【クラウドファンディング】生産者の顔が見える! 気になる商品を応援購入できるアプリ、BUSが11月18日募集開始
生産プロセスが見えるターミナルアプリの開発を行う株式会社BUS(東京都中央区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは11月18日19時30分開始を予定しています。
・ | 普通株式型 |
・ | 目標募集額:650万円、上限募集額:2600万円 |
・ | エンジェル出資実績あり |
・ | エンジェル税制あり(優遇措置B) |
・ | みなし時価総額:1億30万円 |
・ | 類似上場企業:BASE、ラクーンホールディングス、ジェネレーションパス、ベガコーポレーション、ロコンド、クリーマ |
※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算
生産プロセスなどの「コト」を分かりやすく
BUSは、クラフト生産事業者(地方の日本酒の蔵元など)が自らの生産プロセスを動画などのコンテンツにして、消費者に発信できるターミナル(人とモノと情報がデジタル上で行き来できる機会を生む場)アプリケーション「ことみえ」を開発、これを活用し、日本全国の地方に点在する小規模な生産事業者(生産者)の課題を解決して、市場を活性化したいと考えています。
(出典:FUNDINNO)
「ことみえ」は「モノ」だけではなく、生産プロセスなどの「コト」をコンテンツにして見られるサービスで、生産者は自分で撮影した動画や写真を自動的にストーリー化するアプリのテンプレートによって、消費者に分かりやすい形で公開できます。
(出典:FUNDINNO)
コンテンツを視聴する消費者ユーザーは「ことみえ」アプリから、ストーリー化された生産プロセスを見ることができ、気になった商品はアプリ内でそのまま購入可能。同社はこの一連の仕組みを「クラフトファンディング(日本のクラフトマンを未来への応援購買で持続可能にする)事業」と名付けています。
同社によると、「ことみえ」開発の背景には、現状の「広告」によって生じる「情報格差」「機会格差」がもたらす社会課題(大量生産・大量消費などによる廃棄や見えない倫理性の問題など)を少しでも解決したいとの思いがあるといいます。
小規模な生産者は広告を発信する経済力も人材も乏しいことが多く、独自の生産プロセスやこだわりなど誇りを持ってクラフトマンとして活動しているにもかかわらず、その思いが末端の消費者まで届かず、価格競争に埋没してしまっているのではないかと同社は考えています。
消費者がその課題を知る機会が少ないのであれば、生産プロセスを「見える化」して消費者にダイレクトに伝えることで、この課題を解決でき、また、消費者側も商品を「モノ」として買うだけでなく、生産者の思いやこだわり、環境への配慮などその背景にある「コト」を知ることで、エシカル消費につながると考えています。
「ことみえ」は今年8月に開発を開始し、最初の検証相手先である生産者とともに「伝わるストーリー」とは何かを実証しながら、サービスのフレーム開発を進めており、2023年初旬にベータ版、同年秋にウェブ版をローンチする計画です。
同社は「『ことみえ』によって、『モノ』だけではなく生産プロセスの見える化による『コト』の価値として、日本の文化そのものを世界に向けて提案していきたい」としています。
「広告」に関する社会課題に向き合う
同社は広告を巡る現状について、消費者に届けられる情報は予算規模によって大きく左右される傾向があり、特に広告予算の少ない国内約300万社の小規模生産事業者では、広告を出す機会も少なく、独自のこだわりや思いなどの情報を広く認知させることは難しいと捉えています。
また、広告のトレンドはテレビなどのマスメディア広告から、インターネット広告へと移り変わっており、後者は掲載する媒体や予算、制作するクリエイティブなどに多様な選択肢がある一方で、運用には高いリテラシーが求められるため、情報リテラシーが低くなりがちな小規模な生産事業者は人材面で、消費者に情報を伝える手段がさらに限られてしまうといいます。
(出典:FUNDINNO)
広告は企業活動をその「プロセス」ではなく、「イメージ」をメインに伝える性質上、良い面のみを切り取って見せる傾向があるため、企業活動の中に存在するさまざまな社会課題は表面化しづらく、消費者に認識されにくいと同社は考えています。
一方、地方に点在する一次・ニ次産業などのクラフト系の生産者の場合、生産されたものだけでなく、独自の生産方法や思い、また、少子高齢化による後継者不足などの課題を消費者や社会にダイレクトに伝えたくとも、伝える手段が少ないため、社会全体にとっては知る機会がほとんどないのが実情だといいます。
