【クラウドファンディング】 eスポーツで障害者の社会参加を支援 ePARAが9月18日募集開始
eスポーツを通じて、障害者の社会参加を支援する株式会社ePARA(埼玉県戸田市)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは9月18日10時開始を予定しています。
・ | 普通株式型 |
・ | 目標募集額:500万円、上限募集額:2000万円 |
・ | 事業会社/CVC出資実績あり |
・ | エンジェル出資実績あり |
・ | エンジェル税制あり(優遇措置B) |
・ | 2回目(前回は上限募集額1000万円達成) |
・ | みなし時価総額:3億8810万円 |
・ | 類似上場企業:エスプール、カヤック、ログリー、ブシロード、ブロードメディア、GameWith、GFA |
障害者が活躍できる機会を創出
同社は、障害者を巡る現状には多くの課題があり、高いITスキルを持っている人や、真面目に仕事をこなしてくれる人が多いにもかかわらず、キャリアアップを望めない単純労働や低賃金といった環境で働いているケースが多いと分析。eスポーツを軸に、障害者が活躍できる機会の創出を目指しており、バリアフリーeスポーツイベント「ePARA CARNIVAL(イーパラカーニバル)」を主催し、障害者が運営業務などに関わっています。
また、自社メディアに投稿する記事の執筆やWebコンテンツの開発・運用・分析など、Webマーケティング業務にも携わってもらうことで、キャリアアップを促進し、障害者それぞれの適性に合った企業との最適なマッチングを提案するほか、企業や大学などと共同で、脳波デバイスのリリースを目指しており、障害者の自己理解促進、コミュニケーションやパフォーマンスの最大化にも貢献していきたい考えです。
(出典:FUNDINNO)
同社は「弊社が提唱した『年齢・性別・時間・場所・障害の有無を問わず参加できる環境の下行われるeスポーツ』は国境も越えて、海外メディアでも取り上げていただけるようになりました。ブレインテック領域への参入を通じて、既存事業の活性化、さらに、脳波データを活用した新たなソリューションの開発にまで踏み込み、事業拡大を目指します」としています。
前回からの進捗
(1)eスポーツ主催イベントの大型化
同社は「本気で遊べば、明日は変わる。」をスローガンとして、eスポーツイベントを開催しており、2022年5月、主催イベント「ePARA CARNIVAL」を2日間にわたり、オフラインで実施。大手広告代理店がイベント関連のクリエイティブを提供し、お笑い芸人や障害者インフルエンサーなど著名人も参加するなど盛況でした。
(出典:FUNDINNO)
(2)企業・自治体などからのイベント受託案件も増加
受託イベントも増加しており、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金主催の「もっといいモビリティ社会」をつくるアイデアコンテスト「Make a Move PROJECT」の「Mobility for ALL」部門に採択されたことで、「クロスライン-ボクらは違いと旅をする」プロジェクトを進行。また、職員組合や公益社団法人などからの依頼で、eスポーツイベントの運営協力や講演を行うなど、バリアフリーeスポーツの普及に取り組んでいます。
(3)上場企業を含むスポンサー企業、パートナー企業の獲得
スポンサー獲得やパートナー企業との連携も加速しており、昨年までは4社だったスポンサーが、今年5月の「ePARA CARNIVAL 2022」では、上場企業を含む14社まで増えています。
また、BTO(受注生産)パソコンメーカーの株式会社サイコムから、障害者eスポーツプレーヤーが使用するゲーミングPCの提供を受けることとなり、障害者が使いやすいパソコンの開発やサービスについての共同研究などを同社と行うことで、障害者の就労やeスポーツ活動を推進していきたい考えです。
株式会社Yogiboとはスポンサー契約を締結。同社は社会課題に取り組む団体に広告を出稿する「TANZAQ」プロジェクトを始動しており、ePARAはその一つとして支援を受け、「ePARA CARNIVAL 2022 SPRING」で最初の取り組みを行っています。
プロeスポーツチーム「REJECT」を運営する株式会社REJECTとはパートナーシップ契約を締結しており、自社コミュニティーのメンバーとREJECT所属選手との交流を通じて、年齢や性別、障害の有無などを超越した相互理解・共感の場を創造していきたいとしています。
(4)障害者の感情を可視化、ブレインテック領域への参入
ePARAは株式会社ニューロスカイや株式会社ウデキキキカクと連携し、ブレインテックデバイスを開発中です。ブレインテックデバイスを装着することで脳波を読み取り、感情の可視化を目指しています。これを実現することで、障害者とのコミュニケーションを円滑にし、パフォーマンス向上に貢献していきたい考えです。
(出典:FUNDINNO)
現在は試作機の開発を進めており、2025年のリリースを目指しています。1台あたり月額5000円程度でのレンタル提供を考えており、障害者福祉事業者への就労トレーニングやeスポーツを用途として展開していきたいとしています。
(5)事業計画の進捗について
前回募集時に計画した2021年10月期のKPIは、求職者目標177人に対して180人、人材紹介契約社数目標20社に対して20社といずれも達成したものの、売上高は未達。コロナ禍で人材採用を制限する企業が少なくなく、就労支援事業が伸びていないため、売り上げ目標を下方修正しています。
ただし、ブレインテック事業参入に向けた取り組みが始まっているほか、感染対策の規制が徐々に緩和されている中で、eスポーツイベントの受託が増加しているため、ブレインテック機器のレンタル台数とeスポーツイベント数を重要KPI項目として追加し、売り上げ拡大を目指すとしています。
就活イベントで内定獲得者も
eスポーツの国内市場規模は2020年に約60億円、2026年には約500億円になると予測される中(日本能率協会総合研究所)、ePARAはeスポーツイベントを主催、または企業や自治体から受託開催し、障害者と企業の交流の場を創出しています。2021年4月には「ePARA VR/テレワーク就活Fes」を開催、企業10社と求職者約300人が参加し、内定を獲得した人もいます。
