話題株ピックアップ【夕刊】(1):ミツウロコG、西松屋チェ、三菱UFJ
■ミツウロコG <8131> 1,141円 +117 円 (+11.4%) 本日終値
ミツウロコグループホールディングス<8131>は急騰。前週末16日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について売上高を2800億円から3400億円(前期比36.0%増)へ、純利益を27億円から30億円(同57.2%増)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。電力事業の調達電源のうち、発電事業者から相対契約で調達した電源が大部分を占めていることから、電力不足による市場高騰の影響を最低限に留めることができたことが業績を押し上げた。なお、連結子会社において資産除去債務を認識したことに伴い、17億4000万円の特別損失を計上する見通し。
■コーセル <6905> 969円 +70 円 (+7.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
コーセル<6905>が急反発。午前11時ごろ、23年5月期業績予想の上方修正を発表。売上高を322億2000万円から337億3000万円(前期比20.1%増)へ、純利益を23億1500万円から30億7000万円(同62.0%増)へ引き上げており、これが好感された。安定調達に注力した生産活動を行った結果、上期業績が上振れしたことを踏まえ、通期見通しを見直した。年間配当予想も27円から31円(前期26円)に引き上げた。同時に発表した上期決算は、売上高が163億3100万円(前年同期比18.2%増)、純利益が16億2400万円(同71.3%増)だった。あわせて、上限を100万株(発行済み株数の2.93%)、または10億円とする自社株買いを発表しており、これを好感した買いも入ったようだ。取得期間は12月20日から来年5月12日まで。
■西松屋チェーン <7545> 1,436円 +82 円 (+6.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
西松屋チェーン<7545>は3日ぶりに急反発。前週末16日取引終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の決算は、最終利益が前期比4.9%減の70億9200万円だった。減益での着地となったものの、通期計画に対する進捗率は90%を超えており、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同4.4%増の1304億2700万円、営業利益は同4.2%減の102億5300万円だった。円安による仕入れ原価の上昇が響いたものの、衣料部門では小学校高学年向けの商品が大きく伸びたほか、雑貨部門では粉ミルクなど食料品、マスクなどの衛生用品などが好調だった。
■日経Dインバ <1357> 362円 +8 円 (+2.3%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が3日続伸。日経Dインバは日経平均に対し逆方向に連動し、パフォーマンスがマイナス2倍に基本設定されたETF。景気減速懸念を背景に前週末の米国株が下落したことなどを背景に、この日は日経平均株価が300円を超す下げとなり、11月4日以来、およそ1カ月半ぶりの安値をつけた。更に、17日には共同通信が、岸田政権が安定的な経済成長の実現に向け政府と日銀の役割を定めた共同声明について、初めて改定する方針を固めたことが分かったと報じた。日米金利差縮小に伴う円高進行への警戒感がくすぶるなか、日本株相場の先安観をもとにしたベア型ETFに対する買いが集まったようだ。
■オカモト <5122> 3,810円 +65 円 (+1.7%) 本日終値
オカモト<5122>が上昇。前週末16日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得上限は40万株(発行済み株数の2.22%)、または20億円。期間は12月19日から来年9月30日まで。
■三菱UFJ <8306> 772.2円 +11 円 (+1.5%) 本日終値
日経平均株価が下落するなか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>など銀行株が逆行高となっている。共同通信が17日、岸田政権が安定的な経済成長の実現に向け政府と日銀の役割を定めた共同声明について、初めて改定する方針を固めたことが分かったと報じた。イールドカーブ・コントロール政策が修正され、金利の上昇により業績が一段と改善に向かうとの思惑が広がったようだ。三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>、コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>も堅調。千葉銀行<8331>が年初来高値をつけた。報道によると、「できるだけ早期に実現する」としてきた2%の物価上昇目標の達成時期を見直すことなどを通じ、金融政策の幅を広げる方向で検討するという。
■大成建設 <1801> 4,205円 +55 円 (+1.3%) 本日終値
大成建設<1801>は堅調。大手ゼネコン各社のなかで相対的に強い動きをみせている。日本経済新聞電子版が16日、「大成建設はフランス建設大手ブイグ系企業などと提携し、海上に浮遊する『浮体式』の洋上風車の施工に参入する」と報じており、これが材料視されたようだ。記事によると、大成建はブイグ・グループ傘下の大手土木会社ブイグTPと、ノルウェーの設計会社オラフ・オルセンと覚書を結んだという。コンクリート製の基礎を用いた施工をまず実証し、2030年をメドに技術確立して国内外で共同施工するとしている。
■古河電気工業 <5801> 2,632円 +30 円 (+1.2%) 本日終値
古河電気工業<5801>が堅調に推移。19日付の日本経済新聞朝刊が、「政府は今後10年間で原子力発電所10基の容量にあたる約1000万キロワット分の広域送電網を整備する」と報じた。これを思惑視した買いが電線株に入ったようだ。全体相場が軟調ななか、住友電気工業<5802>や昭和電線ホールディングス<5805>も底堅く推移している。報道によると、再生可能エネルギーによる電気を地域間で効率よく融通する体制を整えるほか、電力会社の資金調達を支援する法整備も急ぐとしている。
■豊田合成 <7282> 2,144円 +7 円 (+0.3%) 本日終値
豊田合成<7282>が底堅い。18日、日本経済新聞電子版が「パワー半導体の研究・開発を手がけるパウデック(栃木県小山市)と豊田合成は、8キロワットの電力を100万分の1秒以下で切り替えられるパワー半導体モジュールを共同開発した」と報じた。軟調な全体相場にツレ安する形で豊田合株は下げて始まったが、これを手掛かりに押し目買いが入ったようだ。報道によると、環境省の支援を受けて共同開発した部品は、次世代の半導体基板とされる窒化ガリウム(GaN)に独自技術を組み合わせたもので、シリコン製の100倍の速さで動作するという。電気自動車(EV)への急速充電などに向け、普及を目指すとしている。
■モリタホールディングス <6455> 1,140円 +3 円 (+0.3%) 本日終値
モリタホールディングス<6455>が朝安後切り返した。前週末16日取引終了後、未定としていた23年3月期の連結業績予想について開示した。今期の最終利益は前期比49.5%減の27億円、期末配当は前期比1円減配の20円(年間配当は前期実績と同じ40円)の見通しを示した。発表を受けアク抜け感が意識され、売り一巡後は押し目を拾う動きが出た。売上高は同11.5%減の740億円を見込む。同社は消防車両事業及び環境車両事業において、車台の供給時期が不透明だったとして、業績予想の開示を見送っていた。直近の供給状況や生産リードタイムを勘案し、今回業績予想を開示した。
株探ニュース