また、昨今、言われている「エシカル」「サステナブル」などSDGsに向けた取り組みは企業活動にとって、当たり前の社会的責任になっていますが、資本力の乏しい、地方に点在する生産者たちはその活動の仕方に悩んでいるといいます。
同社は「『エシカル消費』がもっと当たり前に社会に広がり、伝統的な産業における日常的で本当の情報を伝えたい『非広告的』なドキュメンタリーな『コト』に着目した情報をもっと、消費者に届きやすくなる仕組みの構築が必要」と考え、「ことみえ」の開発に至っています。
クラフト系に特化した「購入型クラファン」に
同社によると、「ことみえ」で生産者は、自身のスマホで生産プロセスを撮影して、動画や画像にし、そのままアプリにアップロードして、簡易なチェックとコメントを入力すれば、自動でストーリー化されたコンテンツが公開されます。
消費者は公開されたコンテンツを閲覧し、これまでは知り得なかった生産者の人柄やこだわり、日常の地道な生産活動などの取り組みを知ることができ、気になった生産者がいれば、SNSのようにフォローやコメントをできる機能を実装するほか、キーワードで動画を探せるようにする計画です。
動画のテンプレートは「4W1H」のフレームに構成し、生産プロセスをエンターテインメント化して楽しめるものにする計画です。基本的には、テンプレートに沿って公開しますが、動画コンテンツとして特徴のある固有な部分が生産者ごとに違うため、コンテンツとして自然に「ストーリー化」の差別化ができるといいます。
(出典:FUNDINNO)
同社は、地域ごとに特色のある多様なクラフト系生産者に参加してもらうことで、多彩な生産プロセスを楽しめるターミナルアプリへと成長させたい考えです。
動画の中で気になった製品は消費者がダイレクトに応援購入できるように、購入型クラウドファンディングによる直販方式を採用、クラフト系に特化した購入型クラウドファンディングとすることで、生産者側は余剰在庫を出さず、生産方法に則した直販が可能になるといいます。
同社は「『ことみえ』を通じて、既存の『モノ』情報にプラスされた『コト』情報のストーリー性によって、日本に元々ある『売り手よし・買い手よし・世間よし』の三方よしの流通のカタチを世界に提供していきたい」としています。
「生産プロセスの見える化」でつなぐ
同社は「ことみえ」の影響力を高めるために、生産者と消費者の間に「ことみえ」の普及と社会課題の解決をミッションとした「ミッショナリー」を置く予定です。
「ミッショナリー」は各分野における専門知識を有し、社会課題解決に強い関心と実行力を持つ存在で、生産者の強みや特徴をコンテンツ化して、第三者の視点で分かりやすく消費者に紹介、解説ができる存在になることを目指すそうです。
(出典:FUNDINNO)
「ミッショナリー」は生産者側にアドバイスもできるHUB的な存在で、地方在住の編集者やライター、フリージャーナリスト、SNSなどで活躍している専門家を想定、プロフィールなどを詳細にリサーチした上で積極的に依頼していく計画です。
消費者ユーザーの獲得には、動画主体のSNSとの連携や広告を積極的に活用する予定です。生産者については、日本全国に点在する特色ある小規模なクラフト系事業者を集めたいと考えています。まずは参加する生産者が100社程度になるまで、金融機関や自治体などの人脈を生かした講演会や説明会を地方各地で開催し、生産者を募る計画です。
同社によると、「ことみえ」は生産者、消費者ともに基本無料で利用できるサービスとして展開する予定で、マネタイズは、生産者をサポートするオプションサービス(オペレータによる動作設定アドバイスや動画コンサルタント費など)と購入型クラウドファンディング方式による販売手数料などで行う計画です。
(出典:FUNDINNO)
サービス開始後も、生産者側の利用者数を増やすためにも、基本利用料は無料とし、目先の利益を追わない長期的な戦略を計画。サービスの開発からローンチまでに、さまざまな費用が生じますが、既存事業による安定した収益性と積極的な資金調達により、コストをまかなっていきたいとしています。
同社は自社の強みについて、日本のECサービスのほとんどが「モノ消費」に特化したサービスであるのに対し、「ことみえ」は「モノ消費」に対して、ストーリー性のある動画によって「コト」体験を加え、「モノ+コト消費」で、生産者と消費者を「生産プロセスの見える化」でつなげる点だとしています。
「ことみえ」を使えば、「生産プロセス」そのものがストーリー化、明確化されるため、価値と価格のバランスの根拠を消費者が可視化し、製品に納得して、応援したくなってから、購入してもらえることが優位な点だと考えています。
なお、同社によると、国内のBtoCにおけるEC市場はコロナ禍やテクノロジーの発展などもあり、2020年に年間約19兆円を突破するなど高水準で推移し(経済産業省)、また、ECの場合、国境をまたいだビジネスも可能なため、世界規模ではさらに市場は膨らむと見ています。
