株価指数先物【引け後コメント】 抵抗線突破も外部環境の好転が見られないと、9月戻り高値を窺うセンチメントには向かいづらい

市況
2022年10月6日 18時18分

大阪12月限

日経225先物 27290 +210 (+0.77%)

TOPIX先物 1922.5 +11.0 (+0.57%)

日経225先物(12月限)は、前日比210円高の2万7290円で取引を終了。寄り付きは2万7140円とシカゴ日経平均先物(2万7020円)を上回り、買い先行で始まった。直後につけた2万7100円を安値にリバウンド基調が強まり、現物の寄り付き時には抵抗線として意識されていた25日、75日移動平均線を突破した。この抵抗線突破によって一段とショートカバーの動きが加速し、ランチタイムで一時2万7400円まで上げ幅を広げた。後場は2万7340円~2万7400円辺りの狭いレンジながらも高値圏での推移を継続し、終盤にかけては持ち高調整の売りにより上げ幅を縮めていた。

5日の米国市場では、9月のISM非製造業指数の結果を受けた長期金利の上昇が重荷となり、利益確定の売りに押されたこともあり、米雇用統計の発表を控えてこう着感の強い相場展開が見込まれていた。それゆえに、買い先行から一気に25日、75日線の抵抗をクリアしてきたため、売り方がショートカバーを急ぐ格好となったようだ。

日経225先物は抵抗線の突破によって2万7200円水準での底固めを経て、ボリンジャーバンドの+1σが位置する2万7820円処が目先のターゲットとなる。その後は9月14日の戻り高値2万8470円と同水準に位置するボリンジャーバンドの+2σまでのリバウンドによって、戻り一巡といった見方につながりやすい。そのため、外部環境の好転が見られないようだと、9月の戻り高値を突破するセンチメントには向かいづらいと見ておきたい。

また、10月に入って売り方の買い戻しが強まっているものの、日経225先物の出来高は減少傾向にあるため、ショートカバー以外の新規のロングは限られていると見られる。今後決算発表が本格化してくることで手掛けづらくなるため、決算発表を受けて再評価の動きに向かわないと、ショートカバーの一巡後は買い方不在の需給状況となる可能性も警戒しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.19倍に上昇した。リバランスの動きから目先的には25日、75日線が位置する14.26倍辺りまでの上昇を想定したNTロングは入りやすいだろうが、現在のところは短期的なトレンドを狙ったスプレッド対応となる。

手口面では、日経225先物はABNアムロが2690枚、モルガンSが960枚、松井が620枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1880枚、JPモルガンが1740枚、ドイツが940枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はBofAが4720枚、BNPパリバが1800枚、ABNアムロが1510枚、モルガンSが980枚程度の売り越しに対して、ソジェンが5360枚、ドイツが1760枚、JPモルガンが1630枚、UBSが1090枚程度の買い越しだった。

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