話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、エーアイテイ、パンパシHD

注目
2022年10月12日 15時15分

■トヨタ自動車 <7203>  1,990円  +23.5 円 (+1.2%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が5日ぶりに反発。この日の東京為替市場でドル円相場は一時、1ドル=146円30銭台まで大幅な円安が進行。円は対ドルで1998年8月以来、約24年ぶりの水準に下落した。トヨタは今期の想定為替レートを1ドル=130円に設定していることから、市場からは円安メリットを期待する見方も強まっている。 

■エーアイテイー <9381>  1,448円  +15 円 (+1.1%)  本日終値

エーアイテイー<9381>が高い。正午ごろに発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高357億4400万円(前年同期比32.5%増)、営業利益27億5400万円(同79.6%増)、純利益18億7300万円(同92.3%増)と大幅増益となり、あわせて期末配当予想を31円から50円に増額修正したことが好感された。上海でのロックダウンの影響からコンテナの取扱量や通関受注件数は減少したものの、海上輸送における運賃水準が高水準で推移していることに加えて、円安による収益のプラス効果もあった。また、販管費抑制に取り組んだことも寄与した。23年2月期通期業績予想は、売上高693億円(前期比15.6%増)、営業利益49億3000万円(同37.7%増)、純利益34億3000万円(同44.9%増)の従来見通しを据え置いている。なお、年間配当は80円(従来予想61円、前期58円)となる予定だ。

■パンパシHD <7532>  2,636円  +11 円 (+0.4%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は小反発。11日の取引終了後に発表した月度の月別販売高で、9月既存店売上高が前年同月比2.8%増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.1%減となったものの、客単価は同3.9%増と引き続き堅調に推移した。秋の行楽や旅行需要が発生しアウトドアやレジャー用品、カバン・バッグ、化粧品のほか、玩具やゲームの売り上げも寄与した。また、節約志向の高まりで酒類や菓子類、グロサリー(加工食品や一般食品)、紙製品、洗剤などのまとめ買いも増えた。

■ライフコーポレーション <8194>  2,321円  -219 円 (-8.6%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

ライフコーポレーション<8194>は急落。20年3月以来、およそ2年7カ月ぶりの安値水準に沈んだ。11日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想を修正したと発表した。純利益を155億円から115億円(前期比24.4%減)に下方修正したことなどを嫌気した売りが膨らんだ。エネルギー価格や原材料価格が想定を上回って上昇したことに伴う影響を反映した。

■コーテクHD <3635>  2,182円  -167 円 (-7.1%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

コーエーテクモホールディングス<3635>が急落。11日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が320億円から345億円(前年同期比7.3%減)へ、営業利益が130億円から175億円(同6.6%増)へ上振れ、減益予想から一転して営業増益となったようだと発表したが、第1四半期決算で上期の上方修正は想定されていただけに、材料出尽くし感から売られたようだ。業績上振れは、パッケージゲーム分野で新作タイトルが好調だったことに加え、ダウンロードを中心に前期までに発売したタイトルのリピート販売が計画を上回ったことが牽引した。また、オンライン・モバイル分野で運営中の自社開発タイトル、IP許諾タイトルがともに安定して推移したことや、外注加工費、広告宣伝費が計画を下回ったことも寄与した。なお、最終利益は120億円(同33.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■リソー教育 <4714>  302円  -20 円 (-6.2%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

リソー教育<4714>は大幅安で3日続落。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算で、営業利益が10億700万円(前年同期比24.3%減)と減益となったことが嫌気された。売上高は154億4100万円(同5.7%増)となったものの、新型コロナウイルス感染症拡大により一部授業が9月以降へずれ込んだことや、新校開校、既存校のリニューアル、新たな事業への設備投資などの先行投資が利益を圧迫。また、人件費や採用広告費の増加、水道光熱費の上昇なども響いた。会社側では上期業績は概ね計画通りに推移しているとして、23年2月期通期業績予想は、売上高330億円(前期比10.0%増)、営業利益36億1000万円(同19.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  16,420円  -625 円 (-3.7%)  本日終値

レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>といった半導体関連株が安い。前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%超安と連日の下落を演じた。業績悪化懸念に加え中国への半導体輸出の規制強化の動きなどが警戒されている。13日に決算発表を予定している台湾積体電路製造(TSMC)ADR<TSM>が大幅安となるなか、日本の半導体関連株へも売りが波及している。

■ローツェ <6323>  7,220円  -250 円 (-3.4%)  本日終値

ローツェ<6323>は3日続落。11日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想を修正したと発表した。純利益は181億6500万円から227億9300万円(前期比77.7%増)に上方修正した。半導体関連装置における受注状況や為替変動の影響などを反映させ、大幅な最終増益を見込む。ただ米国のバイデン政権が半導体分野での中国への輸出規制を強化する姿勢をみせるなか、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は前日に2%を超す下げとなった。半導体関連企業の業績に対する警戒感は根強く、同社株にも売りが膨らんだ。

■日産自動車 <7201>  450円  -11.2 円 (-2.4%)  本日終値

日産自動車<7201>は5日続落。11日の取引終了後、ロシア市場から撤退すると発表。子会社であるロシア日産自動車製造会社(ロシア日産)の売却に伴い1000億円の特別損失を計上する見込みとしており、これを受けて買い手控えムードが強まっているようだ。ロシア日産の全株式を譲渡する。譲渡先は自動車・エンジン中央科学研究所(NAMI、モスクワ)で、譲渡金額は1ユーロ。特別損失の金額は現在の為替レートでの見込み値で、変わる可能性があるという。なお、会社側では今年度の業績予想の変更はないとしている。

■サクセスH <4833>  165円  +50 円 (+43.5%) ストップ高   本日終値

Success Holders<4833>がストップ高。11日の取引終了後、新事業としてITを中心としたコンサルティング事業を開始したと発表しており、好材料視された。新事業では全国の中堅中小企業に対して、事業戦略や営業戦略などの攻めの領域から、内部統制構築やガバナンス強化などの守りの領域までの分野で、ITに関する課題解決を中心に、提案から実行までハンズオンで実施する顧客伴走型のスタイルでサービスを提供する。また、国内大手企業に対しては、特にIT領域に特化したコンサルティングサービスを提供するとしている。

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