話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイボウズ、パーク24、そーせい
■サイボウズ <4776> 2,766円 +370 円 (+15.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
サイボウズ<4776>は急騰で年初来高値を更新。15日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を219億6400万円から220億5200万円(前期比19.3%増)へ、営業利益を2億5400万円から6億2600万円(同56.6%減)へ、最終損益を1億6900万円の赤字から2億300万円の黒字(同63.2%減)へ上方修正しており、これを好感した買いが流入した。国内クラウド事業の売り上げが堅調に推移していることに加え、年内の投資計画を精査するなかで、広告宣伝費、オフィス関連費などの年内に費消しないことが確定した予算が積み上がってきたことが要因としている。あわせて23年12月期の業績予想について、売上高254億9700万円、営業利益23億7600万円、純利益15億4100万円と増収増益を見込むとしたことも好材料視されている。ストックビジネスであるクラウド事業は契約社数やユーザー数追加も順調であり引き続き拡大する見通し。また、クラウド事業の堅調な売り上げ増加を踏まえ、将来の収益力を高めるための投資を積極的に行うとしている。
■パーク24 <4666> 2,240円 +211 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
パーク24<4666>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は15日取引終了後、22年10月期通期の連結決算を発表。営業損益は206億7200万円の黒字(前の期は80億3900万円の赤字)となり、従来予想の180億円の黒字から上振れ着地した。売上高は前の期比15.6%増の2902億5300万円(従来予想は2880億円)となった。新型コロナウイルス感染症の影響が9月以降軽微となったことで、各サービスの稼働が想定を上回ったことが主な要因となっている。また、あわせて公表した23年10月期通期の連結業績予想は、売上高3230億円(前期比11.3%増)、営業利益270億円(同30.6%増)を見込んでいる。今期は新型コロナの影響が更に軽減されると想定しており、主力の駐車場事業国内ではエリアの状況に合った開発を行うことで収益性を維持した駐車場の拡大を図るとしている。
■そーせいグループ <4565> 2,222円 +172 円 (+8.4%) 本日終値
そーせいグループ<4565>が急騰。この日の取引開始前、米イーライ・リリー<LLY>と糖尿病・代謝性疾患における研究開発・商業化に関し新規創薬提携契約を締結したと発表。契約一時金3700万ドル(約50億円)を受領したうえで、開発・販売に応じ最大6億9400万ドル(約940億円)のマイルストンを受領する権利を得るという。これを材料視した買いが集まった。同疾患を対象に、Gタンパク質共役受容体(GPCR)に作用する低分子の研究、開発および商業化を目指す。そーせいはマイルストンに加えて段階的ロイヤリティを受領する権利も持つ。
■VIX短先物 <1552> 1,639円 +125 円 (+8.3%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>は4日ぶりに急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め政策が景気後退を招くことを警戒されたほか、米11月小売売上高も予想を下回ったことから15日のNYダウは764ドル安と急落した。このNYダウ下落を受け、米VIX指数は前日に比べ1.69(7.99%)ポイント高の22.83に上昇した。市場が波乱状態となるなか、VIX短先物は値を上げている。
■アスクル <2678> 1,620円 +88 円 (+5.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
アスクル<2678>が3日ぶりに急反発。同社は15日取引終了後、23年5月期第2四半期累計(5月21日~11月20日)の連結営業利益が前年同期比0.7%増の67億4500万円になったと発表。直近3カ月(9月21日~11月20日)に限れば前年同期比10.7%増の37億8900万円となったことが好感されたようだ。第2四半期累計の売上高は同5.4%増の2202億5100万円となった。eコマース事業の主力分野であるBtoB事業が大幅な増収となったことなどが寄与した。なお、通期業績予想については売上高4555億円(前期比6.3%増)、営業利益145億円(同1.3%増)とする従来見通しを据え置いている。
■サンバイオ <4592> 816円 +26 円 (+3.3%) 本日終値
サンバイオ<4592>が朝安後切り返した。15日取引終了後、23年1月期第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表した。最終損益は17億5800万円の赤字(前期は31億1500万円の赤字)だった。赤字幅が縮小したのに加え、8~10月期で最終損益は黒字を確保した。軟調な全体相場にツレ安したものの、直近の業績を評価した押し目買いが入り、プラス圏に浮上した。連結子会社に対する外貨建て貸付金に対し為替差益が発生し、利益を押し上げる要因となった。外貨建て資産に関して繰延べ税金負債を認識し、法人税等調整額も計上した。
■京浜急行電鉄 <9006> 1,388円 +29 円 (+2.1%) 本日終値
京浜急行電鉄<9006>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は15日、同社株のレーティングを「アンダーウエイト」から「ニュートラル」に引き上げた。目標株価は1300円から1600円に見直した。23年3月期の連結営業利益予想を127億円から114億円(会社計画80億円)に下方修正したが、24年3月期の同利益は285億円から311億円に上方修正した。23年3月期は鉄道の動力費の増加が減額要因となるが、24年3月期は23年秋頃からの約10%の鉄道運賃値上げを織り込んでいる。25年3月期の同利益は409億円を予想しており、19年3月期の水準(401億4700万円)を上回るとみている。
■東芝 <6502> 4,750円 +98 円 (+2.1%) 本日終値
東芝<6502>が高い。同社の再編を巡り、優先交渉権を持つ国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に対し、三井住友銀行などが総額1兆2000億円規模の融資をすることで大筋合意したと伝わった。JIPによる買収案が実現に向け一歩進んだと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。報道によると、融資実行で合意したのは同行のほか、みずほ銀行と三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行。負担の詳細などを詰めたうえで、今月中にもJIPに対し、融資証明(コミットメントレター)を出す見通しという。
■ソフトウェア・サービス <3733> 9,920円 +160 円 (+1.6%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>は反発。15日の取引終了後に発表した月次売上高で、11月度の売上高は前年同月比65.2%増の20億4000万円と大幅増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。また、受注高は同2.4倍の26億1400万円と好調だった。
■神戸物産 <3038> 3,540円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
神戸物産<3038>が堅調。15日取引終了後に開示した23年10月期の業績予想では、営業利益が前期比6.8%増の297億円の見通しとなった。円安による輸入コストの増加が同社の業績に悪影響を及ぼすとの見方がくすぶっていたなか、増益計画を示したことを好感した買いが入ったようだ。売上高は同8.2%増の4400億円を計画する。前期の期末配当は、これまでの予想から1円増額の22円で決定。今期の年間配当も前期と横ばいの22円を計画する。23年10月期の業績予想は、円安・ドル高による輸入商品のコスト増などを想定した計画となっているという。今期の業務スーパー事業は40店の純増を目標とし、関東・九州地方を中心に店舗開発を進める。プライベートブランド(PB)商品の比率も高めていく。
株探ニュース