今日の為替市場ポイント:日銀金融緩和策の早期修正を警戒して円売り拡大の可能性低い
13日のドル・円は、東京市場では129円43銭から128円25銭まで下落。欧米市場では128円83銭まで買われた後、127円46銭まで反落し、127円88銭で取引終了。本日16日のドル・円は主に127円台で推移か。日本銀行の金融緩和策が早い時期に修正される可能性があるため、リスク選好的なドル買い・円売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。
日本銀行は今週17-18日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検するとの観測を受けてリスク回避の円買いが続いている。日銀は13日、長期国債買い入れを16日に実施すると発表したが、ドル売り・円買いは縮小しなかった。市場参加者の間では「日銀は今年前半に金利利上げの下地を整えるためにイールドカーブ・コントロール(長短金利操作/YCC)政策を撤廃する可能性がある」との見方が広がっている。2023年度の物価見通しを大幅に引き上げる可能性はあるため、そのような変更に沿って日銀が現行の金融緩和策を早い時期に修正することは不自然ではないと思われる。ただ、日銀当座預金のうち政策金利残高に-0.1%の金利を適用する措置については、しばらく継続される可能性がありそうだ。
《FA》