【クラウドファンディング】新たな「乳酸菌」で寿命の延伸目指す! 北大発のLABバイオテック、11月24日募集開始

経済
2022年11月21日 15時30分

「乳酸菌」の研究開発により、健康社会の実現を目指す株式会社LABバイオテック(札幌市北区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは11月24日19時30分開始を予定しています。

・ 新株予約権型
・ 目標募集額:2502万円、上限募集額:9999万円
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ 新株予約権者優待あり:「クラーク乳酸菌」が入った商品を贈呈
・ 類似上場企業:コスモ・バイオ、わかもと製薬、森下仁丹、大正製薬ホールディングス、総医研ホールディングス、ジェイフロンティア、ヤクルト

長く健康に生きられる社会を

LABバイオテックは、新たな乳酸菌の研究開発を行うことで、人類の健康社会に貢献していくことを目指す企業。北海道大学遺伝子病制御研究所を拠点に、これまで困難とされてきた疾患などの予防・治療に役立つような乳酸菌の研究開発を行い、人類の寿命の延伸を目指しています。

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(出典:FUNDINNO)

乳酸菌は現在、400種類ほどが発見されていますが、世界には未発見の乳酸菌が多いとされており(アサヒグループホールディングス「乳酸菌なんでもQ&A BOOK」)、LABバイオテックは植物や発酵食品、土壌などから取り出した乳酸菌の「同定(生物学の分類上の所属を決定すること)」や人体への効果とメカニズムの解明を行っています。

また、受託事業として、他社の乳酸菌の機能性評価や共同研究・開発などを実施するほか、自社商品「クラーク乳酸菌」シリーズの開発・販売▽地域の自治体とともに、農作物などから独自の乳酸菌を開発する「ふるさと乳酸菌」プロジェクト▽同社が推奨する他社乳酸菌の原料販売を、食品メーカーなどを対象としたBtoBビジネスとして展開しています。

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(出典:FUNDINNO)

同社は、北海道大学で約20年、「乳酸菌の機能性」に関する研究を行ってきた宮崎忠昭氏が取締役を務めており、その知見と技術が自社の強みだとしています。また、「乳酸菌と疾病のライブラリー」も独自に作成しており、今後はロイヤリティー収益の拡大にも力を入れたい考えです。

同社は「将来的には上場を目指し、宮崎の研究成果をもとに乳酸菌を活用した医薬品の領域にも進出していきたいと考えています。弊社は、より多くの方が長く健康に生きられる社会の実現に貢献することを目指します」としています。


伸長する乳酸菌摂取への需要

同社は、新型コロナウイルス感染症のメカニズムを解明する研究が進んだことで、世界的に「免疫」の大切さが再認識されていると考えており、また、少子高齢化が急激に進む日本では、国民医療費の抑制も大きな課題であることから、「国民一人一人が長く健康でいるためには、免疫の活性化とともに『未病(発病には至らないものの軽い症状のある状態)』の段階での対応が肝心」としています。

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(出典:FUNDINNO)

体の免疫細胞の7割は腸管の周りに存在するため、腸内環境を整えることは、免疫の活性化に重要な役割を果たす(大正製薬「生活習慣ケアコラム」)ことから、腸内環境の重要性が社会的に注目を集めており、特に乳酸菌は「免疫向上」「ストレス緩和」「睡眠の質向上」などのキーワードとともに効果が認知され、摂取への需要が伸びつつあると同社は見ています。

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(出典:FUNDINNO)

乳酸菌関連商品の市場は2012年の約5564億円から、2021年には約1.4倍の約7784億円の規模へ拡大(TPCマーケティングリサーチ「2022年乳酸菌関連商品の市場分析調査」)。「今後も社会的なニーズの高まりから、乳酸菌を使用した商品は増えると予測しています。また、医療の分野でも、感染症やがんなどさまざまな病気の予防・治療で効果のある乳酸菌が求められており、乳酸菌関連市場はさらに拡大すると考えています」(LABバイオテック)

研究開発をはじめとする4事業

同社は、漬物などに入っている「植物性乳酸菌」や発酵食品、発酵させた動物の飼料に入っている乳酸菌を扱っており、植物性乳酸菌は熱や胃酸に強く、食品に添加しても味への影響を小さくできるといいます。

そのような特徴のある乳酸菌をもとに、以下の4事業を展開しています。

(1)研究開発事業

多くの乳酸菌の中から人体に有効なものを探し出すために、植物などから乳酸菌を取り出す「乳酸菌の探索・分離」と、乳酸菌の種類を確定し、特徴を解析する「乳酸菌の同定」を実施。発見した乳酸菌は権利の確保を行うために「特許微生物寄託センター」に登録しており、2022年11月現在、17件の乳酸菌を登録申請しています。

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(出典:FUNDINNO)

