ノルドストリームをきっかけにダウ平均は400ドル超の下げに=米国株後半

市況
2022年9月3日 4時57分

NY株式2日(NY時間15:40)

ダウ平均   31225.20(-431.22 -1.36%)

ナスダック   11586.31(-198.82 -1.69%)

CME日経平均先物 27525(大証終比:-135 -0.49%)

NY時間の終盤に入ってダウ平均は下げを加速させる動きが強まっており、ダウ平均の下げ幅は400ドルを超えている。取引開始前に発表になった8月の米雇用統計を受けて、序盤の株式市場は買い戻しを強めた。ダウ平均は一時300ドル超上昇する場面が見られたものの、中盤になって市場はリスク回避の雰囲気を一気に強め、売りが急速に強まっている。

きっかけはロシアのガスプロムがメンテナンスのために稼働を停止していたノルドストリームを、新たな技術的問題が発見されたとして、予定通り再開できないと発表したこと。ただ、株式市場を急落させるほどの材料とは思えず、地合いの弱さを感じさせる展開が見られている。

米雇用統計については、依然としてタイトな米労働市場に若干の緩和の兆しを見せた。非農業部門雇用者数(NFP)は31.5万人増と予想を若干上回った一方、失業率は3.7%に悪化した。注目だったのが労働参加率が62.4%に上昇したこと。特に女性が参加率を押し上げたようだ。パンデミックで労働市場から一時離れていた人々が戻りつつあるのかもしれない。労働人口が増加するにつれ賃金の伸びは鈍化し、いずれインフレの落ち着きに貢献する可能性がある。

先週のパウエルFRB議長の講演から、市場はタカ派なFRBを警戒していたが、きょうの米雇用統計はその懸念を一服させている模様。今月のFOMCでの0.75%ポイントの利上げ期待は依然として高いが、確率は従来の70%から60%程度に低下している。

市場からは、「米雇用統計は最近の株式市場に蔓延している最悪の恐怖を和らげるもの。しかし、頑強な賃金上昇がFRBを攻撃的な道に向かわせる可能性があり、われわれはまだこの危機を脱したわけではないことに改めて注意を払う必要はある」との声も聞かれた。

ヨガウエアのルルレモン<LULU>が決算を受け上昇。既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表しており、通期の見通しを上方修正した。

半導体のブロードコム<AVGO>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回ったほか、第4四半期の売上高見通しが予想を上回った。

アパレルのオンライン販売を手掛けるティリーズ<TLYS>が決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回った。第3四半期の見通しも公表しており、1株利益、売上高とも予想を下回る見通しを示した。

フィットネスのペロトン・インタラクティブ<PTON>が下落。アナリストが目標株価を従来の13ドルから8ドルに引き下げた。

ルルレモン<LULU> 312.26(+17.81 +6.05%)

ブロードコム<AVGO> 499.21(+7.20 +1.46%)

ティリーズ<TLYS> 6.72(-0.61 -8.32%)

ペロトン<PTON> 9.47(-0.81 -7.91%)

アップル<AAPL> 155.28(-2.68 -1.69%)

マイクロソフト<MSFT> 254.73(-5.67 -2.18%)

アマゾン<AMZN> 126.64(-1.18 -0.92%)

アルファベットC<GOOG> 108.32(-2.23 -2.02%)

テスラ<TSLA> 269.43(-7.73 -2.79%)

メタ・プラットフォームズ<META> 159.49(-5.87 -3.55%)

AMD<AMD> 79.95(-2.38 -2.89%)

エヌビディア<NVDA> 136.19(-3.19 -2.29%)

ツイッター<TWTR> 38.40(-0.22 -0.57%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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