NY株式:NYダウは92ドル高、金利上昇・景気後退懸念で上値重く
米国株式市場は小幅に反発。ダウ平均は92.20ドル高の32849.74ドル、ナスダックは1.08ポイント高の10547.11で取引を終了した。サプライズとなった日銀の決定を受け、寄り付きは下落。プラス圏で推移する場面でも長期金利の上昇や主要中央銀行による金融引き締めが景気後退につながるとの懸念が相場の重石となり、上値が抑制された。株式相場が年末にかけて上昇する「サンタクロース・ラリー」への期待も薄れている。方向感に欠ける展開となる中、ダウ・ナスダックともに4日ぶりに反発して取引を終えた。セクター別では保険やエネルギー、資本財などが上昇。自動車・自動車部品が大きく下げたほか、運輸や半導体・同製造装置などが下落した。
食品会社のゼネラル・ミルズ(GIS)は9-11月期決算が市場予想を上回り、通期の業績見通しも引き上げたが、下落。CEOが不安定な経営環境にあると述べたことが嫌気された。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストによる目標株価の引き下げで下落。中国事業やマスクCEOがツイッターのトップになったことをめぐる懸念から軟調に推移していた。バイオのギリアド・サイエンシズ(GILD)は傘下のカイトがCAR-T細胞療法に特化するTmunity Therapeuticsを買収すると発表、2023年の業績を下押しすると警告したため売られた。がんワクチンが期待されるバイオのモデルナ(MRNA)がアナリストの投資判断引き上げで買われたほか、高級電気自動車メーカーのルーシッド(LCID)は15億ドル超の資金調達に成功したと発表し上昇した。
スポーツ用品ブランドのナイキ(NKE)は引け後に発表した9-11月期決算が市場予想を上回り、時間外取引で上昇している。
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《FA》