その後、スクリーニングを行い、菌ごとに効果のある疾患などを調べ、その効果が起こるメカニズムを解明し、最終的には機能性表示が可能な製品化まで進め、社会のニーズをもとに、出口を想定した研究開発を行っていることが特徴だといいます。

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(出典:FUNDINNO)

(2)乳酸菌の機能性評価の受託事業

自社の研究開発で培った技術をもとに、他社の乳酸菌について、細胞試験や動物試験、生化学試験などを経て、機能性を評価。現在、「自然免疫亢進効果」「アレルギー反応抑制効果」「筋肉老化抑制効果」「血圧上昇抑制」など8つのプロジェクトが進行中です。

(3)自社製品の製造販売事業

「クラーク乳酸菌」など自社製品の製造販売を行い、他社との共同研究開発も実施する計画です。

(4)乳酸菌原料の販売

他社の乳酸菌の中で、同社がその機能性などを推奨する乳酸菌がある場合、それらを食品メーカーなどに仲介販売する計画です。

自社商品はお菓子などへ配合可能

同社は独自商品として、漬物や土壌に存在する乳酸菌由来の「クラーク乳酸菌type1/プレミアム」を開発。同商品には、2種類の乳酸菌を配合しており、免疫の活性化とアレルギーの抑制、便通・肌質の改善に効果が期待できると考えています。商品名は商標登録を申請中です。

(※免疫活性化に効果のある乳酸菌は特許保有済み、アレルギー抑制効果のある乳酸菌は2023年1月に特許申請予定)

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(出典:FUNDINNO)

同社によると「クラーク乳酸菌type1」は1グラム中に約6000億個の乳酸菌を含有しており、現在、これを使ったお菓子やお茶を開発中。type1を進化させた「クラーク乳酸菌プレミアム」は、免疫などでより効果を発揮しやすいサイズの小さな乳酸菌で、1グラム中に約2兆4000億個の乳酸菌を含んでいるといいます。「プレミアム」もヨーグルトやチョコレートなどの食品に混ぜて使用する予定で、完成次第、自社商品の主軸として展開していきたい考えです(完成は2023年初頭予定)。

また、同社は地方創生に貢献し得る取り組みとして、自治体とともに地域の特産品や農作物などから独自の乳酸菌を開発する「ふるさと乳酸菌」も展開。開発した「ふるさと乳酸菌」は地域の食材などに混ぜ込むことで、住民の健康増進や新たな特産品として活用できるとしています。現在、北海道のお米から発見された乳酸菌を用いたプロジェクトが進行中です。

北大の充実した研究施設が強み

同社はBtoB向けの事業を展開しており、現在のメインターゲットは、健康管理に役立つサプリメントや機能性食品などを扱う食品メーカーや健康食品メーカーです。販路拡大に向けて、営業部門の採用を強化していく考えですが、現在は、展示会などでのネットワーク作りや営業顧問の人脈などを中心に営業活動を行っています。

マネタイズについては、受託開発も含めた研究開発収益、自社製品の販売収益、特許を取得した乳酸菌によるロイヤリティー収益(特許権や商標権などの権利使用料)の3軸を想定しており、現在は研究開発による収益が最多ですが、今後、ロイヤリティー収益を最大の収益源にしたい考えです。

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(出典:FUNDINNO)

同社は自社の強みとして、専門性の高いメンバーが所属していることも挙げています。主軸メンバーの宮崎忠昭氏はロート製薬や雪印メグミルクなどの企業・大学とも共同研究を行い、ウイルス感染症や免疫力強化、内臓脂肪の蓄積抑制効果などに効果のある乳酸菌の開発など、多数の実績を上げているといいます。また、博士号を取得した研究員も5人所属しています。

また、同社は北海道大学内に研究所があり、充実した研究設備を使用できるため、乳酸菌の発見から同定・商品化までの工程について、質を担保しながら、競合他社よりも短期間で完了させることができ、また、費用も最大半額程度に抑えられるといいます。

コア技術にも特徴があり、乳酸菌を同定する際のゲノム解析では、従来の手法よりも広い「スペーサー領域」まで解析することで、よく似た乳酸菌でも、種類を判別することができるそうです。

同社によると、菌の効果などを調べる際は、通常、細胞培養は1片の紙状の細胞で2次元的に行いますが、同社では、調べたい疾患モデルに最適な細胞を立体状で培養できるといいます。人体の構造により近い形で細胞培養ができるため、研究のスピードも速く、精度の高い結果を得られるとしています。

今後の成長に向けて

(1)研究員を増員し、研究・開発体制を強化

同社は今回の資金調達について、研究や商品開発、品質管理、営業部門のさらなる充実化のために活用したい考えです。乳酸菌関連の市場拡大、「自社独自の乳酸菌保有ニーズ」増加に対応すべく研究員を採用し、研究・開発体制を強化したいとしています。

