フェデックスが決算受け上昇 荷動き減少も、値上げとコスト削減で利益を補う=米国株個別
宅配のフェデックス<FDX>が上昇。前日引け後に9-11月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。ガイダンスも公表しており、通期の1株利益の見通しが予想を下回っている。フェデックス・エクスプレスの需要が低迷し、荷動きも減少したが、値上げとコスト削減で利益を補った格好。
同社はコスト削減を積極的に進めており、23年度の設備投資計画を4億ドル削減したほか、9月時点での予測を超える追加の10億ドルのコスト削減も打ち出した。23年度のコスト削減は計約37億ドルになると予想している。
スブラマニアムCEOは「荷動きの減少が予想よりも遥かに速く、欧州でのサービス問題にも苦慮している」と述べていた。
アナリストからは「当初23年の下半期まで続くと予想していた需要の弱さを、コスト削減の積み増しで相殺し、今四半期の緩やかな上昇を後押している」との指摘も出ている。
「特定のライバルは緩和されるかもしれないが、一般的に業界の視界は悪く、全般的な需要は依然冴えないままであろう。ただ、23年度は循環的な谷となる期待もあり、その時のバリュエーションが一定の支援要因になる可能性がある」とも述べた。
(9-11月・第2四半期)
・1株利益(調整後):3.18ドル(予想:2.80ドル)
・売上高:228.1億ドル(予想:236.9億ドル)
・営業利益(調整後):12.1億ドル(予想:9.9億ドル)
・営業利益率(調整後):5.3%(予想:4.1%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):13.00~14.00(予想:14.14ドル)
(NY時間09:36)
フェデックス<FDX> 173.23(+8.88 +5.40%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美