株価指数先物【引け後コメント】 米中間選挙を通過し、過熱感を警戒されやすい水準での一服は想定内

市況
2022年11月9日 18時40分

大阪12月限

日経225先物 27650 -240 (-0.86%)

TOPIX先物 1943.0 -16.0 (-0.81%)

日経225先物(12月限)は、前日比240円安の2万7650円で取引を終了。寄り付きは2万7940円と、シカゴ日経平均先物(2万7880円)を上回り、小幅ながら買い先行で始まった。ただし、寄り付き直後につけた2万7950円を高値に軟化し、前場半ばにはマイナスに転じた。ランチタイムで水準を切り下げると、後場は2万7650円~2万7750円のレンジで推移。リバウンド狙いの動きもなく、結局は本日の安値で取引を終えた。

米国市場が続伸した流れを受けてナイトセッションで一時2万8000円を回復したこともあり、朝方はリバウンド狙いのロングが先行した。ただし、米各地で中間選挙の開票作業が進むなか、足元では重要イベントの通過によって、ロングポジションを外す動きが優勢となったようだ。

日中の取引は1日を通じて緩やかな調整が続いていたため、短期筋の仕掛け的なトレードは限られた格好である。市場の関心は10日に控えている10月の米消費者物価指数(CPI)に移り、様子見ムードも強まっていた。もっとも、ナイトセッションで一時2万8000円を回復し、ボリンジャーバンドの+2σまで上昇したため、テクニカル面での過熱感も警戒されやすい水準だった。

一方で、下値は5日、75日移動平均線が支持線として機能している状況であり、ショートも仕掛けづらいところであろう。米CPIショックの再来が警戒されやすいものの、米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げペースを緩める可能性が高まっており、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続すると見ておきたい。

そのため、日経225先物は足元で支持線を下回ったとしても、切り上がる25日線がサポートとして機能している状況下では、押し目狙いのスタンスとなる。ボリンジャーバンドの+2σ水準まで上昇したこともあり、いったんは過熱を冷ます調整は必要だろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.23倍と5日、25日線を挟んでの推移しだった。明確な方向性は出ておらず、トレンドが出てくるのは米CPI通過後になりそうだ。14.20倍辺りでの底堅さが継続するようであれば、10月の戻り高値14.36倍辺りをターゲットとした、NTロングによるスプレッド狙いを意識しておきたい。

手口面では、日経225先物は野村が1220枚、ソジェンが690枚、ゴールドマンが600枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが1980枚、SBIが550枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが1450枚、シティが740枚、ゴールドマンが560枚程度の売り越しに対して、バークレイズが980枚、JPモルガンが910枚、ソジェンが590枚程度の買い越しだった。

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