同社によると、eスポーツには高度なPCスキルだけでなく、チームメンバーとの連携などが必要となるため、特にIT人材を求める企業にとっては、適性を見極める機会となります。また、イベントでは障害者と接する機会が生まれるため、コミュニケーションに対する不安解消にもなるといいます。
また、同社は、障害者がeスポーツを通じてさまざまな分野で挑戦や社会参加をする場を提供するコミュニティー「ePARA学園」も運営しており、大会の運営、Webマーケティングや記事執筆などの業務に関わってもらうことで、各人のキャリアアップを促進しています。
(出典:FUNDINNO)
個々人の特性やスキルをデータベース化
同社によると、著名人や人気YouTuberらが参加した「ePARA2019」や、2020年の「第1回 ePARA CHAMPIONSHIP」、「ePARA VALORANT 企業交流戦」などのeスポーツ大会の開催実績が、民間や自治体からのイベント受託につながり、大きな収益の柱となっています。
同社はWebマーケティングに強いスペシャリストが主要メンバーとして参画しているため、Webコンテンツの開発も受託しており、高いITスキルを有する障害者のスキルアップの場となっているほか、バリアフリーeスポーツの魅力を発信する自社メディアについても、障害者が取材や記事執筆などの業務に携わっています。
また、同社は100以上の就労移行支援事業所とネットワークを構築。近年、eスポーツに特化した就労移行支援事業所などが出てきており、そこから、障害者人材を紹介してもらうケースが増えているといいます。
障害者人材の特性やスキルをデータベースとして蓄積しており、eスポーツイベントにおける各人の言動や勤務態度などを細かくチェックすることで、特性を事前に把握し、これらを正確に紹介先の企業にも伝達することで、マッチングの精度を高められることが、同社の就労支援、職業紹介事業の強みとしています。
今後の成長に向けて
(1)脳波デバイスをエンタメ活用から日常生活、就労環境の改善に活用
大学や企業と連携して、障害者向けの脳波デバイスを開発していく計画で、現在、試作機の開発を進めており、2025年のリリースを目指しています。
(2)バリアフリーeスポーツカフェを通じて、障害の有無、国境などの壁を越えた交流の機会を創出
昨年7月、バリアフリーeスポーツカフェ「Any%CAFE(エニーパーセントカフェ)」を品川駅近くに開設しており、eスポーツを通じて、障害の有無・年齢・性別・国境・言語などさまざまな壁を越えて交流できる場として機能させていきたい考えです。
(3)将来的なEXITはバイアウト、またはIPOを想定
(出典:FUNDINNO)
(4)2029年までにブレインテック機器レンタル台数約1.9万台を計画
(出典:FUNDINNO)
株主構成
同社はエンジェル投資家、以下の事業会社より出資を受けています。
・株式会社サイコム
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・エスプール <2471> [東証P]
・カヤック <3904> [東証G]
・ログリー <6579> [東証G]
・ブシロード <7803> [東証G]
・ブロードメディア <4347> [東証S]
・GameWith <6552> [東証S]
・GFA <8783> [東証S]
発行者・募集情報
■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等
株式会社ePARA
埼玉県戸田市下前一丁目14番8号
資本金:18,700,000円(2022年8月18日現在)
発行済株式総数:194,050株(同)
発行可能株式総数:1,000,000株
設立日:2016年11月29日
決算日:10月31日
■募集株式の発行者の代表者
代表取締役 加藤大貴
■募集株式の種類及び数(上限)
普通株式 10,000株
■募集株式の払込金額
1株あたり 2,000円
■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額500万円を以下の目的に充てる予定
人件費 200万円
外注費 217万円
手数料 82万円
・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額1,500万円(目標募集額500万円と上限募集額2,000万円との差額)を以下の目的に充てる予定
広告宣伝費 300万円
外注費 500万円
人件費 452万円
手数料 247万円
■投資金額のコース及び株数
100,000円コース(50株)
200,000円コース(100株)
300,000円コース(150株)
400,000円コース(200株)
500,000円コース(250株)
1,000,000円コース(500株)
2,000,000円コース(1,000株)
3,000,000円コース(1,500株)
4,000,000円コース(2,000株)
5,000,000円コース(2,500株)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、500,000円コース(250株)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、5,000,000円コース(2,500株)を上限とする。
■申込期間
2022年9月18日~9月22日
■目標募集額
5,000,000円(上限募集額 20,000,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は15,000,000円とする。
■払込期日
2022年10月18日
■連絡先
株式会社ePARA
電話番号:03-4400-2855
メールアドレス:info@epara.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。
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