株価指数先物【寄り前コメント】 2万6000円の攻防、OP権利行使価格2万5875円~2万6250円のレンジを想定
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26030 -200 (-0.76%)
TOPIX先物 1891.5 -11.5 (-0.60%)
シカゴ日経平均先物 26030 -200
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
28日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。イタリア・ミラノの保健当局が、中国発ミラノ便で乗客の半数が新型コロナウイルス検査で陽性だったと明らかにするなど、「ゼロコロナ」政策終了の中国から世界への感染拡大リスクが警戒されて投資家心理を冷やした。アップル<AAPL>は中国生産が停滞するとの懸念により3%を超す下落となり、NYダウを押し下げたことも先安観につながった。また、米長期金利の上昇なども重荷となり、SOX指数の構成銘柄はすべて下落した。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、エネルギー、耐久消費財・アパレル、運輸、不動産が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比200円安の2万6030円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円高の2万6260円で始まり、2万6240円~2万6310円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後に軟化し、2万6050円まで売られた。その後、2万6170円まで下落幅を縮めたが戻りは鈍く、終盤にかけて再び弱含み、2万6030円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。昨夕の時点でグローベックスの米株先物がプラス圏で推移していたこともあってプラス圏で推移していたが、米国市場の取引開始後にはショート優勢の流れとなった。5日移動平均線をキープできず、切り下がるボリンジャーバンドの-2σに沿ったトレンドを形成している。直近のレンジである2万6000円~2万6500円の下限に接近してきたことから、2万6000円水準での底堅さを見極めることになりそうだ。
20日の急落後は2万6000円水準での底堅さが見られていたこともあり、同水準を割り込んでくるようだと、ヘッジに伴うショートの動きが警戒される。ボリンジャーバンドの-2σは2万5840円辺りに位置しているため、下へのバイアスが強まる可能性もあるだろう。
年末で市場参加者は限られているため、積極的に仕掛けてくる動きはなさそうだが、薄商いのなかでイレギュラー的な価格形成になりやすい点には注意が必要だ。そのため、オプション権利行使価格の2万5875円~2万6250円のレンジを想定する。
VIX指数は22.14に上昇したが、引き続き25日線を挟んだ直近のボトム水準でのこう着が続いている。落ち着いた値動きで推移しているため、2万6000円水準での底堅さが見られてくるようであれば、スキャルピング中心ながらも自律反発を狙ったロングが入りやすいだろう。もっとも、NT倍率は低下傾向を継続していることから、相対的にはTOPIX優位によるヘッジを考慮したNTショートのスプレッド狙いに向かわせそうだ。
株探ニュース