株価指数先物【寄り前コメント】 重要な米経済指標の発表を控え、こう着感の強い展開か
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28360 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 2022.0 +2.0 (+0.09%)
シカゴ日経平均先物 28340 +10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
25日の米国市場は、 NYダウが上昇する一方で、 S&P500、ナスダックは下落。株式や債券市場は短縮取引だったが、年末商戦への期待から消費関連株を中心に買われ、NYダウは3営業日続伸し4月21日以来の高値水準を回復した。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの期待は根強く、相場の下支えとなった。一方で、アップル<AAPL>は中国の従業員の抗議活動で生産に影響が出る可能性が伝えられ、2%近く下落したほか、アルファベット<GOOG>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株が売られた。S&P500業種別指数はヘルスケア機器・サービス、保険、不動産が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置、メディアが下落した。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比10円高の2万8340円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万8330円で始まり、2万8290円~2万8380円の狭いレンジ推移を継続。米国市場の取引終了後は薄商いのなか、2万8330円~2万8360円辺りでの、より狭いレンジでのこう着が続き、2万8360円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、こう着感の強い相場展開が継続しそうだ。米国では大型テック株のほか、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>など半導体株も総じて軟調だったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となろう。ただし、米長期金利が低下傾向を見せていることもあり、ショートは仕掛けづらい需給状況である。また、年末商戦への期待に加え、米長期金利が足元で低下傾向を見せているため、リバランスに伴うショートカバーは継続しやすいだろう。
日経225先物は切り上がる5日移動平均線やボリンジャーバンドの+1σを支持線としたリバウンド基調を継続していることもあり、2万8200円辺りでの底堅さが意識されやすく、2万8000円~2万8200円水準では押し目狙いのロングでの対応に向かわせそうだ。上値はボリンジャーバンドの+2σが上値抵抗線として機能しているため、現在の水準としては2万8580円までは過熱感は警戒されにくいとみておきたい。そのため、オプション権利行使価格の2万8250円を中心とした上下の権利行使価格である2万8000円~2万8500円のレンジを想定しつつも、2万8250円~2万8500円の上方でのレンジ推移になりそうだ。
VIX指数は20.50と小幅に上昇したが、節目の20.00台まで低下してきたことで、いったんは反発が意識されやすい。ただし、今週の米国では重要な経済指標の発表が多数予定されていることもあり、これらの結果を受けた利上げ減速への期待が高まるようだと、リスク選好のなかで8月18日以来の20.00割れも意識しておきたい。なお、先週のNT倍率は先物中心限月で一時14.00倍まで低下する場面が見られた。10月3日の安値を下回ってきており、7月11日につけた13.93倍が射程に入ってくるため、NTショートに向かわせやすいと考えられる。
株探ニュース