 -2.23%)

AMD<AMD> 98.18(-2.02 -2.02%)

エヌビディア<NVDA> 183.68(-5.11 -2.71%)

ツイッター<TWTR> 44.20(-0.21 -0.46%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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