海運株は異彩高、コンテナ船市況の調整一巡とバルチック指数底入れで投資資金が還流
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が全般下げ相場に逆行して軒並み高となっている。業種別騰落で「海運」は2.6%前後の上昇をみせ、33業種(TOPIX採用ベース)の中でも強調ぶりが際立っている。
海運セクターに業績変貌をもたらしたコンテナ船市況の高騰にも歯止めがかかり既に調整局面に入っているが、一部で調整一巡感も取り沙汰されている。また、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の方は、28日現在で4日続伸し1300台半ばまで戻すなど底入れの兆しをみせている。海運株に対する下値不安も和らいでおり、バリュー株としての側面が再び意識されている。郵船はPERが1倍台、PBRが0.6倍台と割安感が際立つ一方、今期年間配当は1210円を計画、配当利回りは17%近くに達している。