30日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続落、金利高を警戒した売り加速(訂正)
米国市況部分を修正して再送します。
■NY株式:米国株式市場は続落、金利高を警戒した売り加速
ダウ平均は500.10ドル安の28,725.51ドル、ナスダックは161.88ポイント安の10,575.62で取引を終了した。
9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)やミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回ったことで景気減速懸念が強まり売りが先行。長期金利の低下に伴い一時上昇に転じたが、連邦準備制度理事会(FRB)の高官が時期尚早の利上げ終了を警告したため金利先高観から売りに押された。金利も結局上昇した。また、ロシアのプーチン大統領がウクライナ4州の併合を宣言、英米が追加対ロ制裁を発表し、地政学リスクの高まりも上値を抑制した。各国中銀による政策ミスによる金融混乱への警戒感もあり、引けにかけ下げ幅を拡大。セクター別では不動産が上昇した一方で、耐久消費財・アパレルが下落した。
短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は電気自動車メーカーテスラ(TSLA)のマスクCEOの同社買収撤回を巡る法定闘争に関して和解に向け話し合いが進んでいることが報じられ買われた。クルーズ船運営のカーニバル(CCL)は第四半期決算で損失を計上、燃料価格の上昇、高インフレにより黒字回復が遅れるとの悲観的見通しが嫌気され下落。スポーツブランドのナイキ(NKE)は6-8月期決算で過剰在庫を受けた大幅な値引きやコスト高が響き20%減益を発表して売られた。また、エンターテインメントのディズニー(DIS)はマクロ経済の悪化を理由に、アナリストが同社の投資判断を引き下げたため下落。
ナスダック総合指数は、9月として2008年来で最大の下落率となった。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は強含み、8月米PCEコア価格指数は予想を上回る
9月30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、144円44銭から144円81銭まで上昇し、144円73銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目の米8月PCEコア価格指数が予想を上回る伸びとなったほか、ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)副議長など、高官が当分、金融引き締め政策を維持する必要があるとのタカ派姿勢を再表明したため積極的な利上げを織り込む長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。しかし、米9月シカゴ購買部協会景気指数や9月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回る低調な結果を受けてドル買いが一服。
ユーロ・ドルは0.9735ドルまで下落後、0.9820ドルまで上昇し、0.9800ドルで引けた。ユーロ圏の9月消費者物価指数もユーロ導入来で最大の伸びとなったため欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げ観測が強まりユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は140円79銭まで下落後、142円08銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.1025ドルまで下落後、1.1182ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9780フランから0.9875フランまで上昇。
■NY原油:続落、株安を嫌気した売りが入る
NYMEX原油11月限終値:79.49 ↓1.74
9月30日のNY原油先物11月限は続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-1.74ドル(-2.14%)の79.49ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.14ドル-82.56ドル。ロンドン市場の序盤に82.56ドルまで買われたが、株安などを嫌気してニューヨーク市場の序盤にかけて79.14ドルまで反落した。その後、一時81ドル台まで戻す場面があったが、通常取引終了後の時間外取引では79ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 30.20ドル -0.46ドル(-1.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 79.01ドル -0.85ドル(-1.06%)
ゴールドマン・サックス(GS)293.05ドル -3.06ドル(-1.03%)
インテル(INTC) 25.77ドル -0.61ドル(-2.31%)
アップル(AAPL) 138.20ドル -4.28ドル(-3.00%)
アルファベット(GOOG) 96.15ドル -1.94ドル(-1.98%)
メタ(META) 135.68ドル -0.73ドル(-0.54%)
キャタピラー(CAT) 164.08ドル -1.82ドル(-1.10%)
アルコア(AA) 33.66ドル -1.77ドル(-5.00%)
ウォルマート(WMT) 129.70ドル -2.55ドル(-1.93%)
《ST》