NY株式:NYダウ280ドル安、金融引き締め長期化を警戒
米国株式市場は続落。ダウ平均は280.44ドル安の31510.43ドル、ナスダックは66.93ポイント安の11816.20で取引を終了した。8月ADP雇用統計が予想を下回る伸びにとどまったため大幅利上げ観測がいったん後退し、寄り付き後、一時上昇。しかし、本年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持つクリーブランド連銀のメスター総裁が2023年に政策金利を4%以上に引き上げ、据え置くべきとタカ派姿勢を表明し長期金利が一段と上昇すると長期にわたる金融引き締めを警戒した売りが加速し、下落に転じた。引けにかけても、月末で戻りなく、主要株式指数は下げ幅を拡大し終了。セクター別では、電気通信サービスや耐久消費財・アパレルが下落した一方で、メディア・娯楽が上昇。
写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)は再編計画の一環として全従業員の2割を削減する計画を発表し、上昇。オンライン決算会社のペイパル(PYPL)はアナリストの投資判断引上げで上昇した。動画配信のネットフリックス(NFLX)は広告付きの安価なプラン販売開始を控えて、写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)から広告部門の2名の幹部が同社に移籍したことが明らかになり、上昇。一方で、小売りチェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は株式売却計画を明らかにしたため、下落した。また、カルバンクラインなどのブランドを運営するPVH(PVH)は通年の業績見通しを引き下げ、全世界で全従業員を1割削減すると発表し、下落。また、オンラインのペット用品小売りのチューイ(CHWY)は四半期決算で、高インフレによりペット商品への支出が減少していると売上見通しを引き下げ、売られた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は25.85と、前日から下落した。
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《FA》