【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─日本株の見直し買いは続く!天高く株上げる秋
「日本株の見直し買いは続く!天高く株上げる秋」
●逆風吹く中、日本経済は着実に回復
ジャクソンホール会議でパウエル議長が何を語るのか。株式市場は議長発言を警戒して会議開催前から急失速。会議が終わっても下げ止まらなかったのは、ご承知の通りだ。
8月の米雇用統計発表でそれは終わるか。こう期待されたものの、残念ながらそれでも下げ止まらず、米国の主要株式3指標は下げ続けてしまった。これもご承知の通りだ。
しかも、その後の「レイバー・デー(労働者の日)」の祝日休場が終わったら……との願いも実現しなかった。米国市場は根幹が壊れてしまったのではないか、やはり米国経済はスタグフレーションに陥るのではないか――こう心配になるほど不安定で軟調な推移だった。
しかし、このような展開は、次のFOMC(9月20~21日)で利上げ幅が0.75%になることを、市場が株価に織り込むうえで必要なものだったということになろう。
利上げをしない日本から見ると、米国が0.5%、あるいは0.75%引き上げようがさほど違いはないように思えるが、株式投資をしているとそうは行かない。米利上げは円相場に直接影響するからだ。
その円は対ドルで144円台まで下げている。これは24年ぶりの水準であり、マスコミはそれを大々的に報じ、政府も無視することはできず、財務省と日銀が口先介入を試みているところだ。
しかし、私にいわせると、投資の観点からは円安への警戒はほどほどにした方がよい。円安を理由に下げる銘柄があれば、投資しておけばよいし、逆に円安を理由に上昇している銘柄があるなら、いつでも売れるように準備をしておけばよいからだ。
その上で、忘れてならないのは、円安が進行する中で、日本経済は着実に回復しつつあることだ。8日発表された4-6月期GDPの改定値は年率換算で3.5%増だった。速報値の2.2%増から上方修正されたのだ。これは大きい。コロナ禍であり、円相場が下落、エネルギー価格も上昇する中での成長になるからだ。
●行楽・スポーツ需要を取り込む銘柄群に注目
当たり前だが、投資はデータをしっかり踏まえて行うのが鉄則。この点で日本株の見直し買いはなお続くと見てよく、ここでは次のような銘柄に注目だ。
これから季節は秋になることを考えると、スポーツやコンサート、旅行を楽しむ人が増えてくるのはまず間違いない。
そこで、まずはどこに出かけるにも気になるのは天候なので、ウェザーニューズ <4825> [東証P]だ。株価が調整中であることも好ましい。
スポーツやキャンプを楽しむには、スニーカーが不可欠。エービーシー・マート <2670> [東証P]やアシックス <7936> [東証P]になる。
コンサートに行くなら好きなアーティストのブログやインスタグラムなどを見たあとに、電子チケットを購入して……となるので、エムアップホールディングス <3661> [東証P]でよい。
大人の遊び&スポーツとなると、やはり ゴルフを忘れてはなるまい。関連銘柄として住友ゴム工業 <5110> [東証P]に注目だ。同社はゴルフボールに強い。中核事業のタイヤ需要も上向くと見てよい。
お金が儲かる可能性と開放感――これを同時に味わえるのが競馬の醍醐味。私も昔は結構、競馬を楽しんだ。戦果が思わしくなく、かなり以前に止めてしまったが、いまなお競馬の人気は衰えない。関連株となると東京都競馬 <9672> [東証P]だ。
そして、 旅行に行くなら、わが家なら京都・奈良になるので、利用する電鉄は阪急阪神ホールディングス <9042> [東証P]となる。
秋になると、「天高く 馬肥ゆる秋」という言葉を思い出すが、私なら、「天高く 株上げる秋」と書き換えたい。実際、そうなることが多いのだ。
2022年9月9日 記
株探ニュース