話題株ピックアップ【夕刊】(2):レーザーテク、ローソン、郵船
■レーザーテック <6920> 24,015円 -1,035 円 (-4.1%) 本日終値
レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>といった半導体関連株は軟調。前週末16日のフィラデルフィア半導体株指数は0.95%安と下落。米金融引き締めや景気後退懸念が強まるなか、半導体関連株には売りが先行しており、日本の同関連株も軟調な値動きとなっている。米国では半導体大手のマイクロン・テクノロジー<MU>が21日に決算発表を予定しており、その結果も注目されている。
■ローソン <2651> 4,890円 -170 円 (-3.4%) 本日終値
ローソン<2651>は続落。前週末16日取引終了後、9月9日に東京証券取引所へ行った連結子会社の成城石井の株式上場申請を取り下げることを決めたと発表した。同社株の上場に伴う利益面での好影響に対する期待が後退する格好となり、嫌気されたようだ。最近の経済情勢や株式市場の動向など総合的に勘案し判断したという。ローソンは引き続き株式上場の選択肢も含め、成城石井の企業価値向上につながる最適な資本政策を多面的に検討するとしている。
■日本郵船 <9101> 3,142円 -72 円 (-2.2%) 本日終値
日本郵船<9101>が朝高後、下げに沈んだ。岸田政権内で、政府と日銀の政策協定(アコード)の見直しに向けた議論が浮上していると報じられている。2%の物価安定目標の達成時期に幅を持たせるなどの案が出ているようだ。イールドカーブ・コントロール(YCC)政策の修正により、国内金利に上昇圧力が掛かれば、バリュー株への資金流入が期待できるとみる向きも市場の一部にはあるが、海運株に対してはむしろ日米金利差縮小による円高が業績にもたらすネガティブな影響が懸念されているようだ。商船三井<9104>も下げ幅を拡大。川崎汽船<9107>が軟調に推移している。
■三井不動産 <8801> 2,591.5円 -57 円 (-2.2%) 本日終値
三井不動産<8801>が後場に下げ幅を拡大した。この日、不動産経済研究所(東京都新宿区)が発表した11月の首都圏新築分譲マンション市場動向によると、発売戸数は前年同月比47.4%減の2866戸だった。初月契約率は同10.5ポイント低下の69.4%だった。不動産市場の先行きに対する警戒感が株価の重荷となったようだ。住友不動産<8830>や三菱地所<8802>、野村不動産ホールディングス<3231>も安い。11月の首都圏における新築分譲マンションの1戸当たりの平均価格は同1.4%減の6035万円だった。1平方メートル当たりの単価は同3.1%増の89万8000円だった。
■マンダム <4917> 1,414円 -17 円 (-1.2%) 本日終値
マンダム<4917>が続落した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日、マンダムの投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価も2100円から1400円に減額修正している。同証券は、10月以降の国内メンズコスメティクス市場は弱含みが予想されるとしたうえで、マンダムの場合、業績面で上期(4~9月)以上の好材料は見込みにくいと指摘。国内外でマーケティング費用も増加するもようだとし、利益の圧迫要因になるとの見方を示している。
■ディー・ディー・エス <3782> 84円 +15 円 (+21.7%) 一時ストップ高 本日終値
ディー・ディー・エス<3782>が一時ストップ高まで買われた。同社はきょう、指紋認証及び汗孔(かんこう)認証アルゴリズムに関する2つの特許出願について、中国で権利化が完了したと発表しており、これが材料視されたようだ。指紋認証アルゴリズムは近接するマニューシャ間の濃淡情報から周波数成分を抽出し、マニューシャの位置と周波数成分の類似度で照合させる方法で、汗孔認証アルゴリズムは汗孔などの指紋隆線の微細構造を解析することで認証を行う高精度の認証アルゴリズムについて照合の原理を示したもの。なお、同特許は既に日本国内で権利化されている。
■オーナンバ <5816> 786円 +100 円 (+14.6%) ストップ高 本日終値
オーナンバ<5816>が急騰。前週末16日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について売上高を395億円から430億円(前期比16.4%増)へ、営業利益を15億5000万円から22億円(同99.3%増)へ上方修正すると発表。あわせて、8円としていた期末配当予想を14円にするとしており、これらを好感した買いが膨らんだ。サプライチェーンの改善が想定以上に進んだことでワイヤーハーネス部門を中心に売り上げが増加したことに加え、円安による為替影響が業績を押し上げた。なお、年間配当予想は22円となり、前期実績の14円に対しては8円の増配となる予定だ。
■ワンダープラネット <4199> 1,288円 +96 円 (+8.1%) 一時ストップ高 本日終値
ワンダープラネット<4199>が急騰。16日取引終了後、中国を拠点にモバイルゲーム事業を展開する企業グループの日本法人であるHappy Elements(京都市下京区)に対し第三者割当増資を行い、手取り概算で4億1815万円を調達すると発表した。これを材料視した買いが集まったようだ。35万株の新株を発行し、発行価格1222円で同社に割り当てる。同社はワンプラの議決権割合14%を保有する第2位の株主となる見通し。調達資金は開発中及び開発開始の新規タイトルに関する人件費や外注費に充てる。今後は業務面における両社の関係性を強化することを視野に入れた検討を進めていくとしている。
■和田興産 <8931> 924円 +52 円 (+6.0%) 本日終値
和田興産<8931>が急伸。前週末16日取引終了後、23年2月期の業績予想の修正を発表した。最終利益の見通しは20億円から24億円(前期比2.7%増)に上方修正した。減益予想から一転して増益の計画となったことに加え、配当予想の増額修正も行っており、これらを材料視した買いが入ったようだ。売上高の見通しは前期比微増の420億円で据え置いた。分譲マンション販売セグメントにおいて、個別プロジェクトの採算性が向上。販管費の抑制効果も表れるという。これまで22円としてきた期末配当予想は3円増額し、25円に見直した。年間配当は前期比7円増配の47円の見込みとした。
■ホープ <6195> 225円 +9 円 (+4.2%) 本日終値
ホープ<6195>が大幅高。前週末16日取引終了後、23年3月期の連結業績予想の上方修正を発表しており、好感されたようだ。売上高は19億9500万円から21億2400万円、営業利益は1億2600万円から1億8100万円、最終利益は49億2200万円から50億2000万円にそれぞれ見通しを見直した。前期に決算期の変更があり増減率の記載はない。広告事業における媒体販売やジチタイワークス事業のサービス受注が堅調に推移した。マーケティングコストが想定よりも抑えられる見通しとなったことも寄与するという。
株探ニュース