同社が発見し、専門機関に登録または特許を取得した乳酸菌については「独占的通常実施権(特許を他者と共有しないことを定めた通常実施権)」などをつけて販売する予定です。

また、「機能性表示食品」「特定保健用食品」などの機能性表示を行うためには、消費者庁に科学的な根拠データなどを届け出る必要があり、動物や人での臨床実験などにも多くの費用がかかるため、調達資金を活用したいとしています。

(2)未病、フェムテック、がん…などの領域へ

商品開発や品質管理、営業の体制を整備した後、手がけるプロジェクトの数や領域をさらに広げていく予定です。ペットフードや未病、うつ病・睡眠改善、ダイエット、フェムテック(PMS=月経前症候群=や不妊症、更年期障害など女性の健康における課題をテクノロジーによって解決する製品やサービス)、がん細胞に対する効果などについて、乳酸菌の機能性を評価していくとしています。

開発した乳酸菌が未病の領域で活用できれば、乳酸菌自体の価値も上昇すると見込んでおり、さらに、宮崎氏が乳酸菌を使った「若返り(細胞再生化)」の研究も進めていることから、いずれは、肌の老化に効果のある乳酸菌や製品作りなどにも着手したい考えです。

最終的には、医療の分野で高い効果の見込める乳酸菌を発見・開発し、医薬品の領域へ進出したいといいます。例としては、ワクチンの効果を高める乳酸菌、がん治療に効果の見込める乳酸菌、抗がん剤が人体に効くメカニズムに作用する乳酸菌などが考えられるそうです。

(3)将来のEXITはIPOを想定

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(出典:FUNDINNO)

(4)2029年に年間合計研究受託数36件を計画

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(出典:FUNDINNO)

株主構成

同社は以下の事業会社および、私募ファンドより出資を受けています。

・石屋製菓株式会社

・LABバイオテック応援ファンド

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・コスモ・バイオ <3386> [東証S]

・わかもと製薬 <4512> [東証S]

・森下仁丹 <4524> [東証S]

・大正製薬ホールディングス <4581> [東証S]

・総医研ホールディングス <2385> [東証G]

・ジェイフロンティア <2934> [東証G]

・ヤクルト <2267> [東証P]

新株予約権者優待

【基準日】

毎年2月末日

【内容】

「クラーク乳酸菌」が入った商品を、新株予約権1個以上保有する人へ贈呈(2023年2月期は、北海道のショコラ専門店「ショコラティエ マサール」のチョコレート)

【申し込み方法】

基準日経過後、予約・注文可能である旨を案内。その際、同社の問い合わせアドレスまで「新株予約権者優待を利用する」と知らせる(新株予約権原簿の名前や住所に変更がある場合は、手続き後に申し込む)。

【注意事項】

※1人、1年に1回限り

※優待商品、内容量は年により変わることがある

発行者・募集情報

■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等

株式会社LABバイオテック

札幌市北区北二十九条西四丁目2番1-203号

資本金:51,096,300円(2022年10月21日現在)

発行済株式総数:249,997株(同)

発行可能株式総数:400,000株

設立日:2020年3月18日

決算日:2月28日

■本新株予約権の発行者の代表者

代表取締役 盛孝男

■本新株予約権の数(以下の個数を上限とする)

9,999個

■本新株予約権の払込金額

1個あたり 10,000円

■投資金額のコース及び個数

90,000円コース(9個)

180,000円コース(18個)

270,000円コース(27個)

360,000円コース(36個)

450,000円コース(45個)

900,000円コース(90個)

1,800,000円コース(180個)

2,700,000円コース(270個)

3,600,000円コース(360個)

4,500,000円コース(450個)

7,200,000円コース(720個)

14,400,000円コース(1,440個)

16,200,000円コース(1,620個)

※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(45個)までしか申し込みできない。なお、特定投資家口座からの申し込みの場合、16,200,000円コース(1,620個)を上限とする。

■申込期間

2022年11月24日~11月30日

■目標募集額

25,020,000円(上限募集額 99,990,000円)

※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は79,920,000円とする。

■払込期日

2022年12月23日

■資金使途

・目標募集額達成時の資金使途内訳

調達額2,502万円を以下の目的に充てる予定

研究開発費 1,329万円

人件費 160万円

乳酸菌原材料費 462万円

手数料 550万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳

上記に追加し、調達額7,497万円(目標募集額2,502万円と上限募集額9,999万円との差額)を以下の目的に充てる予定

研究開発費 2,600万円

人件費 960万円

乳酸菌原材料費 1,987万円

設備投資 300万円

手数料 1,649万円

■連絡先

株式会社LABバイオテック

電話番号:011-706-7543

メールアドレス:cloud.labbiotech@gmail.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

北大発認定ベンチャーがまだ見ぬ"乳酸菌"探索へ!研究20年にわたる取締役の技術を支えるプロ集団「LABバイオテック」

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