話題株ピックアップ【夕刊】(1):日医工、三越伊勢丹、フリー

注目
2022年9月12日 15時15分

■日医工 <4541>  450円  +80 円 (+21.6%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

日医工<4541>がストップ高。10日付の読売新聞オンラインで、「日医工の経営再建を巡り、医薬品メーカー1社と投資ファンド6社の計7社が支援の意向を示していることが9日、わかった」と報じられており、これが好材料視された。同社は今年5月に事業再生ADR手続きを申請し再建に取り組んでおり、今後、支援企業の選定などが進められる。

■オハラ <5218>  1,555円  +198 円 (+14.6%)  本日終値

オハラ<5218>が急伸。前週末9日の取引終了後、22年10月期の連結業績予想について、売上高を262億円から278億円(前期比18.2%増)へ、営業利益を23億円から28億円(同2.0倍)へ、純利益を19億円から20億円(同36.9%増)へ上方修正したことが好感された。デジタルカメラ市場がミラーレスカメラ向け交換レンズを中心に堅調に推移し、また半導体露光装置市場が旺盛な半導体需要を背景に堅調に推移していることを背景に、同社のデジタルカメラ向け光学ガラスや半導体露光装置向け光学ガラス及び石英ガラスの需要が堅調に推移していることが要因としている。また、生産設備の稼働率が改善したことなども寄与する。同時に発表した第3四半期累計(21年11月~22年7月)決算は、売上高209億6100万円(前年同期比23.0%増)、営業利益22億2900万円(同2.2倍)、純利益15億7400万円(同88.3%増)だった。

■日本駐車場開発 <2353>  185円  +19 円 (+11.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

日本駐車場開発<2353>が急動意、上値追いに弾みをつけ6月6日の年初来高値180円を更新した。同社は月極駐車場を国内および海外で手掛けるほか、子会社を通じてスキー場やテーマパークなどにも展開する。足もとの業績は絶好調で、前週末9日取引終了後に発表した22年7月期は営業利益が前の期比40%増の45億8200万円と急拡大しピーク利益を更新した。駐車場やテーマパーク事業が過去最高水準の利益を達成し、スキー場も回復色が顕著となった。23年7月期営業利益も前期比24%増の57億円と大幅な伸びを見込んでいる。株主還元にも前向きで毎期増配を続けていることも同社の特長。今期も前期実績に25銭上乗せの5円25銭を計画している。加えて発行済み株式数の1.25%相当の400万株、5億円を上限に自社株買いを実施することも併せて発表、これを好感する買いを呼び込んだ。

■シーイーシー <9692>  1,456円  +145 円 (+11.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

シーイーシー<9692>は商い伴い急伸。昨年9月以来、約1年ぶりの高値圏に浮上した。前週末9日の取引終了後に発表した上期(2~7月)決算で大幅な最終増益となったほか、今期配当予想の増配もあわせて発表しており、これを好感した買いが入ったようだ。上期決算は、売上高が前年同期比4.6%増の234億7800万円、純利益が同2.3倍の34億9500万円で着地。顧客のICT投資の回復が追い風となった。受注損失引当金を計上した影響で営業利益は減少したものの、投資有価証券売却益が寄与し純利益は大きく増加した。配当予想については中間配20円に特別配当5円を上乗せし、25円とする。期末配と合わせて45円(前期40円)となる見通しだ。

■北の達人 <2930>  260円  +13 円 (+5.3%)  本日終値

北の達人コーポレーション<2930>が3連騰、低位株物色人気に乗って上げ足に弾みがついてきた。化粧品や健康食品のネット販売を主力とするが、これらの製品を自社企画し、製造をアウトソーシングするビジネスモデルが特徴となっている。水際対策の緩和でインバウンド需要を見込み、実店舗を有するリアル消費関連株への買いが目立つが、eコマース関連株にも恩恵は及ぶ。特に同社は小ジワ対策のヒアルロン酸化粧品で一躍注目を浴びたが、外国人の入国規制撤廃となれば、屋外でのマスクの利用頻度も中期的には減少する傾向が予想され、収益機会の拡大につながる。また、株式需給妙味もあり、外資系証券などによる貸株調達の空売りが観測されやすい銘柄で、目先はその買い戻しによる踏み上げ相場の流れも意識されている。

■カネカ <4118>  4,005円  +180 円 (+4.7%)  本日終値

カネカ<4118>が大幅高で4日続伸し、年初来高値を更新。前週末9日の取引終了後、上限を230万株(発行済み株数の3.42%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は22年9月12日から23年3月24日までで、株主還元及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,247円  +56 円 (+4.7%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>や高島屋<8233>、J.フロント リテイリング<3086>など百貨店株の上昇が加速している。木原官房副長官が11日のフジテレビの番組で、新型コロナウイルスの水際対策について入国者数の上限撤廃に意欲を示した。また、訪日観光客の個人旅行解禁やビザ免除を検討していく方針もあわせて明らかにしており、これを受けてインバウンド需要復活への期待感から関連銘柄が幅広く物色される展開となっている。百貨店株のほか、マツキヨココカラ&カンパニー<3088>をはじめとするドラッグストア関連株、資生堂<4911>やコーセー<4922>などの化粧品関連株が買われた。

■フリー <4478>  3,205円  +95 円 (+3.1%)  本日終値

フリー<4478>が大幅高で3日続伸。午前11時ごろ、パーソルワークスデザイン(東京都豊島区)のクラウド経営管理BPO「ラクフィス」事業を10月1日付で譲り受ける事業譲渡契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回譲受する「ラクフィス」は、スタートアップ・中小企業を支援するパッケージ型クラウド経営管理BPOサービス。スモールビジネスに強みを持つ同社が、テクノロジーとの掛け合わせによりクラウド型BPOを提供することで、スモールビジネスのバックオフィス業務の効率化とミッションの実現に向けて有効であると判断したという。また今後は、今秋をメドにスモールビジネスを対象に人事労務領域に特化したアウトソーシングサービスを新たに提供する予定としている。

■イー・ガーディアン <6050>  3,035円  +86 円 (+2.9%)  本日終値

イー・ガーディアン<6050>はマドを開けて買われ、75日移動平均線と合わせ25日移動平均線も一気にブレーク。ネット上の多岐にわたるセキュリティーニーズにワンストップで対応が可能な総合ネットセキュリティー企業として業績はここ10年間にわたり高成長路線をひた走る。メタバースやNFT関連分野への進出にも意欲を示し、同分野のスタートアップと連携して需要開拓を進めている。22年9月期営業利益は21億7000万円(前期比10%増)予想と好調だが、第3四半期時点の進捗率から一段と上振れの公算が大きいとみられている。

■グリムス <3150>  1,788円  +39 円 (+2.2%)  本日終値

グリムス<3150>が3日続伸。前週末9日の取引終了後、子会社グリムスソーラーが、環境省が実施する「令和3年度補正 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業)」において、合計8プロジェクトの交付決定通知を受けたと発表したことが好感された。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。

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