株価指数先物【寄り前コメント】 2万6000円辺りを支持線に、直近のレンジ上限2万6500円を意識へ

市況
2023年1月10日 8時11分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 26170 +240 (+0.92%)

TOPIX先物 1886.5 +14.5 (+0.77%)

シカゴ日経平均先物 26195 +265

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

9日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。6日発表の12月米雇用統計で、平均時給の上昇率が縮小し賃金インフレの鈍化が示されたことにより、米連邦準備理事会(FRB)が高水準の政策金利を長く維持するとの警戒が和らいだ。また、12月の米ISM非製造業景況感指数が、サービス業の拡大と縮小の境目を示す50を下回ったことも、金融引き締め減速や利下げにつながるとの見方から買いに向かわせた。

6日の米国市場は大幅高となったが、週明け9日も買いが継続し、NYダウの上げ幅は一時300ドルを超えた。ただし、アトランタ連銀総裁が、ピーク金利を5%以上に引き上げ、長期にわたり維持すべきとの見解を示したことから、目先の利益を確定する動きが優勢となり、下落に転じた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが上昇した半面、医薬品・バイオテクノロジー、電気通信サービス、保険が下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比265円高の2万6195円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円安の2万5900円で始まり、2万5880円~2万5940円辺りのレンジ推移を継続。米雇用統計の結果を受けた米株高によって、一気に2万6100円まで上昇した。買い一巡後は2万6000円水準でのこう着を経て、終盤にかけて一時2万6200円まで上げ幅を広げる場面も見られ、2万6170円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。テクニカル面ではボリンジャーバンドの-2σから放れる格好で、上値抵抗線として機能していた5日移動平均線を明確に上放れた。ナイトセッションで2万6070円辺りに位置するボリンジャーバンドの-1σを上回ってきており、ショートカバーが入りやすいだろう。買い一巡後はこう着感が強まりやすいが、2万6000円辺りを支持線に変えてくるようであれば、直近のレンジ上限である2万6500円が意識されそうである。

12日発表の12月の米消費者物価指数(CPI)の内容を見極めたいとするムードが強まりやすく、買い一巡後は手掛けづらくなりそうだが、2万6500円に接近する局面では、昨年12月の日銀の金融政策決定会合後に大きく変動したトレンドに対するリバランスの動きが強まることも考えられよう。

VIX指数は21.97に上昇した。ただし、6日の大幅な低下によって支持線として機能していた5日、25日線を下回り、下値を切り上げていたトレンドを割り込む形状である。CPIの発表待ちとはいえ、ショート筋にとっては仕掛けづらいところだろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で4日に一時13.72倍に低下した後は、NTショートの巻き戻しによって、6日は13.85倍に上昇して終えた。上値を抑えられていた5日線を突破し、25日線が位置する14.03倍辺りが目先的なターゲットとして意識されよう。そのため、NTショートの巻き戻しを想定したNTロングでのスプレッド狙いのトレードが入りやすいと考えられる。

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