株価指数先物【引け後コメント】 2万6500円突破待ちのなか、押し目狙いによるロングでの対応に

市況
2023年1月11日 18時28分

大阪3月限

日経225先物 26410 +250 (+0.95%)

TOPIX先物 1899.0 +19.5 (+1.03%)

日経225先物(3月限)は前日比250円高の2万6410円で取引を終了。寄り付きは2万6310円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6255円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。直後につけた2万6290円を安値に上げ幅を広げると、前場半ばには一時2万6450円まで買われた。前場終盤にかけては、持ち高調整の動きが見られたものの、2万6400円水準での推移を継続。後場はこう着感が強まったとはいえ、2万6380円~2万6420円辺りでの底堅い値動きだった。

日経225先物は、2万6000円~2万6500円のレンジ上限に接近してきた。12日に米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として特に注視している12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて、模様眺めムードが高まりやすいなか、2万6500円突破を狙った動きとはならなかった。グローベックス米株先物が小幅ながらマイナス圏で推移していたこともあり、ショートの巻き戻しの動きも限られたようだ。

また、節目の2万6500円に接近してきたことで、目先的な達成感も意識されやすく、短期筋の利食いも入りやすい水準だったと考えられる。出来高は1月4日の下落局面で7万枚を超えたが、その後は5万枚を挟んだ状況で推移している。リバランスの商い以外は、積極的に仕掛けてくる動きも限定的といったところであろう。米CPIの結果を受け、大型テック株や米半導体株に買い戻しが強まると、2万6500円突破に向けた支援材料になりそうだが、ショートカバーを狙ったロングについては慎重にさせそうだ。

ただ、リバウンド基調は継続しているため、5日移動平均線が位置する2万6130円に接近する局面では、押し目狙いのロングでの対応となろう。一方で、2万6500円を明確にクリアし、同水準が支持線として意識される局面では、25日線の2万6790円、75日線の2万7100円水準が次のターゲットとなる。昨年12月の日銀の金融政策決定会合後の急落分を埋めてくる動きになることから、ヘッジ対応のショートカバーは強まりやすい。

NT倍率は先物中心限月で13.90倍に低下した。13.95倍に上昇して始まった後は、NTショートの巻き戻しの過程で積み上がったNTロングの利益確定といったところだろう。NT倍率のリバウンド基調も継続しているため、日経225先物が2万6500円を突破する局面では、25日線の14.00倍、75日線の14.14倍辺りを想定した、スプレッド狙いのポジション取りに向かわせそうだ。

手口面では、日経225先物はクレディスイスが570枚、UBSが420枚、ドイツが350枚、SBIが340枚、ゴールドマンが320枚程度の売り越しに対して、野村が640枚、ABNアムロが530枚、フィリップが480枚、BNPパリバが320枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが800枚、BofAが360枚、シティが350枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが670枚、JPモルガンが420枚程度の買い越しだった。

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