株価指数先物【寄り前コメント】 ボリンジャー-2σでの底入れ期待から、2万7375円~2万7875円辺りのレンジを想定

市況
2022年9月5日 8時19分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 27540 -120 (-0.43%)

TOPIX先物 1922.0 -5.0 (-0.25%)

シカゴ日経平均先物 27515 -145

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比31万5000人増加と予想を上回った一方で、失業率は3.7%で半年ぶりの高水準だった。強弱まちまちの結果を受けて、朝方は買い戻しの動きが先行した。ただし、金融引き締めの長期化が景気を冷やすといった見方は変わらず、買い一巡後は売り優勢となって下落に転じた。また、ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムが「ノルドストリーム1」について、予定していた欧州向け供給再開を行わないことを明らかにしたと伝わり、欧州景気への懸念が高まったことも重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギーのみが上昇する一方で、自動車・同部品、メディア、家庭用品・パーソナル用品の弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比145円安の2万7515円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万7670円で始まり、その後、一時2万7900円まで買われる場面も見られた。ただし、米国市場が買い一巡後に売られた流れを受けて下げに転じると、終盤にかけて下落幅を広げ、2万7460円まで売られた。取引終了間際に下げ渋る動きを見せたものの戻りは鈍く、2万7540円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。米国市場の取引開始後には2万9000円まで買われ、上値抵抗線として意識される5日移動平均線を捉える場面も見られたが、その後の調整で支持線となる75日線に接近する格好だった。5日の米国市場はレイバーデーの祝日で休場のため、海外投資家による資金流入は限られると見られ方向感は出にくいものの、短期的には75日線水準を仕掛けてくる動きがありそうだ。

もっとも、75日線水準にはボリンジャーバンドの-2σが位置するため、同水準までの調整を見せてくるようであれば、いったんは売られ過ぎが意識されてくるだろう。年初以降は+2σに上値を抑えられる一方で、-2σ割れでは目先的なボトムを形成しているため、売り一巡後のリバウンドを想定したセンチメントに向かわせやすいと考えられる。

今週は週末に9月物の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、限月交代に伴うロールオーバーが中心になるため積極的にトレンドを取りに行く向きは限られるだろうが、短期的にはリバウンド狙いの動きが見込まれる。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円を中心に2万7375円~2万7875円辺りのレンジを想定。

また、VIX指数は25.47に低下した。終値は75日線水準ではあるものの、一時23.19まで低下し同線を下回る場面も見られた。米国市場では9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは神経質な相場展開が見込まれるが、3回連続の0.75%利上げは織り込まれてきているため、次第にリバウンドのタイミングを探る動きも意識されやすい。

なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.35倍に上昇した。前日までの調整で14.24倍まで下げ、75日線を下回る場面を見せていた。テクニカル的な面はあるとはいえ、ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経てリバウンドを見せており、NTロングの動きが若干ながら入りやすいだろう。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.