3日の米国市場ダイジェスト:NYダ765ドル高、長期金利が大幅低下

市況
2022年10月4日 7時41分

■NY株式:NYダ765ドル高、長期金利が大幅低下

ダウ平均は765.38ドル高の29490.89ドル、ナスダックは239.81ポイント高の10815.43で取引を終了した。英国のトラス政権が最高所得税率引き下げを撤回したため世界金融市場混乱への不安が緩和し買戻しが先行。9月ISM製造業景況指数や8月建設支出が予想下回り、パンデミックによる経済封鎖直後の2020年来の低水準に落ち込む低調な経済指標の結果を受け連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念が後退、長期金利低下に伴う買いが強まり、一段高となった。セクター別ではエネルギー、半導体・同製造装置が上昇。

通信会社のビアサット(VSAT)は、L3ハリス・テクノロジーズ(LHX)と軍事伝達部門の売却で合意したと発表し、大幅高。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)はヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスとの契約で全米同ホテルチェーン5400軒に同社のフィットネスバイクを提供する計画が明らかになり買われた。工具メーカーのスタンレー・ブラック・アンド・デッカー(SWK)はウォール・ストリート・ジャーナル紙が従業員削減を含む2億ドル規模のコスト削減策を報じ、上昇。また、銀行のウェルズファーゴ(WFC)はアナリストによる同社の投資判断引上げで上昇した。また、インターネット・アプリケーション・ソフトウエア開発会社のボックス(BOX)もアナリストが同社の投資判断や目標株価を引上げ上昇。石油化学メーカーのエクソンモービル(XOM)やエネルギー会社のマラソンオイル(MRO)は原油価格の反発で、それぞれ上昇した。一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は、四半期出荷台数が予想を下回り大幅安。

NY原油先物は石油輸出国機構(OPEC)プラスが減産を検討しているとの報道を受けて買われ、80ドル台を回復した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:低調な米経済指標を受けてドル弱含み

3日のニューヨーク外為市場でドル・円は144円97銭から144円16銭まで下落し、144円55銭で引けた。米9月ISM製造業景況指数は8月から予想以上に低下しパンデミックによる経済封鎖直後の2020年5月来で最低となったほか、米8月建設支出も2カ月連続のマイナスで下落率も予想外に7月から拡大し、やはりパンデミック以来で最低となる低調な結果を受けて、米国債相場が上昇。金利低下に伴いドル売りが優勢となった。対ポンドでのドル売りも強まった。

ユーロ・ドルは0.9755ドルから0.9844ドルまで上昇し、0.9825ドルで引けた。ユーロ・円は141円40銭から142円20銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.1200ドルから1.1334ドルまで上昇。英首相が最高所得税率引き下げを撤回したため同国の財政悪化懸念したポンド売りが後退。ショートカバーに拍車がかかった。ドル・スイスは0.9872フランから0.9950フランまで上昇した。

■NY原油:大幅反発で83.63ドル、株高を意識した買いが入る

NY原油先物11月限は大幅反発(NYMEX原油11月限終値:83.63 ↑4.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+4.14ドルの83.63ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは80.87ドル-84.56ドル。アジア市場の序盤に80.87ドルまで売られたが、株高を意識した買いが入ったことでニューヨーク市場の序盤にかけて84.56ドルまで上昇。その後、82ドル台前半まで下げる場面があったが、通常取引終了後の時間外取引では83ドル台で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.09ドル +0.89ドル(+2.95%)

モルガン・スタンレー(MS) 80.38ドル +1.37ドル(+1.73%)

ゴールドマン・サックス(GS)299.15ドル +6.10ドル(+2.08%)

インテル(INTC) 26.97ドル +1.20ドル(+4.66%)

アップル(AAPL) 142.45ドル +4.25ドル(+3.08%)

アルファベット(GOOG) 99.30ドル +3.15ドル(+3.28%)

メタ(META) 138.61ドル +2.93ドル(+2.16%)

キャタピラー(CAT) 171.23ドル +7.15ドル(+4.36%)

アルコア(AA) 37.39ドル +3.73ドル(+11.08%)

ウォルマート(WMT) 132.53ドル +2.83ドル(+2.18%)

《ST》

提供:フィスコ

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