18日の米国市場ダイジェスト:NYダウは337ドル高、強い製造業指標や銀行決算を好感
■NY株式:NYダウは337ドル高、強い製造業指標や銀行決算を好感
ダウ平均は337.98ドル高の30523.80ドル、ナスダックは96.60ポイント高の10772.40で取引を終了した。9月鉱工業生産・設備稼働率の予想以上の改善で景気減速懸念が後退し、寄り付き後、上昇。その後も、銀行の好決算を好感した買いに加え、長期金利の上昇も一段落したためハイテクも買われ相場を後押しし、主要株式指数は終日堅調に推移した。セクター別では資本財や食・生活必需品小売りの上昇が目立った。
金融のゴールドマンサックスは第3四半期決算で好調な金利や為替トレーディングが投資銀行業務の落ちこみを相殺、収入が予想を上回り買われた。クラウド型ソフトウエア会社のセールスフォース(CRM)は物言う投資家スターボードバリューが同社の大量株式保有を明らかにしたため上昇。短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は従業員の株式口座を凍結、電気自動車メーカー、テスラ(TSLA)の最高経営責任者(CEO)マスク氏による買収がほぼ完了したことを示すとの期待に買われ、大幅高となった。オンライン小売アマゾン(AMZN)は、ニューヨーク州オールバニー近郊にある倉庫で行われた労組結成の是非を巡る採決において、反対が過半数を占めたため安心感から買われた。また、スーパーマーケットチェーン運営のアルバートソンズ(ACI)は、需要が強く1株利益が予想を上回り上昇。一方で、玩具メーカーのハズブロ(HAS)は第3四半期決算で、在庫の積み上がりやコスト高が響き、結果が予想を下回り、下落した。製薬会社のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)はドル高が逆風となり通期売上高予想を下方修正し、下落。
動画配信のネットフリックス(NFLX)は取引終了後に第3四半期決算を発表。ストリーミング有料会員の純増数や1株利益がそれぞれ予想を上回り、時間外取引で上昇している。航空会社のユナイテッド(UAL)も第3四半期の調整後1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われた。
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■NY為替:ドル・円は強含み、9月鉱工業生産は市場予想を上回る
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、148円89銭まで下落後、149円38銭まで上昇し、149円22銭で引けた。9月鉱工業生産・設備稼働率が市場予想を上回り、日米金利差拡大観測に伴うドル買い・円売りがさらに強まった。ユーロ・ドルは0.9876ドルまで上昇後、0.9821ドルまで反落し、0.9861ドルで引けた。
ユーロ・円は146円52銭から147円20銭まで上昇。ポンド・ドルは1.1347ドルへ強含んだのち1.1280ドルまで反落。英中銀は保有する国債売却計画を再度延長するとのFT報道を否定し、国債売却を11月1日に開始することを確認。英国の景気後退懸念を受けた売りに上値が抑制されたが、英中銀が金融引き締めを進めるとの見方に下値も限定的。ドル・スイスは0.9930フランへ下落後、0.9979フランまで上昇した。
■NY原油:下落で82.07ドル、米国は石油備蓄の追加放出を検討との見方
NY原油先物12月限は下落(NYMEX原油12月限終値:82.07 ↓2.46)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比-2.46ドルの82.07ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.30ドル-85.53ドル。ロンドン市場の序盤にかけて85.53ドルまで買われたが、米国が石油備蓄の追加放出を検討しているとの見方が強まり、ポジション調整的な売りが優勢となった。一時81.30ドルまで下落し、通常取引終了後の時間外取引では主に82ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 34.88ドル +1.26ドル(+3.75%)
モルガン・スタンレー(MS) 79.44ドル +2.30ドル(+2.98%)
ゴールドマン・サックス(GS)313.85ドル +7.14ドル(+2.33%)
インテル(INTC) 25.87ドル -0.55ドル(-2.08%)
アップル(AAPL) 143.75ドル +1.34ドル(+0.94%)
アルファベット(GOOG) 101.39ドル +0.61ドル(+0.61%)
メタ(META) 132.80ドル -1.24ドル(-0.93%)
キャタピラー(CAT) 183.55ドル +2.75ドル(+1.52%)
アルコア(AA) 39.71ドル +0.33ドル(+0.84%)
ウォルマート(WMT) 134.14ドル +2.77ドル(+2.11%)
《ST》