株価指数先物【引け後コメント】 日銀が緩和路線継続、わずか1分間で2万6250円から一気に2万6920円まで急伸

市況
2023年1月18日 18時25分

大阪3月限

日経225先物 26730 +590 (+2.25%)

TOPIX先物 1931.1 +27.0 (+1.41%)

日経225先物(3月限)は前日比590円高の2万6730円で取引を終了。寄り付きは2万6210円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6250円)にサヤ寄せする格好から買いが先行した。現物の寄り付き直後に2万6180円まで上げ幅を縮めたが、米国市場ではゴールドマン・サックス<GS>の予想を下回る決算が嫌気された一方で、エヌビディア<NVDA>などハイテク株の一角が買われた流れもあり、前日のリバランスで見られた動きが継続した。ロング優勢の流れから前場半ばには2万6310円まで買われ、買い一巡後は日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、2万6300円を挟んでこう着。

しかし、ランチタイムで金融政策決定会合の結果が伝わると、長期金利の許容上限を0.5%程度のまま維持したことが材料視され、一気に2万6920円まで急伸。為替市場で一時1ドル=131円台半ばまで円安に振れたことあり、短期筋の資金が集中するオーバーシュート気味の上昇だった。反動で後場の取引開始直後には、2万6570円まで上げ幅を縮める場面も見られたが、25日移動平均線が支持線として機能する形で買い直された。終盤にかけてこう着したものの、2万6700円~2万6800円辺りと、日中の高値水準での推移だった。

日銀が再び政策修正に踏み切るとの観測が広がっていたが、緩和縮小の見送りが伝わった11時40分には、2万6250円からわずか1分間で一気に2万6920円まで急伸をみせた。なお、黒田総裁は記者会見で、長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えていないと述べ、大規模な緩和策を続ける考えを強調した。

もっとも、日銀が緩和路線を転換するとの観測が払しょくされたわけではなく、一段のリバウンドには見極めが必要であろう。また、今後本格化する決算に対して慎重姿勢が強まる可能性もあり、まずは25日線が位置する2万6500円水準での底堅さを確認したいところだ。上値は200日線が2万7000円辺りに位置しているため、抵抗線として意識されやすい。また、昨年12月の金融政策決定会合後の急落での価格レンジは2万6050円~2万7310円だった。急落分を完全に埋めてくるまでは、楽観には向かいづらいだろう。

なお、NT倍率は13.84倍だった。一時13.88倍まで上昇し、25日線水準に接近してきた。直近のリバウンド局面では同線に上値を抑えられる格好だったこともあり、改めてNTショートのポジションを積み上げてくる可能性もあるため、同抵抗線突破を確認したいところだろう。

手口面では、日経225先物はABNアムロが5740枚、ソジェンが2130枚程度の売り越しに対して、シティが4260枚、ゴールドマンが1890枚、モルガンSが1820枚、JPモルガンが860枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが2360枚、BNPパリバが1540枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが2350枚、ドイツが1220枚、ゴールドマンが580枚程度の買い越しだった。

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