米雇用統計待ちで手掛けづらい中、AMDの下落がセンチメントを冷ます/オープニングコメント

市況
2022年10月7日 8時26分

7日の日本株市場は、売り先行で始まった後は日経平均の27000円を挟んでの、こう着感が強まりそうである。6日の米国市場はNYダウが346ドル安だった。米失業保険申請件数が予想以上に増加したことから長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁による「利上げを継続していく必要がある」といった発言が相次いだことから、利上げを警戒した売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の27025円。円相場は145円00銭辺りで推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均は前日までの強いリバウンドから抵抗線として意識される25日、75日線水準を捉えてきたこともあり、いったんは達成感が意識されやすいため、当然の一服との見方に向わせよう。また、米国では7日に9月の雇用統計の発表を控えていることから積極的に買いを入れる動きは限られていたと見られ、米株安を受けて嫌気売りが強まる動きになりづらいだろう。

もっとも、米国の時間外では半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が下落している。2022年7-9月期の決算速報値で、売上高や売上高総利益率が従来示していた見通しを下回ったことが嫌気されており、ようやくリバウンドを見せてきた東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりやすい。今後本格化する米決算に対する慎重姿勢も強まりやすく、押し目買いの動きも手控えられそうである。

そのため、売り買いともに手控えられやすく、日経平均は27000円を挟んだこう着が見込まれる。また、中小型株については足元で強いリバウンドを見せていた銘柄に対しては、週末要因もあって利益を確定させる動きに向わせやすいだろう。物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、10月11日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始されるほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃されることから、関連するテーマ株などが注目されよう。

《AK》

提供:フィスコ

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