株価指数先物【引け後コメント】 2万7500円を支持線としたこう着のなか、ロールオーバーが順調に進む

市況
2022年9月5日 18時08分

大阪9月限

日経225先物 27640 -20 (-0.07%)

TOPIX先物 1930.0 +3.0 (+0.15%)

日経225先物(9月限)は前日比20円安の2万7640円で取引を終了。寄り付きは2万7500円と、シカゴ日経平均先物(2万7515円)にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まった。米国市場がレイバーデーの祝日で3連休となり、海外投資家の資金流入が限られるなか、寄り付きを安値に下げ渋ると、現物の寄り付き直後に2万7650円と10円安まで下げ幅を縮めた。その後、前場半ばには2万7510円まで売られるなど、狭いレンジで推移。ただし、2万7500円辺りでの底堅さが意識されるなか、後場に入るとじりじりと下落幅を縮め、後場半ばには一時2万7680円まで買われ、プラスに転じる場面もあった。もっとも、ショートカバーと見られる動きも限られており、引けにかけては2万7600円~2万7650円辺りでのこう着となった。

東証プライムの売買代金は4月18日以来の2兆円を下回るなど、市場参加者は限られていた。グローベックスの米株先物の動きを手掛かりとしたトレードは入っていたと見られるが、あくまでスキャルピング中心の商いであろう。NYダウ先物は小幅ながらプラス圏で推移していたが、これがレイバーデー明け後の市場に反映されるといった見方にはならず、短期的なトレードに対する手掛かり材料の一つにすぎなかったと見られる。

一方で、ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムが「ノルドストリーム1」について、予定していた欧州向け供給再開を行わないことを明らかにしたことで、独DAXは3%を超える下落で推移しており、欧州景気の下振れにつながるとの懸念がリスク回避に向かわせているようである。欧州市場の不安定な動きが重荷となる可能性があるため、ナイトセッションでもこう着感が強まりやすいだろう。

また、日経225先物は2万7500円処で底堅さが見られていたが、75日移動平均線やボリンジャーバンドの-2σが位置する2万7380円が意識されている状況のなかでは、リバウンド狙いの動きには向かいづらい。9月物の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、基本的には限月交代に伴うロールオーバーが中心になるため、仕掛け的な動きも短期的な変動を狙ったものにとどまろう。

NT倍率は先物中心限月で14.32倍に低下した。ただし、5日線を挟んでの推移であることから、NTスプレッドのポジションを取りに行く動きは限られ、リバランス中心の動きであろう。ただし、チャート形状では、先週の調整で支持線として意識されていた75日線を一時割り込んだこともあり、調整一巡からの反転は意識されやすい。

手口面では、日経225先物はBNPパリバが2100枚、シティが2060枚、バークレイズが2050枚、ABNアムロが1600枚、ソジェンが1590枚程度の売り越しに対して、モルガンSが2180枚、大和が2000枚、三菱UFJが1950枚、野村が1180枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はシティが1万5260枚、モルガンSが7460枚、みずほが7140枚、JPモルガンが6050枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1万2150枚、野村が7950枚、SMBC日興が7410枚程度の買い越しだった。なお、日経225先物、TOPIX先物いずれも、限月交代に伴うロールオーバーであるため、期先での反対売買となる。

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