「ことみえ」は将来的に多言語対応とし、生産者の海外進出もサポートできるようなサービス展開を目指しています。
今後の成長に向けて
(1)国内閲覧者数1万人から次のフェーズへ
「ことみえ」は2023年秋にウェブ版、2025年にアプリ版のローンチを想定しています。その後、紹介などによる地道な営業活動を行い、加盟する生産者数が100社、国内閲覧者数が1万人を超えたあたりから、海外展開など次の拡大フェーズに入る計画だといいます。
(出典:FUNDINNO)
同社は「日本特有の財産である『独自の"道"の精神性』と『相手を想う"徳"の精神性』の心を持った日本の文化は、『日本の日常風景』としてパッケージングして海外に発信することで、多くの外国の方の心をつかむひとつの資源となりうるのではないか」としています。
(2)2028年以降、売上高10億円以上を想定
「ことみえ」は基本利用料が無料のため、開始直後はオプション利用による収益を主として、その後、クラフト系に特化した購入型クラウドファンディング機能や海外展開を実施することで、収益機会を拡大させていく計画です。
サービスが増加した2028年以降、海外展開も進めることで年間約10億円以上の売上高を想定しており、将来的には、生産者同士で情報交換を行うBtoB向けのコミュニティー機能などさまざまな機能や付帯サービスを開発することで、事業を拡大させたいとしています。
(3)将来的なEXITはIPOを想定
(出典:FUNDINNO)
(4)2029年に7.6万人以上のアプリ利用者獲得
(出典:FUNDINNO)
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・BASE <4477> [東証G]
・ラクーンホールディングス <3031> [東証P]
・ジェネレーションパス <3195> [東証G]
・ベガコーポレーション <3542> [東証G]
・ロコンド <3558> [東証G]
・クリーマ <4017> [東証G]
発行者・募集情報
■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等
株式会社BUS
東京都中央区日本橋本町一丁目10番2号近甚ビル4階
資本金:22,000,000円(2022年11月8日現在)
発行済株式総数:1,003株(同)
発行可能株式総数:10,000株
設立日:2014年10月28日
決算日:9月30日
■募集株式の発行者の代表者
代表取締役 出口剛
■募集株式の種類及び数(上限)
普通株式 260株
■募集株式の払込金額
1株あたり 100,000円
■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額650万円を以下の目的に充てる予定
「ことみえ」開発費 258万円
人件費 248万円
手数料 143万円
・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額1,950万円(目標募集額650万円と上限募集額2,600万円との差額)を以下の目的に充てる予定
「ことみえ」開発費 1,034万円
人件費 487万円
手数料 429万円
■投資金額のコース及び株数
100,000円コース(1株)
200,000円コース(2株)
300,000円コース(3株)
400,000円コース(4株)
500,000円コース(5株)
1,000,000円コース(10株)
2,000,000円コース(20株)
3,000,000円コース(30株)
4,000,000円コース(40株)
5,000,000円コース(50株)
6,000,000円コース(60株)
7,000,000円コース(70株)
8,000,000円コース(80株)
9,000,000円コース(90株)
10,000,000円コース(100株)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、500,000円コース(5株)までしか申し込みできない。なお、特定投資家口座からの申し込みの場合、10,000,000円コース(100株)を上限とする。
■申込期間
2022年11月18日~11月24日
■目標募集額
6,500,000円(上限募集額 26,000,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は20,000,000円とする。
■払込期日
2022年12月19日
■連絡先
株式会社BUS
電話番号:03-3527-9683
メールアドレス:info@bus3.co.jp
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。
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