株価指数先物【寄り前コメント】 不安定な展開のなか、OP権利行使価格2万6000円~2万6500円のレンジを想定

市況
2022年12月21日 8時21分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 26320 -200 (-0.75%)

TOPIX先物 1884.5 -20.0 (-1.05%)

シカゴ日経平均先物 26325 -195

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。日銀が金融政策決定会合で長期金利の変動許容幅の拡大を決めたことが大規模緩和の縮小に向かうと受け止められ、米長期金利の上昇つながり、売り先行で始まった。だが、為替市場でドルが売られたことで、企業の収益悪化は和らぐとの見方が広がり、足もとでの急ピッチの下げに対する値ごろ感もあって買いが入った。金利上昇に伴い金融株の一角も買われた。もっとも、世界の主要中央銀行による金融引き締めが景気を冷やすとの懸念は根強く、上値の重さは意識されていた。S&P500業種別指数はエネルギー、保険、メディアが上昇した一方で、自動車・同部品、運輸、半導体・同製造装置が下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比195円安の2万6325円で終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比90円高の2万6610円で始まり、寄り付きを高値に下げに転じると、2万6300円~2万6570円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後は上値を切り下げる格好となり、2万6300円~2万6380円での推移から、2万6320円で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日に一時2万6050円まで急落し、過剰な反応に対するリバランスがみられそうだが、日銀による大規模緩和の縮小は今後本格化するといった見方に向かいやすく、ヘッジ対応の動きが断続的に入る可能性がある。海外投資家のクリスマス休暇入りで積極的にポジションを組成する動きが限られるなか、ヘッジ対応によってリバウンド機運は高まりづらいだろう。そのため、戻りの鈍さが意識される局面では、短期筋のショートが強まりそうだ。不安定な相場展開のなか、オプション権利行使価格の2万6000円~2万6500円のレンジを想定する。

また、日経225先物は3月9日につけた安値(ナイトセッションを含む)2万4140円をボトムに、6月20日の安値2万5290円、10月3日の安値2万5530円と下値を切り上げるトレンドを形成している。前日の2万6050円までの急落で週足ベースでのボリンジャーバンドの-2σまで一気に下落し、いったんはリバウンドが意識されやすい水準ではある。ただし、2万6000円割れを試す動きに向かうようだと、-3σが位置する2万5250円辺りがターゲットとなるとともに、これまでの下値切り上げのトレンドが崩れるため、下へのバイアスが一段と強まるだろう。

VIX指数は21.48に低下した。引き続き25日線を挟んだ狭いレンジでの推移であり、積極的にポジションを傾けてくる動きは考えづらい。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で一時13.84倍まで低下し、3月以来の水準まで一気に下げてきた。NTショートの巻き戻しによる修正は入りやすいだろうが、14.00倍に接近する局面では、ヘッジ対応に伴うNTショートを組成する動きに向かいそうである。

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