株価指数先物【寄り前コメント】 買い一巡後はオプション権利行使価格の2万6250円辺りでのこう着の強い相場展開が見込まれる
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26260 +280 (+1.07%)
TOPIX先物 1907.5 +20.0 (+1.05%)
シカゴ日経平均先物 26270 +290
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。節税対策の売りが一巡するなか、買い戻しが先行する格好となった。新規失業保険申請件数が前週から9000件増加し、22万5000件と予想通りに増加したことで米長期金利の低下につながった。金利低下を受けて、足もとで売られていたハイテク株などが上昇。投資家心理がやや改善したことで、前日に中国の新型コロナウイルス感染症拡大を警戒して売られていた、消費関連株へも買いが広がった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディア、テクノロジー・ハード・機器、ソフトウエア・サービスの強さが目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比290円高の2万6290円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万5990円で始まり、直後に付けた2万5980円を安値にリバウンドが優勢となった。2万6050円~2万6090円辺りのレンジ推移を継続するなか、米国市場の取引開始後にリバウンド基調を強めると、2万6330円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は2万6280円~2万6330円辺りで推移し、2万6260円で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。昨夕の日中取引で節目の2万6000円を下回り、2万5890円まで売られた。ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を見せたこともあり、短期的には調整一巡感が意識されやすいところであった。ナイトセッションで5日移動平均線水準までのリバウンドを見せている。
米国では半導体株主導の上昇を見せたことから、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などが、けん引する格好になるとみられ、直近のNTショートによる巻き戻しの動きが先行することになるだろう。ただし、前日の下落分を埋める形であり、自律反発の域は脱せないだろう。大納会となるため積極的な参加者は限られ、リバランス一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。
VIX指数は21.44に低下したが、引き続き25日線を挟んでの推移を継続。落ち着いた動きを見せていることからショートは仕掛けづらくさせるものの、ポジションをロングに傾けてくる流れにはつながらないだろう。日経225先物はひとまず2万6000円が支持線として意識されるだろうが、オプション権利行使価格の2万6375円辺りでの上値の重さが意識されてくるようだと、その下の権利行使価格である2万6250円辺りでのこう着感の強い相場展開が見込まれる。
また、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.76倍に低下した。切り下がる5日線に上値を抑えられるトレンドを形成しているため、5日線が位置する13.81倍辺りに抑えられるようだと、戻り待ちでは改めてNTショートに向かわせやすいだろう。
株探ニュース