リスク回避が強まり、ダウ平均の下げ幅が一時500ドル超に=米国株後半
NY株式6日(NY時間15:31)
ダウ平均 33466.81(-480.29 -1.41%)
ナスダック 10968.07(-271.87 -2.42%)
CME日経平均先物 27550(大証終比:-310 -1.12%)
NY時間の終盤に入って、米株式市場は売りが強まっており、ダウ平均の下げ幅は一時500ドルを超えた。きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅に続落。IT・ハイテク株を始め、幅広いセクターに売りが広がっている。
米株式市場は米利上げペース縮小の見通しと、予想以上に長期間の引き締めが必要になる可能性を示す底堅い米経済指標との間で、方向性を見出すのに苦労しているようだ。
予想を上回る米経済指標が相次ぐ中で市場からは、「米経済の底堅さと根強いインフレが、中国経済再開への楽観論を相殺し、FRBがターミナルレート(最終到達点)を従来予想よりも高い水準まで引き上げる必要性を示唆している」といった声も聞かれる。
12月もFRBの行方が株価に影響を与える可能性が高い。それに企業業績の下方修正が加わることにより、株価に下押し圧力がかかることも想定される。従って12月の株式市場はボラティリティが大きくなることが予想されるという。
メタ・プラットフォームズ<META>が下落。取引開始前にEUが同社の広告ターゲッティングに対して、より厳格な規制に直面していると伝わった。EUの個人情報保護規制局が、同社の広告ターゲッティングにおいて、ユーザーに合意を求めるべきではないとしている。
アルコア<AA>やセンチュリー・アルミニウム<CENX>といったアルミ株が上昇。米国とEUがCO2排出と世界的な過剰生産能力を抑制する取り組みの一環として、中国の鉄鋼とアルミニウム製品に新たな関税を検討していると報じられたことが材料視されている。
バンカメ<BAC>が下落。モイニハンCEOが証券会社主催のコンファレンスに出席し、セールス&トレーディング収入は10-15%増加し、伝統的な投資銀行業務の手数料は50-60%減少すると見込んでいると述べていた。
GE<GE>が小幅ながらも反発。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を104ドルに設定した。同社の航空部門の強さを理由に挙げている。
ソフトウェア開発のギットラボ<GTLB>が決算を受けて上昇。第4四半期の売上高見通しが予想を上回り、通期の売上高見通しを上方修正した。
バイオビー<BIVI>が大幅高。カルビドパおよびレボドパとNE3107の併用投与を受けたパーキンソン病患者を対象とした二重盲検プラセボ対照の安全性、忍容性、薬物動態試験(NM201試験)が目標を達成した。
医薬品のMEIファーマ<MEIP>が急落。同社は前日引け後に、協和キリン<4151>と共同開発のザンデリシブについて、B細胞悪性腫瘍の治療薬としての開発を日本以外で打ち切ると発表した。
健康食品のハーバライフ・ニュートリション<HLF>が大幅安。2028年満期の2億5000万ドルの転換社債を私募で発行する計画を発表した。
ケイ・ジュエラーズとゼールズを所有する宝飾品販売のシグネット・ジュエラーズ<SIG>が決算を受け大幅高。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を大きく上回ったほか、売上高も予想を上回ったことが好感されている。
バンカメ<BAC> 32.83(-1.65 -4.77%)
GE<GE> 84.75(+0.09 +0.11%)
ギットラボ<GTLB> 41.82(+3.49 +9.11%)
バイオビー<BIVI> 4.52(-0.69 -13.24%)
MEIファーマ<MEIP> 0.24(-0.15 -37.87%)
アルコア<AA> 48.02(+1.50 +3.21%)
センチュリー・アルミニウム<CENX> 8.24(+0.06 +0.73%)
ハーバライフ<HLF> 13.42(-4.09 -23.36%)
シグネット・ジュエラーズ<SIG> 69.35(+11.52 +19.92%)
アップル<AAPL> 142.11(-4.52 -3.08%)
マイクロソフト<MSFT> 244.28(-5.92 -2.37%)
アマゾン<AMZN> 88.17(-2.84 -3.12%)
アルファベットC<GOOG> 96.88(-3.00 -3.00%)
テスラ<TSLA> 179.02(-3.43 -1.88%)
メタ・プラットフォームズ<META> 113.82(-8.61 -7.03%)
AMD<AMD> 69.53(-4.09 -5.56%)
エヌビディア<NVDA> 158.33(-7.78 -4.68%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美