シグネットが決算受け大幅高 高級品で低所得者層からの需要落ち込みを相殺=米国株個別
ケイ・ジュエラーズとゼールズを所有する宝飾品販売のシグネット・ジュエラーズ<SIG>が大幅高。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を大きく上回ったほか、売上高も予想を上回ったことが好感されている。同社は高級宝飾品の販売を増やしており、低所得者層からの需要の落ち込みを相殺している。
同社の売上高の約30%は、同社が「手の届く贅沢品」と呼んでいる1000ドルから3000ドル程度の商品となっている。この価格帯の商品についてはパンデミック前の約20%から増加。パンデミック前は250ドルから999ドルのジュエリーに重点を置いていた。
この価格帯の商品は今でも売上高の大部分を占めているが、予算に敏感になっている買い物客が必需品にお金を回す中、この数四半期で需要が減速している。
しかし、富裕層の買い物客は低所得層の消費者ほどには宝飾品への支出を控えていない。同社は年末商戦は好調に推移すると予想しており、消費者はよりお得な買い物を求めて年後半に買い物をすると指摘。また、今シーズンは現金を贈る人が増えると予想され、それはクリスマス後の売り上げに貢献する可能性があるとも付け加えた。
(8-10月・第3四半期)
・既存店売上高:-7.6%
・1株利益(調整後):0.74ドル(予想:0.36ドル)
・売上高:15.8億ドル(予想:15.2億ドル)
・粗利益率(調整後):34.9%(予想:35.6%)
・在庫:24.3億ドル
(11-1月・第4四半期見通し)
・売上高:25.9~26.6億ドル
(通期見通し)
・1株利益(調整後):11.40~12.00ドル
・売上高:77.7~78.4億ドル
(NY時間14:36)
シグネット<SIG> 67.70(+9.87 +17.06%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美