株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格の2万5750円~2万6250円のレンジを想定、戻り待ち狙いのショートが基本スタンス

市況
2022年10月3日 8時21分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 25870 -140 (-0.53%)

TOPIX先物 1837.5 -5.0 (-0.27%)

シカゴ日経平均先物 25930 -80

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

30日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。8月の個人消費支出(PCE)指数、PCEコア指数が予想を上回る伸びとなった一方で、9月のミシガン大消費者信頼感指数(確報値)、9月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)が予想を下回ったことから、一時長期金利が低下しNYダウは上昇に転じる場面も見られた。ただし、米連邦準備理事会(FRB)高官らが利上げを継続する考えを改めて示したことで、FRBの積極的な利上げによる景気後退懸念が一段と強まり、終盤にかけて下落幅を広げた。

また、ロシアがウクライナ東部と南部の4州を一方的に併合したことで、地政学的リスクが高まったことも重荷となった。NYダウは約2年ぶりに終値で2万9000ドルを下回ったほか、S&P500は連日で年初来安値を更新。S&P500業種別指数は不動産のみが上昇した半面、耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、消費者サービス、運輸、家庭用品・パーソナル用品の下げが目立った。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比80円安の2万5930円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比130円高2万6140円で始まり、その後軟化し米国市場の取引開始後は2万6000円を挟んだレンジでの推移を継続。取引中盤にレンジを上放れ、一時2万6240円まで買われる場面も見られたものの日中高値2万6260円を超えられなかった。終盤にかけては売り優勢の流れから下落に転じ、2万5870円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。ただし、30日の日中取引は日経平均構成銘柄の定期入れ替えのほか、四半期末に伴うリバランス需給の影響もあって300円を超える下落だったこともあり、この需給要因が通過したことによって、売り一巡後は下げ渋る動きが意識されそうである。ただし、今週は米国で3日に9月のISM製造業景況指数、5日に9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えているため、積極的な売買は手控えられよう。

また、ウクライナのザポリージャ原子力発電所の所長がロシア軍に拘束されたと報じられている。原子力災害が起きかねない状況であり、地政学的リスクへの警戒がリスク資産の圧縮につながる可能性がある。底堅い値動きを見せてきたとしても、戻り待ち狙いのショートが優勢になりそうだ。

VIX指数は31.62と前日の31.84から小幅に低下したものの、依然として30.00を上回っているほか、チャート形状では下値切り上げのトレンドを形成していることもあり、リスクは取りづらい。先週のNT倍率は先物中心限月で14.11倍に低下し、一時14.06倍まで下げる場面も見られた。下向きのトレンドを継続しているが、3月安値(13.85倍)と7月安値(13.93倍)をつないだトレンドラインの下限に接近しているため、14.00倍辺りまで低下する局面では、NTショートのリバランスに伴うNTロングの動きは想定しておきたいところである。

なお、日経225先物は2万6000円を中心とした権利行使価格の2万5750円~2万6250円のレンジを想定。外部環境の不透明要因からレンジ下限を割り込む局面では、6月20日の安値2万5240円をターゲットにショートの動きが強まりやすいだろう。

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