話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱UFJ、東電HD、メルカリ

注目
2022年12月23日 15時12分

■コネクシオ <9422>  1,501円  +300 円 (+25.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

コネクシオ<9422>はストップ高。ノジマ<7419>が22日の取引終了後、コネクシオに対し、完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表した。TOB価格を1株1911円としており、これにサヤ寄せする格好となった。ノジマは、コネクシオ株の取得を目的として設立した100%子会社NCXを通じて同TOBを行う。コネクシオを子会社化することにより、店舗運営や事業のデジタル化のための投資の効率化、物流・店舗開発に関する協力などを図る。買い付け予定数は4473万7744株(下限2982万5200株、上限設定なし)で、買い付け期間は12月23日から来年2月9日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は22日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■中部鋼鈑 <5461>  1,611円  +65 円 (+4.2%)  本日終値

中部鋼鈑<5461>は続伸で年初来高値を更新した。東証が22日の取引終了後、28日売買分から制度信用銘柄に選定すると発表した。また、日証金も同日約定分から貸借融資銘柄に追加すると発表している。制度信用銘柄に選定されることで、売買の自由度の向上による売買活性化への期待から買いが入ったようだ。なお、中部鋼鈑は21日取引終了後、東証から東証プライム市場への上場が承認されたと発表した。これも引き続き好感されているようだ。東証プライム市場への上場予定日は28日で、既に上場している名証と2市場での取引が可能になる。

■三菱UFJ <8306>  898円  +28.5 円 (+3.3%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が5日続伸。日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用に関して、長期金利の変動許容幅の上限を0.25%程度から0.5%程度に引き上げたのに伴い、国内金利に上昇圧力が掛かった。米国債券市場では22日、長期金利が3.6%台に上昇したのに加え、直近では日銀が来年4月にもマイナス金利政策を終了するとの見方も出ている。金利の一段の上昇による利ザヤ改善の思惑から、銀行株に買いが集まった。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も上昇。東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>や佐賀銀行<8395>の上げが目立つ。三菱UFJを巡ってはこの日、国内外のメディアによる亀澤宏規社長へのインタビューも伝わっている。スタートアップ企業への融資判断について、AIで行う仕組みを来年度にも導入するとの報道のほか、海外事業への投資や自社株買いなどにより中長期的な目標とする自己資本利益率(ROE)を9~10%にすることを目指す考えを示した、とも報じられている。

■東電HD <9501>  514円  +15 円 (+3.0%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>や関西電力<9503>、東北電力<9506>、中国電力<9504>など電力株が全体軟調相場のなか上昇。政府は22日に開いたGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で、原発の新増設や建て替え、運転期間の延長などを盛り込んだ基本方針を正式に決定した。これを受け、原発の活用が進むことによる発電コスト低減への期待から、電力株全般に思惑的な買いが広がっている。

■三菱HCキャピタル <8593>  653円  +10 円 (+1.6%)  本日終値

三菱HCキャピタル<8593>は堅調。22日取引終了後、日本経済新聞電子版が「SBIホールディングス<8473>系の投資ファンド、キーストーン・パートナース(東京・千代田)はSBI傘下の新生銀行<8303>と組み、不動産ローン大手のダイヤモンドアセットファイナンス(DAF、東京・千代田)を買収する方向で最終調整に入った」と報じた。DAFを傘下にもつ三菱HCキャ株は、売却益を期待した買いが支えとなったようだ。報道によると、企業や投資家向け不動産ローンや不動産の開発、販売、賃貸を手掛けるDAFを、まずキーストーン社が買収。その後不動産ローン部門を新生銀に引き継ぐ方向で調整するという。借入金を含めた買収総額は約2000億円とみられるとしている。三菱HCキャは23日の取引開始前、報道を受け、当社より公表したものではないとしたうえで、「企業価値の向上を図るべく、当該子会社の株式譲渡も含めて、様々な検討を行っており、本件については本日開催の取締役会に付議する予定」とするコメントを開示した。

■メルカリ <4385>  2,645円  +40 円 (+1.5%)  本日終値

メルカリ<4385>が6日ぶりに反発。SMBC日興証券が22日付で、投資判断「2」を継続し、目標株価を2300円から2800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社株は営業利益(同社の意志でコントローラブル)よりも、消費者からの支持(≒中期成長力の源泉)が反映されるGMV(流通取引総額)の動向が株価決定要因としてきたが、第1四半期はGMVはやや低調ながら、投資規律を強め営業利益をしっかり創出したことが株価のポジティブ反応へつながったと指摘。第2四半期は、USのGMVは弱さが続くも、日本は回復感が出始め、投資規律は引き続き強い状況と思われるとし、安心感のある決算を予想しているという。

■ハニーズHD <2792>  1,307円  +18 円 (+1.4%)  本日終値

ハニーズホールディングス<2792>は続伸で年初来高値を更新。22日の取引終了後、集計中の23年5月期第2四半期累計(22年6~11月)の連結業績について、売上高が249億円から260億6700万円(前年同期比14.2%増)へ、営業利益が25億円から30億8500万円(同57.2%増)へ、純利益が16億2000万円から21億7300万円(同59.4%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが流入した。商品販売価格の一部見直しを行ったほか、外出需要が回復したことで売上高は予想を上回った。また、プロパー消化の促進や、値引き販売の抑制などにより、高い売上総利益率も確保できた。

■NECネッツエスアイ <1973>  1,653円  +17 円 (+1.0%)  本日終値

NECネッツエスアイ<1973>が3日続伸。午前10時ごろ、大学向け図書館システム「E-CatsLibrary(イーキャッツライブラリー)」のSaaS版の提供を開始すると発表しており、好材料視された。「E-CatsLibrary」は、大学図書館の運用を支援するシステムで、資料の発注受入管理、目録情報管理、貸出返却・予約などの閲覧業務機能、蔵書点検、OPAC(オンライン蔵書検索)など基幹業務を支える各種機能を搭載。また、教務システムや入退館ゲートなどの各種システムとの相互連携も可能で、運用の簡易性向上やデータ資源活用の一元化を支援するという。同社では、28年度までに新たに100校の受注を目指すとしている。

■シスメックス <6869>  8,030円  +66 円 (+0.8%)  本日終値

シスメックス<6869>が逆行高。22日、微量の血液からアルツハイマー病の特徴の把握に寄与する検査試薬について、国内での製造販売承認を取得したと発表した。認知症の早期診断につながる新製品の拡販を期待した買いが集まったようだ。同社は16年2月にエーザイ<4523>と認知症領域に関する診断薬創出に向けた非独占的包括契約を締結しており、両社の技術などを活用し、今回の製品の開発を進めてきた。従来の検査方法と異なり、血液での検査が可能で、患者の身体的・精神的・経済的負担の軽減につながるという。

■亀田製菓 <2220>  4,420円  +25 円 (+0.6%)  本日終値

亀田製菓<2220>が続伸。この日、米菓製造販売のマスヤ(三重県伊勢市)と資本・業務提携すると発表しており、好材料視された。マスヤ及びその100%子会社である日乃本米菓製造は、創業以来50年以上の歴史を誇るロングセラーブランド「おにぎりせんべい」や、関東地区を中心に支持を得ている「杵もち揚」を主力商品としている。今回の提携により米菓製造技術や営業、マーケティングなどのノウハウを提供することでブランドの売り上げポテンシャルを引き出し、マスヤ及び日乃本米菓製造の事業成長を通じてグループの企業価値を向上させるのが狙いという。なお、資本提携によりマスヤは亀田製菓の持ち分法適用関連会社となる。

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