話題株ピックアップ【夕刊】(2):ゴルドウイン、島津、東海カ
■ゴールドウイン <8111> 8,290円 +500 円 (+6.4%) 本日終値
ゴールドウイン<8111>は大幅高。午前10時ごろ、4~9月期決算を発表。営業利益が前年同期比60.0%増の52億7700万円で着地し、従来予想の39億円を大きく上回ったことが好感された。売上高も同18.6%増の453億900万円となり、従来予想の444億円から上振れして着地した。旅行など外出需要の増加により、主力ブランド「THE NORTH FACE」が伸びたことが業績を押し上げた。また、販売価格の一部見直しといった各種施策に加え、韓国の持ち分法適用関連会社の業績堅調も寄与した。なお、通期見通しは据え置いている。
■日本CMK <6958> 568円 +34 円 (+6.4%) 本日終値
日本CMK<6958>が急騰、一時10%高の587円まで駆け上がった。自動車向けプリント配線板メーカーの最大手で、半導体不足に伴う自動車生産台数減少の影響は受けているものの、注力するパワートレイン・走行安全系向けの販売は好調な推移を示しており、足もとの業績は急改善している。7日取引終了後に発表した23年3月期上期(22年4~9月)決算では営業利益が12億4500万円(前年同期比3.1倍)に急拡大しており、逆風環境下にあってポジティブサプライズとなった。株価は10月に入ってから急速に下値を切り上げてきたが、きょうはマドを開けて5日移動平均線を上放れる形となっている。
■島津製作所 <7701> 4,110円 +245 円 (+6.3%) 本日終値
島津製作所<7701>が大幅続伸で、10月7日ザラ場以来約1カ月ぶりに4000円台に乗せ、260円高の4125円まで上値を伸ばした。分析・計測器のトップメーカーで時価総額は1兆2000億円を超える大型株だが、きょうは大きくマドを開けて買われる異色展開をみせている。7日取引終了後に発表した23年3月期上期(22年4~9月)決算は最終利益が前年同期比20%増の245億円と大幅な伸びを達成し、上期の過去最高利益も更新したことで、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。部材コストの上昇や中国主要都市のロックダウンなどによる逆風はあったものの、為替の円安効果が色濃く反映される格好となった。株価は8月以降大幅な調整を強いられていただけに、値ごろ感からの買いも入りやすかった。
■東海カーボン <5301> 1,065円 +61 円 (+6.1%) 本日終値
東海カーボン<5301>が大幅続伸。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1~9月)連結決算が、売上高2463億3200万円(前年同期比33.1%増)、営業利益280億1500万円(同58.6%増)、純利益161億2100万円(同68.6%増)と大幅な増収増益となったことが好感された。黒鉛電極市況が前年の在庫調整から反転したことで、各拠点の受注・生産が正常化したことが貢献した。また、世界的な自動車タイヤ生産が堅調に推移しカーボンブラック事業が伸長したほか、韓国子会社の半導体製造装置向け高付加価値部材が全体を牽引したファインカーボン事業の成長拡大も寄与した。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高3050億円(前期比17.8%増)、営業利益350億円(同42.0%増)、純利益200億円(同24.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■ワタミ <7522> 953円 +52 円 (+5.8%) 本日終値
ワタミ<7522>が続伸。8日付の日本経済新聞は「ワタミの2022年4~9月期は、連結営業損益が10億円前後の黒字(前年同期は30億円の赤字)となり、4~9月期として9年ぶりに営業黒字に転換したことが分かった」と報じた。宅配弁当事業が高齢化や在宅勤務で需要が伸びて牽引した、という。国内外食事業も赤字が縮小したようだ。同社は11日に決算発表を予定している。
■シンフォニア <6507> 1,430円 +60 円 (+4.4%) 本日終値
シンフォニア テクノロジー<6507>は大幅続伸。午後1時40分ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1000億円から1050億円(前期比11.0%増)へ、営業利益を80億円から95億円(同26.4%増)へ、純利益を56億円から67億円(同19.8%増)へ上方修正し、50円としていた期末一括配当予想を60円(前期50円)に引き上げると発表しており、これが好感された。半導体製造装置向けの需要が好調に推移していることに加え、為替の影響なども寄与するとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高490億5400万円(前年同期比22.7%増)、営業利益37億900万円(同2.3倍)、純利益30億4700万円(同2.7倍)だった。
■マルハニチロ <1333> 2,443円 +99 円 (+4.2%) 本日終値
マルハニチロ<1333>が大幅高。7日取引終了後、23年3月期の業績予想の修正を発表し、売上高は従来予想の9000億円から9700億円(前期比12%増)に増額。また、営業利益は240億円から270億円(同13%増)に上方修正しており、6期ぶりに過去最高利益を更新する見通しとなった。水産物が好調なほか、欧米向けにペットフードなども伸びており、マグロやブリの養殖ユニットの販売拡大も収益押し上げに貢献した。PERやPBRなど株価指標面で割安なほか、8月下旬以降は株価の調整局面が続いていたこともあり、値ごろ感からの買いも誘導している。
■日本紙パルプ商事 <8032> 4,915円 +175 円 (+3.7%) 本日終値
日本紙パルプ商事<8032>が後場急上昇。午後1時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を135億円から190億円(前期比35.1%増)へ上方修正したことが好感された。海外卸売事業の主要拠点である米国や英国、豪州で、社会経済活動の正常化に伴う需要の回復により販売数量が増加したことに加えて、原燃料価格の高騰に起因する複数回にわたる価格修正が需給逼迫の環境下で浸透したことが寄与する。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2663億2400万円(前年同期比28.0%増)、営業利益95億3700万円(同51.0%増)だった。
■あすか薬HD <4886> 1,183円 +36 円 (+3.1%) 本日終値
あすか製薬ホールディングス<4886>が大幅続伸。7日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を575億円から600億円(前期比6.0%増)へ、営業利益を42億円から52億円(同8.4%増)へ、最終利益を33億円から42億円(同2.1%減)へ上方修正したことが好感された。6月発売の月経困難症治療剤「ドロエチ」やGnRHアンタゴニスト「レルミナ」などの産婦人科領域製品の売り上げが好調なことに加えて、アニマルヘルス事業における飼料添加物などの需要が堅調に継続していることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高301億7200万円(前年同期比6.0%増)、営業利益28億7900万円(同8.3%増)、最終利益23億4600万円(前年同期27億9600万円の赤字)だった。
■VTホールディングス <7593> 500円 +14 円 (+2.9%) 本日終値
VTホールディングス<7593>は続伸。7日の取引終了後、集計中の23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績について、売上高が1230億円から1260億円(前年同期比8.8%増)へ、営業利益が50億円から58億円(同33.6%増)へ、純利益が29億円から36億円(同56.2%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。自動車販売関連事業において、拡販に注力したことが奏功し新車・中古車ともに販売が堅調に推移したとしている。
株探ニュース