話題株ピックアップ【夕刊】(2):ローソン、東エレク、双日
■スギホールディングス <7649> 6,000円 +130 円 (+2.2%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が反発。前週末9日の取引終了後に発表した8月度の月次速報でスギ薬局全体の既存店売上高が前年同月比4.9%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数、客単価ともに上昇した。なお、全店売上高は同8.6%増だった。
■ローランド <7944> 4,005円 +80 円 (+2.0%) 本日終値
ローランド<7944>は3日続伸。午前10時30分ごろ、米連結子会社Roland Drumが、ドラム・パーカッションなどの楽器メーカーDrum Workshop(カリフォルニア州)の株を全て取得し完全子会社化すると発表しており、これが好感された。ローランドは近年、V-Drums Acoustic Designシリーズの発売でドラムビジネスにおいて大きな成功を収めており、今後更なる成長を目指す同社にとって、優れた人材や製品開発力、「DWドラム」など世界的なドラムブランドを有するDrum Workshopとのパートナーシップは、同社グループのドラム市場における圧倒的優位性の獲得と更なる発展に貢献すると判断したという。取得価額は約92億5000万円、株式譲渡実行日は10月3日を予定している。なお、これに伴う連結業績への取り込みは第4四半期からとなり、22年12月期業績予想への影響は精査中としている。
■ローソン <2651> 4,775円 +60 円 (+1.3%) 本日終値
ローソン<2651>が5日続伸。前週末9日の取引終了後、連結子会社である成城石井(横浜市西区)が東京証券取引所へ上場申請を行ったと発表しており、これが好材料視された。なお、上場の可否や上場時期などは未確定としている。
■東京エレクトロン <8035> 43,450円 +520 円 (+1.2%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が3日続伸で底値圏離脱の兆し。4万3000円台半ばまで水準を戻してきた。前週末の米国株市場では長期金利の上昇一服を受け、半導体関連株に幅広く買いが広がった。半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>が3%近い上昇を示したほか、エヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>なども買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は大幅に3日続伸と戻り足を鮮明としている。これを受けて、東京市場でも同社株など半導体主力株はリスクを取る動きが活発化している。
■双日 <2768> 2,364円 +13 円 (+0.6%) 本日終値
双日<2768>が小幅に3日続伸。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2400円から2700円に引き上げた。第1四半期の連結純利益は前年同期比2.7倍の451億5000万円と四半期として過去最高益を更新。石炭事業や金属事業が伸びたことなどが寄与した。23年3月期の同利益は850億円(前期比3.2%増)を見込んでいるが、進捗率は53%に達しており同証券では980億円への増額修正を予想している。
■ポールHD <3657> 950円 -87 円 (-8.4%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
ポールトゥウィンホールディングス<3657>が急反落。前週末9日の取引終了後、23年1月期業績予想の修正を発表。純利益を24億2800万円から18億円(前期比18.9%減)に下方修正しており、これが嫌気されたようだ。米国子会社において昨今のウクライナ情勢により当初計画していたとおりの事業遂行が困難になり、これに伴いのれんや無形資産の減損損失を特別損失として計上したことが要因。今期の売上高や営業利益の見通しに変更はない。なお、同時に発表した上期(2~7月)の決算は、売上高が196億6100万円(前年同期比27.0%増)、純利益が1億6100万円(同82.2%減)だった。
■テンポスHD <2751> 2,281円 -70 円 (-3.0%) 本日終値
テンポスホールディングス<2751>は反落。前週末9日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算は、売上高73億5800万円(前年同期比6.6%増)、営業利益5億2100万円(同96.9%増)、純利益3億7000万円(同6.8%増)と増収増益で着地したものの、材料出尽くし感から売られたようだ。主力の物販事業で、厨房機器メーカーの納品遅延や値上げ要請があるなか、テンポスバスターズで買い取り強化や早い段階からの新品確保に努めたことや、客単価の高い新店オープン顧客の受注数が増加したことが寄与した。また、情報・サービス事業で人材派遣の新規事業である「配送請負」が成長したほか、POS販売事業も伸長した。なお、23年4月期通期業績予想は、売上高338億8000万円(前期比16.8%増)、営業利益30億1500万円(同61.1%増)、純利益19億900万円(同21.8%増)の従来見通しを据え置いている。
■鈴与シンワート <9360> 1,740円 +300 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
鈴与シンワート<9360>がストップ高の1740円に買われた。11日付の日本経済新聞朝刊で、「政府は給与をデジタルマネーで受け取る制度を2023年4月にも解禁する方向で最終調整する」と報じられており、電子給与明細ソリューションを手掛ける同社に思惑的な買いが入ったようだ。同じく電子給与明細ソリューションを手掛けるエフアンドエム<4771>や給与計算ソフトを手掛けるマネーフォワード<3994>なども買われた。
■gumi <3903> 946円 +150 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
gumi<3903>がストップ高の946円に買われた。前週末9日の取引終了後、第1四半期(5~7月)連結決算を発表しており、売上高42億8000万円(前年同期比17.3%増)、営業利益1億6300万円(前年同期5億9600万円の赤字)、最終損益5億7000万円の赤字(同15億9300万円の赤字)と営業損益が黒字に転換して着地した。モバイルオンラインゲーム事業で前期に配信を開始した「乃木坂的フラクタル」及び「ラグナドール 妖しき皇帝と終焉の夜叉姫」が増収に貢献したほか、開発・運用体制の適正化により人件費及び外注費が減少したことが営業損益の黒字化につながった。また、複数の有力チェーンにおけるノード運営及びブロックチェーンコンテンツの開発・提供にかかる収益寄与でメタバース事業が黒字転換した。なお、23年4月期通期業績予想は適正かつ合理的な数値の算出が困難であるとして非開示としている。
■アースインフィニティ <7692> 1,550円 +239 円 (+18.2%) 本日終値
アースインフィニティ<7692>が3日続伸。同社は9日取引終了後、23年7月期通期の単独業績予想を公表。営業損益の見通しを2億1000万円の黒字(前期は4億2000万円の赤字)としていることや、2期ぶりの復配(15円)を計画していることが好感されたようだ。売上高は前期比13.0%増の51億7900万円を見込む。エネルギー事業では蓄電池や太陽光パネルの販売に積極的に取り組むほか、電源の調達においては独自の燃料費等調整額(電力市場調達コストを電気代に反映する仕組み)の導入によって日本卸電力取引所の価格高騰に対するリスクヘッジを図りつつ安定的な成長を目指すとしている。
株探ニュース