話題株ピックアップ【夕刊】(2):レーザーテク、ローツェ、ソフトバンクG

注目
2023年1月10日 15時13分

■レーザーテック <6920>  23,010円  +980 円 (+4.5%)  本日終値

レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が揃って上値追い態勢を強めている。前週末の米国株市場では12月の米雇用統計発表を受けて金融引き締め長期化への過度な警戒感が後退、NYダウやナスダック総合株価指数が大きく上昇したが、とりわけ半導体関連株の上げ足が目立った。インテル<INTC>やエヌビディア<NVDA>などが大幅に上値を伸ばし、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は主要株価指数を上昇率で大きく上回る高パフォーマンスをみせた。SOX指数は週明けも続伸した。この流れが東京市場にも波及し、同関連銘柄への買い戻しに弾みがつく形となっている。

■ローツェ <6323>  7,680円  +180 円 (+2.4%)  本日終値

ローツェ<6323>が3日続伸。前週末6日取引終了後、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)を用いた微量元素分析に求められるソリューションを提供するイアス(東京都日野市)の株式を取得し、完全子会社化すると発表。これが株価の支えとなったようだ。シリコンウエハー表層部の金属不純物の分析で、業界最高水準の検出精度を達成するイアスの主力製品は、多くの最先端半導体工場に導入されているという。同社を子会社化することで、ローツェは顧客満足度を高め、成長の加速につなげる。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,953円  +137 円 (+2.4%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は3連騰。米ハイテク株への積極投資を行っていることから、ナスダック市場の動向と株価の連動性が高いことで知られる。前週末にナスダック総合株価指数は260ポイントあまりの大幅上昇を示し、週明けも続伸したことで底値離脱の動きをみせており、同社株には追い風となっている。一方、英フィナンシャルタイムズ紙が9日、ソフトバンクG傘下の英半導体設計会社アームのロンドン市場新規上場に向けて、スナク英首相とソフトバンクGが協議を再開したと伝えており、これも株価の刺激材料となっている。

■マークラインズ <3901>  2,525円  +58 円 (+2.4%)  本日終値

マークラインズ<3901>が反発。6日の取引終了後に発表した12月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比46社増の4660社となり、順調に増加していることが好感された。

■薬王堂ホールディングス <7679>  2,859円  +64 円 (+2.3%)  本日終値

薬王堂ホールディングス<7679>は続伸。前週末6日の取引終了後、23年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表しており、営業利益が40億3400万円(会計基準変更のため前年同期との比較なし)となり、通期計画に対する進捗率が99%となったことが好感された。売上高は968億200万円だった。販売価格や品揃えの強化を図り、来店客数及び買い上げ点数の増加に取り組むとともに、小商圏ドミナント出店を推進したことが奏功した。なお、通期業績予想は、売上高1257億円、営業利益40億9500万円の従来計画を据え置いている。また、あわせて発表した12月度の既存店売上高は前年同月比10.0%増と13カ月連続で前年実績を上回った。客数が同2.5%増、客単価が同7.2%増とともに伸長した。

■アダストリア <2685>  2,301円  +47 円 (+2.1%)  本日終値

アダストリア<2685>が反発。6日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比10.2%増と10カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下と冬のセール、クリスマスや年末にかけての外出需要の回復などにより、冬物商品の販売が順調に推移した。また、前年に比べて休日が1日多かったこともプラスに働いた。なお、全店売上高は同12.2%増だった。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,124円  +36 円 (+1.7%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>やKNT-CTホールディングス<9726>、エアトリ<6191>、オープンドア<3926>など旅行関連株が高い。昨年12月下旬でいったん終了した政府の観光需要喚起策「全国旅行支援」が、きょうから割引額を縮小して再開された。旅行需要の回復を後押しするとの期待から、株式市場では既に前週末時点で旅行関連株を先回り買いする動きが出ていたが、再開当日となるきょうも引き続き物色が向かっている。

■日本ゼオン <4205>  1,335円  +19 円 (+1.4%)  本日終値

日本ゼオン<4205>が高い。午前9時ごろ、米国子会社を通じてマイクロ流路デバイス試作品の製造販売を行う米エッジ・プレシジョン・マニュファクチャリング(マサチューセッツ州)の全株式を22年12月28日付で取得したと発表しており、好材料視された。同社では中期経営計画において、「新事業探索」として「医療・ライフサイエンス」「CASE・MaaS」「情報通信(5G/6G)」「省エネルギー」の4つの重点分野を掲げており、4分野で2030年度売上高600億円増(19年度比)を目指している。今回の買収は、そのうちの医療・ライフサイエンス分野の事業探索の一環としてシクロオレフィンポリマーを活用した新規事業機会の獲得を図るのが目的で、医療・ライフサイエンス分野の事業開発を加速するとともに、同分野の欧米市場参入を目指すとしている。

■クオールHD <3034>  1,141円  +14 円 (+1.2%)  本日終値

クオールホールディングス<3034>が続伸。6日の取引終了後、栃木県を中心に調剤薬局を38店舗運営するパワーファーマシー(栃木県宇都宮市)の株式を1月18日付で取得してグループ化すると発表しており、好材料視された。パワーファーマシーのグループ化により、クオールHDグループは栃木県でエリア最大規模となる約70店舗を展開することになり、更なる地域医療、在宅医療への貢献に資することになるという。なお、23年3月期業績への影響は軽微としている。

■マクドナルド <2702>  5,110円  +40 円 (+0.8%)  本日終値

日本マクドナルドホールディングス<2702>は小幅続伸。5000円台固めの動きをみせている。同社は6日取引終了後、今月16日から全体の約8割の商品の価格を引き上げることを発表した。原材料価格の高騰や人件費、物流費、エネルギーコストの上昇などを受けて商品価格に転嫁する。昨年9月に約6割の商品値上げに踏み切ったが、それから4カ月で再び値上げに動くことになった。ハンバーガーは150円から170円に20円の値上げとなるほか、ハンバーガーにドリンクとサイドメニューがついた「バリューセット」も10~50円の値上げとなる。株式市場では企業による商品値上げの動きは、利益採算を向上させるプラス材料として働くケースが多いが、短期間で値上げが続く場合は消費者マインドを冷やす可能性もあるだけに、同社株の足もとの値動きは強弱観が対立している。

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