株価指数先物【寄り前コメント】 5日線突破を見極め、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27680 +190 (+0.69%)
TOPIX先物 1949.5 +14.0 (+0.72%)
シカゴ日経平均先物 27685 +195
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米新規失業保険申請件数が4000件増の23万件と小幅ながら前週比で増加したことで、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めへの懸念が和らいだ。また、NYダウが直近の調整で800ドル超下落していたこともあり、値ごろ感からの買いが優勢となった。ただし、来週13-14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、判断材料となる9日発表の11月卸売物価指数(PPI)の結果を見極めたいとする模様眺めムードも強く、買い一巡後は次第に伸び悩む展開だった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、消費者サービス、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、電気通信サービス、エネルギー、自動車・同部品が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比195円高の2万7685円で終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万7520円で始まり、2万7480円と下落に転じる場面もあったが、下値の堅さが意識されるなか、リバウンド基調が強まった。米国市場の取引開始後も上げ幅を広げるなか、終盤にかけて2万7700円まで買われ、2万7680円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは、75日移動平均線が支持線として機能する格好だった。終盤にかけての上昇により5日線を捉えてきており、SQに絡んだ買いも意識されるなか、同線を明確に上放れてくるかが注目される。5日線を上放れてくるようだと、25日線が位置する2万7830円辺りがターゲットになりそうだ。
一方で、SQ値が抵抗線としてみられるようだと、米国同様、今晩発表されるPPIの結果発表を睨んで様子見姿勢が強まる可能性はあるだろう。また、5日線での上値の重さが意識されてくるようだと、これまで同様、5日線と75日線によるレンジでの推移が予想され、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円辺りでこう着しそうだ。そのため、5日線突破からの2万7625円~2万7875円へのレンジ切り上がりを見極めたい。
VIX指数は22.29に低下した。ただし、上値抵抗線として意識されている25日線での攻防であり、トレンドは見極めづらい。調整トレンドは継続しているものの、目先的には転換の可能性があることから、ロングのトレードは慎重にさせそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.23倍に低下した。25日線を下回り、いったんはリバウンド狙いの動きが入りやすく、米ハイテク株の上昇も支援材料になることから、NTロングは入りそうだ。
株探ニュース