29日の米国市場ダイジェスト:NYダウ184ドル安、金利高を警戒

市況
2022年8月30日 7時35分

■NY株式:NYダウ184ドル安、金利高を警戒

米国株式市場は続落。ダウ平均は184.41ドル安の32098.99ドル、ナスダックは124.04ポイント安の12017.67で取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のジャクソンホール会議でのタカ派発言を受けて、利上げペース加速を警戒した売りが継続し、寄り付き後、大きく下落。その後、値ごろ感からの買いにダウは一時上昇に転じる局面もあったが、長期金利の上昇を受けてハイテク株の売りが相場を再び押し下げた。セクター別では、エネルギー、公益事業が上昇した一方で、半導体・同製造装置が下落。

石油化学メーカーのエクソンモービル(XOM)やエネルギー会社のマラソン・オイル(MRO)、オキシデンタル・ペトロリアム(OXY)は、石油輸出国機構(OPEC)プラスが潜在的に減産に踏み切る可能性から供給不足を背景とした原油高に連れ、業績拡大期待に上昇。動画配信のネットフリックス(NFLX)は現行料金のほぼ半額になる広告付きの新たなサービス導入を計画していると報じられ、有料会員数の増加期待に買われた。一方で、在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)はアナリストが同社株の目標株価を引き下げ、下落。化学品メーカーのダウ(DOW)はアナリストの投資判断引き下げで、下落した。

国内住宅ローンの30年物固定金利はFRBの利上げペース加速を織り込みほぼ2カ月ぶり高水準となる5.95%まで上昇した。

HorikoCapitalManagementLLC

■NY為替:追加利上げ織り込む長期金利上昇でドル買い継続

29日のニューヨーク外為市場でドル・円は138円26銭まで下落後、138円88銭まで上昇し、138円74銭で引けた。株安を警戒したリスク回避の円買いが一時強まった。その後、根強い連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化を織り込む長期債利回りの上昇に伴うドル買いが再燃。

ユーロ・ドルは1.0029ドルまで上昇後、0.9980ドルまで反落し、0.9999ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が次回理事会で50BPまたは、75BPの大幅利上げに踏み切るとの思惑を受けたユーロ買いが強まったほか、欧州委員会委員長が欧州連合(EU)が電力市場への緊急介入を準備していると述べ景気への悲観的見方を受けたユーロ売りも一時後退。しかし、欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事が小幅な利上げを支持する意向を示したためユーロの上昇も限定的となった。ユーロ・円は138円36銭へ弱含んだのち、138円97銭まで反発。ポンド・ドルは1.1742ドルへ強含んだのち、1.1686ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9660フランから0.9700フランまで上昇。

■NY原油:大幅高で97.01ドル、一時97.37ドルまで上昇

NY原油先物10月限は大幅高(NYMEX原油10月限終値:97.01 ↑3.95)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比+3.95ドルの97.01ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは92.29ドル-97.37ドル。アジア市場の序盤に92.29ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の終盤にかけて97.37ドルまで値を上げた。米国株安が嫌気されたが、需給ひっ迫の思惑は消えていないことから、原油先物は欧米市場で底堅い動きを保ち、通常取引終了後の時間外取引では主に96ドル台で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.90ドル -0.13ドル(-0.38%)

モルガン・スタンレー(MS) 85.35ドル -1.46ドル(-1.68%)

ゴールドマン・サックス(GS)333.92ドル -2.48ドル(-0.74%)

インテル(INTC) 32.94ドル -0.42ドル(-1.26%)

アップル(AAPL) 161.38ドル -2.24ドル(-1.37%)

アルファベット(GOOG) 110.34ドル -0.96ドル(-0.86%)

メタ(META) 159.17ドル -2.61ドル(-1.61%)

キャタピラー(CAT) 191.78ドル -0.14ドル(-0.07%)

アルコア(AA) 55.50ドル -0.34ドル(-0.61%)

ウォルマート(WMT) 132.88ドル +1.28ドル(+0.97%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.