オークファン---3Q減収も、在庫価値ソリューション事業は堅調に推移
オークファン<3674>は12日、2022年9月期第3四半期(21年10月-22年6月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比29.2%減の45.38億円、営業利益は同97.9%減の0.14億円、経常利益は同98.3%減の0.11億円、親会社株主に帰属する四半期純損失は0.61億円(前年同期は4.06億円の利益)となった。
在庫価値ソリューション事業の売上高は前年同期比0.3%増の17.23億円、営業利益は同32.9%増の3.45億円となった。データを基にAI技術を活用し在庫の価値を可視化し、企業が保有する在庫価値の可視化・最適化等を推進するソリューションを提供している。主なサービスは同社保有の流通相場データを活用した「aucfan.com(オークファンドットコム)」となり、主たる収益源は有料課金収入となる。その他、専門知識がなくても直感的に操作できるRPAツール「オークファンロボ」、EC販売支援サービス「タテンポガイド」、スクール形式の副業支援サービス「good sellers(グッドセラーズ)」等がある。
商品流通プラットフォーム事業の売上高は同33.5%減の22.80億円、営業損失は5.02億円(前年同期は0.45億円の利益)となった。撤退事業の整理で費用が発生しマイナスとなった模様。BtoBマーケットプレイスの運営及び自社にて卸販売を行うことにより、BtoB取引のDX化及び滞留商品等の流通を支援している。主なサービスは、BtoB卸モール「NETSEA(ネッシー)」、滞留在庫・返品・型落ち品などの流動化支援を行う「NETSEAオークション」がある。主たる収益源は、NETSEAでは流通手数料収入及び有料課金収入、NETSEAオークションでは商品販売収入となる。流通量・利用者の増加が好調に推移しており、さらなる流通額最大化を狙った営業・開発体制の強化及び積極的なプロモーションを実施している。当四半期からオーエスアールネット及び大阪船場流通マートの提供するオフライン展示会「OSR(オーエスアール)」が当セグメントに含まれる。主たる収益源は、出展料収入及び集金手数料となります。
インキュベーション事業の売上高は同51.8%減の6.71億円、営業利益は同21.7%減の5.22億円となった。事業投資及び投資先企業の支援を通じて、同社が中長期にわたり競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的としている。営業投資有価証券の売却、投資先企業へのコンサルティング及び新規事業の開発等を実施しており、第1四半期及び当第3四半期には営業投資有価証券の一部売却を行っている。
2022年9月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比37.7%減の52.00億円、営業利益は同82.9%減の1.00億円、経常利益は同86.6%減の0.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同67.0%減の0.50億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》